出会った人の数だけ人生は豊かになる

Shunsuke Mori
chunkeke-nikki
Published in
7 min readJan 13, 2016

2016年。2015年はとてもめまぐるしい一年で、環境や目の前に広がる状況も劇的に変化した。これらの変化の中で、何が一番変わったのかといえば、やはり自分自身だと感じる。

思えば大学に入学してから、これまでたくさんの人に会ってきた。スタートアップ起業家、VC、政治家、カンボジア人、実業家、起業を志す人、エンジニア、バックパッカー、大企業で働く人、サークルをがんばる人、留学から帰国した人、部活に熱中する人、地元で楽しく過ごす人など。こうした人々と会う中で、自分という存在が少し自分で見えるようになってきた。自分は何が好きで、何が嫌いか。どんな時に幸せを感じ、どんな時に気持ちが落ちるのか。そして、生きるということは何を指すのか。21年が経って、”自分の人生”が進み始めたのだという自覚がほんのちょっぴりだけあるような気がする。(気がするだけかもしれない笑)

人と出会うなかで、自分の人生が豊かになるには2つのことが起因していると現状では分析する。

  • 新しい情報が刺激となったとき
  • 自分という存在を知れたとき

まずは、新しい情報が刺激となったときについて。
振り返ればこれまで大学生活のほとんどは、新しい情報ばかりを追い求めていた。幼稚園から高校まではサッカー漬けの人生を送ってきていて、それはそれで素晴らしかったし、本当に楽しかったけれども、一歩外に出てみると、何もかもが知らないことばかりだった。

スタートアップの世界、国際協力の世界、全くこれまでは無縁でつながりも全くなかった。だからその界隈の人と会うたびに新しい刺激がどんどん自分の中に入ってきた。新しい刺激を感じるごとにもっと新しい刺激を欲した。この刺激が欲しいがために、たくさんの人に会い続けた。会うだけでなく自分でも行動した。彼らの人生観やビジョンは自分の憧れになった。真似したい、追いつきたい、追い越したい。その一心だったように思える。間違いなく自分の人生は変わっていった。しかし、最近はこれだけでは自分の人生は豊かになりきれないと感じる。どこかで限界を感じていた。相手に追いつこう、追い越そうという姿勢は、他人の人生を意識することを前提として考えているため、自分自身が自分の人生の主導権を常に握っていなかった。それが原因で、悩んだ時期があった。他人の人生にのみこまれて、自分を見失ってしまった。だからこそ、2点目の自分という存在を知ることの必要性を痛感した。

「人と会って話す」ということは「他人の人生と対話する」ということ。彼らはどのように生きてきて、どんな思想を持っていて、どんな夢を描いているのか。こんなことを聞いているうちに、実は「あ、ここは共感するな。」「いや、全然響かない」などを無意識のうちに感じていた。この取捨選択をしている存在こそが本当の自分である。全然響かないのは、その人の行いが悪いわけでは全くない。ただ、自分はその人とは考え方もやり方も違うということ。そこに敢えて合わせようとする労力も努力も必要ない。憧れを持つことは大事かもしれないが、だからといって、その生き方のみが正解ではない。もちろんチームで動く場合は最大公約数的な部分での合わせは必要であるが。大事なのは妥協してもよいけれども、自分が思ったこと考えたことを、心のなかで決して殺してはいけない。そして、相手の意見に完全に賛同するならば、それはすでに自分の考えであり、自分の人生である。これを繰り返すうちに自分は誰かが少し見える。

ただ意識的に自分を知ろうとしないとなかなか見えてこない。常に自分は無意識のうちに取捨選択している。一つ一つ自分が大切にしていることを言語化して、整理することで全然違った世界が前に広がるようになる。そんなことが垣間見れたのが昨年の暮れ。見えた時の興奮とワクワクは今でもある。同時にもっと自分に興味が湧いた。もっと自分を知りたい。だから今年は自分を知る一年にしたい。一年と言わずこれから時間をかけて。

そして、これらを踏まえ、自分の人生を客観的に分析していると、1人の人生にはいくつかのフェーズがあるように思えてくる。

①家族全体の人生→②他人の人生→③自分の人生→④還元する人生

家族全体の人生については、幼少期を指す。幼少期は親の保護領域にあり、自分自身も自我やアイデンティティなど形成されていないし、正直よくわからない。そんなことも考えない。だからこそ、両親の教育方針がかなりの影響力を持つことが想定される。自分の進路は、家族全体が何を望むかの部分が大きい。両親が裁量権を持って子の人生をコントロールしていると表現してもあながち間違ってはいない。もちろん家庭によると思うが。

そして、歳を重ねて大きくなると、たくさんの人を意識するようになる。相手は何を求めているのか、相手はどう自分を見ているのか。相手を観察しながら、情報収集をする。対話をすることで、他人の人生を深く分析し、他人の生き方をひたすらインプットしていく。自分の例でたとえるならば、様々な地域からくる大学生やたくさんの起業家の人との出会い、イベントへの参加などから新しい刺激をただただ受けていくフェーズにあたる。

その後、これらの刺激や経験をもとに、自分はどこに共感し、どこは共感しなかったのか、取捨選択をする。そうすることで自己という存在を可視化していく。つまり、②では材料集めを行い、③で自分だけの人生を少しずつ形成していくことである。

最後に、自分という存在がある程度確立され始めた時に、社会へと自分という存在をアピールしていく。言い換えると、社会で活躍したり、自己を他人へと還元する行為、つまりアウトプットのフェーズにあたる。自分だけの強い意志を持ち、結果を残したり、自分の子どもに今までの武勇伝や経験を伝えたりする。そして一生を終える。

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もちろんこんなに綺麗に4つのフェーズは順調に進まない。行ったり来たりするし、飛び越えたり、一気に戻ったりもする。しかし、あらゆるものごとには、順序があるし、100%のアウトプットを出すには、ある程度段階が必要であると感じている。その段階が上に示したような4つのフェーズに分かれるのではないかと現時点では分析している。上に基づくと、今の自分は、②と③の間に位置している。たくさん自分を見つけるための材料を探し、自分を形成している最中である。ここが濃ければ濃いほど、面白いアウトプットを社会に還元できると思っている。だからこそ、ゆっくり時間をかけて、たくさんの人・ことに触れて、学び、そして幸福な自分を求めていきたい。

今年もよい一年になりますように。

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Shunsuke Mori
chunkeke-nikki

Joyz Inc. Product Sales Manager/ Sophia Univ./givery Inc. Web Marketing and Sales/Rarejob CS&English counselor/EDUCA co-founder