経営陣には真逆のタイプの人間がいれば最強だという話

ロジカルタイプとセンスタイプでタッグを組めば抜け目ない経営が実現する

Shunsuke Mori
chunkeke-nikki

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最近、社員の働き方の様子を客観的に見る中で気づいたことがある。人間は大きく分けて2つの種類に分かれる。

  1. 物事を一つ一つブレイクダウンして順序よく組み立てるロジカルタイプ
  2. 自分の経験に基づく感性からスピード重視で動くセンスタイプ

人によってタイプが極端に寄っている場合もあれば、割と中性的でバランス型もある。しかし、だいたいの経営陣レベルの人々はどちらかのタイプが色濃く表れる人が多い。特に私の勤める会社は、極端に振り切っている人で形成された経営陣だ。

みなさんの周りの人を想像してみれば上記のどちらかに分類できるのではないだろうか。ちなみに私は、センスタイプである。

どちらがいいと言うわけではない。むしろ、事業の成長、もしくはプロジェクトの成功には、「ロジカルタイプ」と「センスタイプ」のどちらも必要だと考える。理由は、以下の3点が考えられる。

  • 事業成長スピードを加速できる
  • 目の前の戦略を精緻に組み立てられる
  • 従業員のモチベーションをキープできる

事業成長スピードを加速できる

センスタイプに長けているのは、事業を1→100に拡大するにあたってのスピードが速いことだ。なぜなら、今までの経験則やユーザーヒアリングの感触で大体の戦略や市場感覚をつかむのが速く、その感覚に従った市場や戦略でまず試してみる。基本的には100%的を射ることではないが、70%くらいはショートカットできることが多々ある。それによって、最短距離で100に近づけていくことができる。

例えるならば、山頂をゴールと過程し、山頂までの道程には幾つかの分岐点がある。その分岐点の選択によって、徒歩、車、ロープウェイなど登山の手段が変わってくる。今までの経験からこの道をいけばロープウェイで7合目くらいまで行けると即座に決断して道を選択する。そして、7合目へ無事ショートカットできれば登頂まで一気に駆け上がるパターンだ。

一方でロジカルタイプには、センスや感覚では道を選べない。過去にどのくらいの確率でこの道が選ばれたか、この道を選んだ時のリスクはどれくらいか、エビデンスを元に意思決定を行う。それによって、確実に登頂はできるが、それなりの時間を要する。つまり、事業スピードを加速させるにはセンスタイプの方が向いている。

目の前の戦略を精緻に組み立てられる

しかし、いくらなんでもセンスタイプの人が100%の確率で7合目まで行けるとは限らない。そうなった時に、ロジカルタイプは大活躍をする。

ロジカルタイプは、リスクを考える。万が一、センスタイプが外した時のプランB、プランCを。それによって、最悪のケースは逃れることができ、なぜうまく行かなかったかをロジカルに明確化・言語化することで、マイナスベクトルをプラスベクトルに素早く変換することができる。

従業員のモチベーションをキープできる

冒頭で述べたように、人間は大きく「ロジカルタイプ」「センスタイプ」に分かれる。それは経営陣だけでなく、その会社に属する従業員もだ。

そして、ロジカルタイプとセンスタイプの両者は、議論の中で相入れることはほぼない。会社としては同じ方向に向かって進んでいるが、その手段は個人ベースでは全く異なる。ここでいう手段は事業戦略しかり、資料作りなどの作業しかりである。経営陣にどちらのタイプもいるのは、大抵の作業の仕方や思考回路の理解をしてくれるため、モチベーションを高く保つことができる。

まとめ

このように、ロジカルタイプとセンスタイプは、見るべき視点もそれに向かう方法も異なる。しかし、両者が経営陣にいることで、お互いを補完し合い、抜け目のない経営が実現する。

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Shunsuke Mori
chunkeke-nikki

Joyz Inc. Product Sales Manager/ Sophia Univ./givery Inc. Web Marketing and Sales/Rarejob CS&English counselor/EDUCA co-founder