事業の成長には周りが「見える人」と「見えない人」が必要
人間には大きく分けて「周りが見えるタイプ」と「周りが見えないタイプ」の二種類に分けられると思っている。周りが見えるタイプとは人の心情を汲み取り、最適解を見つけようと努力できる人のことを指す。一方で周りが見えないタイプは周りのことなど気にせず1つのことに打ち込むことができる。どちらのタイプの人間に優劣はなく、プロジェクトや事業ないしグループにはどちらのタイプも必要である。では、なぜどちらのタイプも必要なのか、もしも片方のタイプしか存在しなかったらどうなるのかを考えながら両タイプの意義について述べていきたい。
周りが見える✕周りが見える
周りが見える人をよい表現するのなら、人の気持ちを汲み取って挙げられる人。悪く表現するなら、人の気持ちばかり汲み取りすぎて自分の意見がないと言える。となると、周りが見える同士が集合することによって、遠慮しがちになり控えめな意見や当たり障りのない会話が常に続いてしまう。結果的に本質的に解決すべき課題を後回しにしてしまったり、意思決定を誰も腑に落ちないまま有耶無耶にしてしまったりする。
周りが見えない✕周りが見えない
一方で、周りが見えない同士が集まるのも問題である。周りが見えないとはすなわち、自分の興味関心のある事象ないし今立ち向かってる課題を愚直に解決しようとするあまり周りが見えなくなってしまう。そのため、周りが見えない同士は、自分のベクトルに沿って動いているため、それが共通の目標であれば最大のパワーを発揮するが、乖離している場合、互いの意思を汲み取れず、意図していない方向に向かっていたり、仲たがいをした最悪の結末を導く。
周りが見える✕周りが見えない
では、周りが見えるタイプと見えないタイプでは何が起こるのだろうか。まず、周りが見えないタイプの人は求心力に富んでいることが多く、自分の好きな目標やグループ内での目標に向かって先陣を切る。しかし、目標を達成するまでの道のりは険しい。チーム内でのトラブルや悩みなどが発生する。そんな時に活躍するのは周りが見えるタイプである。周りの状況の変化を敏感に察知し対処を行う。これによって、目標への道のりまで取りこぼすことなくグループないし事業全体が短距離で向かうことができる。
まとめ
このように事業の成功には、周りが見えるのと見えない人のバランスはとても大事である。もちろん人によっては見る範囲と見ない範囲をコントロールして、柔軟に調整する器用な人もいるが、大抵の人はどちらかのタイプに分かれると考える。ぜひ自分はどっちのタイプの人間なのか、また同僚はどんなタイプなのかを分析し、組織内での振る舞い方や組織としての方向性が正しいかを判断していただきたい。