「1週間連続で雨ってどういうことだ!?」と思ったら北太平洋が大河になっていた
もちろん「大河」というのは比喩的表現です
予報をみると、一週間連続で雨となっていることが話題になっていましたが、これをもっと大きなスケールでみるとどのようになっているのでしょうか。
これについて三重大学の飯島慈裕先生がJAXAのGSMapデータをみると、北太平洋が雨で東から西までつながりそうだとFacebookで書き込んでおられたので見に行ったところ、ほんとうに見た目が大河のような状態になっていました。
GSmapは人工衛星から雨を推定する能力をもっているGPM-Core GMI、TRMM TMI、GCOM-W AMSR2といった複数の衛星のセンサーの情報を統合して、リアルタイムに地球上の雨の様子を表示しているサイトですが、こうしてみるとなかなか壮観です。
下地になっている雲の画像は赤外画像の合成、上に重ねられている色はマイクロ波センサーによる雨の推定です。
日本域を拡大すると、中国大陸から北太平洋まで前線がつながっているのと、フィリピンの東側には台風が成長しつつあるのがわかります。今後これが北上する予定ですからこれからも経路を気にする必要があります。
選挙のころに日本を直撃するので、いまのうちに期日前投票をしておくのが無難かもしれません。
梅雨報道はあるのに、秋雨前線の報道がないのは?
この前線帯はいわゆる秋雨前線で、夏の気団がしだいに南に押しやられる際にその境目がみえているものですが、そういえば梅雨前線についてはよくニュースで耳にするのに、秋雨前線についてはあまり聞きません。
その一つの理由は、秋雨前線は梅雨前線ほど常に見えているわけでも安定しているわけでもないという点があるのかもしれません。以前、卒論で「秋雨前線について研究したい」という人を見たことがありましたが、定義に苦労していた覚えがあります。
また、秋については台風による被害のほうがより注目すべき要素ですので、相対的に重要性が低くなるというのもあります。
軽度方向にぐるっと一周描いてみるとさらにすごいですね。ただいまアイルランドに非常に珍しいハリケーンが到達しているのもみえています。