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Nothing in this world can take the place of persistence. Talent, Genius, Education will not. Persistence and determination are omnipotent.

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プロダクトアウトとマーケットインの話

Shunsuke Mori
chunkeke-nikki
Published in
4 min readJan 30, 2017

スタートアップでなにか事業を始める場合、プロダクトアウトなのか、マーケットインなのかというのはよく聞く。私が所属しているスタートアップは典型的なプロダクトアウトな会社である。

革新的な変化を起こすには自分たちが理想とするプロダクトを開発し、世の中に出すプロダクトアウトの方が適している。iPhoneはまさにプロダクトアウトの典型例と言える。一方で、マーケットインではどこまでも顧客のニーズを求め、彼らのニーズを満たすサービスないし製品を提供する。それによって確実に消費者のニーズは満たされる。

どちらが正解というものではない。なぜなら事業には、どの企業にも提供できない価値の製品やサービスを提供し、かつ顧客のニーズを忠実に満たさなければ成功はしない。しかしながらそれらの両立をサービスのローンチ当初から行うのは難しい。それは、経営リソースが圧倒的に不足しているからに過ぎない。そのため、最初はどちらかに寄ったサービス設計にならざる負えない。

では、どのタイミングにおいて両立を目指すべきなのであろうか。タイミングは以下が考えられる。

  • 資金調達をした時
  • 消費者のニーズが顕在化した時
  • 事業が軌道に乗り始めた時

資金調達をした時

まず一つ目は、経営資源が増えたときである。経営資源が増えれば、優秀な人材を採用できる、製品ないしサービスのブラッシュアップができるようになる。その結果、マーケットインであっても、他社との差別化のためにこれらのリソースを割いて補うことができる。プロダクトアウトにおいても同じことが言える。経営資源が増えればより綿密なマーケティングリサーチが可能となり、その製品ないしサービスの適切なポジショニングが明確になる。

消費者のニーズが顕在化した時

二つ目に関しては特にプロダクトアウトにおいて言うことができる。スタートアップであれば、経営資源が限られているため、定量的なアプローチから消費者のニーズをマクロ的視点から分析するのは難しい。地道なユーザーヒアリングによって定性的にユーザーの潜在的ニーズを聞き出す作業が必要となる。しかし、潜在的なものから顕在化したニーズを引き出すのは難しい。なぜなら、ユーザーはユーザー自身が何を求めているか知らないからだ。そのため、ユーザーヒアリングをベースにし、プロダクトを改善し、再度ユーザーヒアリングを行うことによって、潜在的なニーズから顕在化へと変わる。この時、同じようなペルソナを持つターゲットに向けてプロモーションを行うフェーズといえる。ただし、そのターゲット自体のマーケットが小さい場合があるので事前にリサーチが必要である。小さい場合は、改めてユーザーヒアリングを行い、マーケットが大きくかつ自社サービスが刺さる相手を探し出さねばならない。

事業が軌道に乗り始めた時

一方で、マーケットインから始めたスタートアップは、プロダクトの差別化に苦労し、資本力を持つ競合他社に一気に追い抜かれるリスクや最終的にプライシングでの戦いを強いられてしまう。そのため、事業が軌道に乗り始めたタイミングで、資金調達を行い、人材の採用によるプロダクトの精度をあげたり先発優位性を活かして勢いのまま大半の顧客の囲い込みが必要となる。

まとめ

このように、プロダクトアウトもマーケットインもメリットもあればデメリットもある。スタートアップが成功するかしないかは、これらの両立をどのタイミングで行うかが極めて重要になる。他社にも真似されないがマスの消費者から評価される、もしくは特定の消費者でも深いニーズを満たすオンリーワンな事業を追い求めるために日々様々なスタートアップがチャレンジをしている。

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Written by Shunsuke Mori

Joyz Inc. Product Sales Manager/ Sophia Univ./givery Inc. Web Marketing and Sales/Rarejob CS&English counselor/EDUCA co-founder

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