リーダーには「人間性」と「能力」の両立が不可欠

Shunsuke Mori
chunkeke-nikki
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3 min readJan 18, 2017

リーダーとは、何らかの組織やグループの前に立ち、彼らを動かすことである。

リーダーの大前提として組織に属する全員に責任を持つことは、リーダーである立場において極めて重要であるが、最も難しい要素でもある。人はそれぞれ感性、文化背景、知識量、経験、年齢、その時のモチベーションなど異なる。リーダーになるということは、これらの異なる背景を持った人々から認められ、上に立つということだ。つまり、組織の各々が持つ「認める」という基準を満たしているということを指し示している。私は、リーダーとして認められる要素は主に2つに分けられると考えられる。1つは、人間性。もう1つは能力面である。

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1つ目の人間性。簡単に言えば、リーダーを心から慕って、一緒に頑張りたいと思うかどうかだ。例えば、企業の社長であれば、従業員が働きやすい環境かどうかが案外リーダーを慕っているかどうか決まってくる。働きやすい環境とは、仕事は真剣でも笑顔がある温かい雰囲気や給与、労働時間が適切、意見を共有しやすい、など幾つかの項目がある。この中で一番大切なのは、意見を共有しやすいことであると考える。働いていれば何かに対する不安や悩みが出てくる。こうした方が良いのではないか、こういう考えを持っている、こんな悩みがある。これらの従業員が抱く思いをリーダー自らが汲み取る姿勢も大事だが、できるだけ彼らが言いやすい環境整備が必要で有る。不満や悩みを心に留めたまま仕事を続けているとさらにネガティブな気持ちが積もっていき、従業員にとっても、周りにとっても、悪循環になってしまう。

一方で、これらの意見を全て鵜呑みにしてしまっていては、意思決定はできない。全員の意見を全て意思決定に反映することは不可能だ。そのため、2つ目の能力面が必要になってくる。リーダーは組織の全機能を網羅的に把握している。つまり、従業員側として、その一部だけを見れば、その人の意見を反映することがベストであっても、組織全体で見た時に必ずしもベストでない時がある。リーダーは、組織全体の中から組織が向かうべき方向に沿う適切に判断し、意思決定をしなければならない。また、意思決定をするということは、他の意見を捨てることにもなる。そのため、不採用となった意見に対してなぜ不採用かを納得させなければならない。そこには正しい意思決定をするための論理的思考能力が必要となる。

これら2つの要素を兼ね揃えるのはとても難しい。例えば、最初はリーダーを慕っていたとしても、意見を不採用にばかりされていると、モチベーションが落ちてしまって、やがて意見をしなくなってしまうことがある。また、意見をしなくなると、リーダーはリーダーのみの思考のみとなり、1人が考えられる幅はたかが知れているので、最適な意思決定ができなくなったりする。そして組織を第3者から見ると、ワンマン組織にも見えてきてしまったりする。

大事を成すには、1人の天才より30人の優秀な人の集まりを操ることだ。その30人の舵を切れるかどうかはリーダーの人間性と能力にかかってくる。

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Shunsuke Mori
chunkeke-nikki

Joyz Inc. Product Sales Manager/ Sophia Univ./givery Inc. Web Marketing and Sales/Rarejob CS&English counselor/EDUCA co-founder