Photo-Walk Vol.1 大阪城公園
無性に歩きたくなる時がある。
夏の夕空はどこか哀愁を感じることが多い。
子供の時の記憶かもしれない。
今日は仕事終わりに大阪城公園をぶらりとフォトウォーク。
本日のカメラはSONY DSC-RX100M3。
コンデジサイズながら、F1.8のツァイスレンズにファインダーも付いているという優れもの。
ぶらりするにはぴったりな相棒。
西側の入り口から入ってすぐ、まずは新緑と赤い樹花がお出迎え。
天気はあいにくの曇り気味だが、均一で発色の良い緑が撮れるこんな天気も悪くない。
大手門に差し掛かる。
今日は(というよりいつもだが)中国系の観光客が多かった。
彼らは一人でポーズをとって写真を撮るのですぐわかる。
不思議と彼らに「写真を撮って」とお願いされたことはない。
恋人同士や家族で写真は撮らないのだろうか。
大手門から多聞櫓へ。
今と同じように、武士や馬の往来を見守る花はここにいたんだろうか。
門をくぐるたびに、かつてどういう人が、どんな気持ちで、同じ地を踏みしめて通っていたのか、つい想いを馳せる。
二重に連なる瓦のラインと空のコントラストに見惚れて撮った一枚。
同じように空を見上げた人はいるだろうか。
掘は植物で埋め尽くされていた。
城内へ続くパイプラインが首をもたげた大蛇のように見える。
大阪城。
中身はさながらサイボーグのようだが、この凛とした姿は永劫残って欲しい。
石垣から眺める大阪市内。
かつてはどんな光景が広がっていたのだろうか。
刻印石広場の石たち。
素通りしがちだが、よく見るとその名の通り刻印が様々。
極楽橋から大阪の摩天楼を望む。
逆方向(天守閣+極楽橋)はありがちなアングルなのであえて撮らなかった。
青屋門を過ぎた掘のそばで見つけた抜け殻。
よく見るとそこら中抜け殻だらけだった。
人間にとっては一夏、でも彼らにとっては最初で最後の夏。
大阪城ホールから森ノ宮駅まで。
自然の造形は、ときに美しく、ときに禍々しく。
見るときの気分によっても変わる。
最後は駅付近から天守閣。
本日歩いたルート。
夏は暑い、でも歩いて流した汗は案外気持ちがいいもの。
訪れたことがないところは楽しく、普段歩いているところでもファインダー越しに見れば想いもよらぬものに出会う。
それがフォトウォークの醍醐味。
iPhoneやスマートフォンのカメラ性能はとても高く、それで撮る写真もとても良いと思う。
でも僕は、こうして好きなカメラをもって、今目の前にあるものとファインダー越しに対話することを大事にしていきたい。
そんなことを考えながら、歩いた。
次はどこを、どんなことを考えながら歩こうかな。