CODE for JAPAN SUMMIT2017 を振り返って

Muneharu Takahashi
Code for Japan
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11 min readOct 9, 2017
最終日の集合写真

三田市役所で働きながら、Code for Kobeに参加しております高橋と申します。

年に1回のシビックテックのお祭り、CODE for JAPAN SUMMIT 2017が9月23日、24日の2日間にわたり神戸市のしあわせの村で行われました。
神戸市ではあるものの、中心地の三宮から遠く、中々行きづらい場所であるにも関わらず2日間で700人という多くの方に参加してもらえました。

今回はそちらのサミットの当日運営スタッフの責任者として、そしてセッションチェアとして参加いたしましたので、感じたことなどを振り返っていきたいと思います。

いつの間にか当日運営スタッフの責任者に

「よっ、リーダー」
4月のある夜、不思議なコメントが流れてきました。
その日は、CODE for JAPAN SUMMIT 2017に向けてのキックオフが行われた日です。神戸で開催されることもあり運営委員として関わることは決めていたのですが、平日昼間に開催されたため、その集まりに行くことは出来ませんでした。

その晩のことです、不思議なコメントが流れてきたのは。
その時は意味不明です。

その後、話し合いの様子が共有され、理解しました。
担当者の割り振りが仮案として書かれていて、リーダーが赤く塗られています。
そこに自分の名前が赤字で書かれていました。
昨年度の宣言がこういう形でつながるのかと思いました。

CODE for JAPAN SUMMIT 2016での宣言

昨年度、横浜で行われたCODE for JAPAN SUMMIT 2016に開催する前日に行くことを決めました。
金曜日の昼間に夜行バスをおさえ、ビジネスホテルを予約し、その日の夜出発です。
夜行バスのため、横浜には早朝についてしまいます。
早朝からやっているカフェで時間をつぶしていたのですが、しばらくすると混んできました。さすがに長居はできません。
まだ早いけど金沢区役所行ったこともないし、道に迷うかもしれないから少し早いけど行っておくか。そんな軽い気持ちで、金沢区役所に向かいました。当然空いていません。
しばらくすると、CODE for JAPANの関さんがやってこられました。面識があったので挨拶すると、スタッフとして参加してよと言われ、いつの間にか受付スタッフになっていました。
参加しに行くと決めた次の日に、ボランティアスタッフになっていたのです。
スタッフとして2日間関わり、終わったとき、関さんと少し話した際、「来年スタッフ参加するならちゃんと参加する」と宣言していました。
その発言がこうつながるのかと、後になって気づくことになりました。

スタッフの募集
サミットの日が近づくまでボランティアスタッフの募集も難しいため、大きな仕事はほとんどありませんでした。
そのため、野良猫公務員サミットを行うセッションの応募や内容を考えたりしました。(その時は、代理で応募したくらいのつもりで、セッションチェアになる気はなかったのですが…)
そのため、実質動き始めたのはサミットの2カ月前くらいからです。
1カ月月前にはスタッフTシャツを発注する必要があったため、サミットの2カ月前からスタッフの募集を行いました。
スタッフの募集状況を確認すると1カ月前に確認するとおおよそ45人。
これだけ人数がいれば、正直楽勝だと思いました。
その時は

スタッフ配置と案内
プログラムの枠がおおよそ固まってから、ボランティアスタッフの配置を考えていきました。
ボランティアスタッフとして参加申込された人の中には知っている方も結構いました。普段からシビックテックの活動に興味がある方、活動されている方ばかりです。おそらく、当日来られるお客さんよりも参加したい気持ちは強いんだろうなぁと思っていました。

そのため、
①なるべく自由な時間を増やすこと
②続けて仕事にあてないこと
③誰かひとりに過度な負担はかけないこと
をルールとして決めました。

すると、楽勝だと思っていたものが途端に難しいパズルになります。
だって、最大7つのセッションが同時に行われるんですもの。

例えば、議事録やるよ(パソコン持っていくよ)って方は14人ほどでした。それだけなら、無理矢理で組むことは簡単です。
しかし、中にはセッションチェアの人もいます。
セッション直前には打ち合わせする時間あるかもしれないよね、と考えるとその時間は空けとかないといけません。
パズルの難易度はさらに増していきます。

そのため、このスタッフ割当を作るのに2~3時間は軽くかかってしまいました。普段の仕事が終わってからやるにはなかなかハードな作業です。
(仕事でスタッフの割当をされている方の苦労が身に染みました。)

2週間前には配置の連絡して、調整後1週間前には確定連絡のつもりでいたのですが
⇒1週間前に連絡、2日後に確定連絡というタイトなスケジュールになってしまいました。
このことは反省です。

直前に増えていく仕事
スタッフの配置だけであった大変ではありますが、それだけです。
さらに、
①どんな仕事お願いするのか詳細を簡単でいいからマニュアルいるよねと思いついてしまったり。
②サミット1週間前に休みをとって下見に行くと音響関係スカスカの状態で機材発注しないとどうにもならないことを発見したり。
(絶妙に遠かったので今まで行けていませんでしたが、行けてなかったことを後悔しました。)
結果的には、行って色々確認のお話していたことは後々役立ちました。
③野良猫公務員サミットのセッションの中身について中々登壇者のレスポンスがなく直前になって進み始めたり。(議会シーズンだというのが原因でした)
等、直前になって色々対応しなければいけないことが増えていきました。
CODE for Numazuの市川さんを始め、コミュニティリンクの方々などたくさんの方に助けていただけたのでなんとかこなすことができました。
本当に感謝です。

サミット前日を迎えて
9月23日がサミット当日のため、22日の18時から設営です。

設営前の状態

何もなかった写真の状態から

当日の会場の様子

このように会場を仕上げていきました。
本当に何もない状態からのスタートだったので、最終的に終わったのは22時くらいになりましたが、前夜祭があるにも関わらずボランティアスタッフとして来てくれた方がいたからこそできたことです。
ワイヤレスマイクの替えの電池がないなどの些細な問題もありましたが、帰りに購入してなんとか事なきを得ました。

当日(1日目)を迎えて
当日は9時からしか会場が開かないため、9時にスタッフ集合してからスタッフTシャツの受け渡しを行い、ミーティングです。
全員がそろうのはその時が初めてです。
自己紹介もままならない状態ではありましたが、各グループに分かれて打ち合わせです。
そうこうしているうちにお客さんがやってきます。
バタバタとした状態ではありましたが、受付がスタート。
さらに、会場まで分かりづらいからとバス停からの案内をするように動いてくれたり、同時通訳の機械の受け渡し役になってくれたりと自発的に動いてくれます。さすが、シビックテックコミュニティと思った瞬間です。
私はというと、ワイヤレス用に電池を交換したり、何か抜け漏れがないか会場を見回ったりしてました。
しばらくすると、オープニングのスタートです。
とくにやらなければならない仕事があるわけではなかったのですが、何か問題が発生するのではないかとしばらくの間気が気でなかったのは覚えております。
お昼が近づくに向けて、お弁当の確認だとか、会場を3分割するのに向けての準備などを行います。時間がタイトな中でスムーズに移行できたのではなかったでしょうか。
同時通訳の受信機を回収も同時に行っていたのですが、中々全て回収しきれず(見つからず)ヤキモキしたのを覚えております。
時間はかかりましたが、なんとか見つかって事なきを得ましたけれども。

お昼のセッションが終わったあたりから、少し安心しはじめました。
休憩スペースに行くとネットワーク容量の残量と戦っているカワイさんを見つけ、自分の知らないところでこんな戦いがあるのかと驚きました。
いろんなところで献身的に働いているからサミットが出来ていたのです。

また、グラフィックレコーディングを会場の廊下に張り出していったあたりからいよいよ会場全体がサミットの舞台であると感じられる場所になっていったと感じました。
(別の日に会場になったしあわせの村の研修館に行くと雰囲気の違いに多分びっくりされると思いますよ。)

1日目途中の廊下の様子

2日目を迎えて
2日目も9時にスタッフが集合して、10時にはオープニングという中々タイトなスケジュールです。
タイムテーブルを3点変更したので、その連絡だけ
1日目からボランティアスタッフの方が多かったため、全体的に少し余裕が生まれていたように思います。
この日は自分がセッションチェアをする野良猫公務員サミットがあるため、場面転換をしなければいけない一番大変な時間帯(昼前)にあまり動くことができませんでした。
お弁当が届かない(間違った時間が伝わっていた)ことだけ解決し、自分のセッションに向かいます。
子供向けにたくさんパソコンを置けるようにしたりなど、大変な場面転換であったのですが、うまくいっていたみたいです。
皆さんの自発的な動きに感謝です。
(後から思い返すと、ワイヤレスマイクの電池を入れ替えるように伝え悪れていました。ギリギリの時間帯では入れ替えたのでなんとかなったみたいですが、この点は個人的な反省です。)
そして、2日目には片付けがあります。
アンカンファレンスの時間にはメインホール以外の会場は全て空いているため最初の状態に戻します。
大勢のスタッフが一気に動いてくれていたため、30分ほどで片付いていき、アンカンファレンスの時間に少し顔をだして軽食をとることもできました。
その後、クロージングでメインの会場が閉まってから最終の跡片付け。
郵送する荷物を固めたりなど色々ありましたが、20時頃にはすべて終わりました。

スタッフだけの集合写真

2日間を振り返って
スタッフの方が献身的に自発的に動いてくれた。本当に感謝。
というのが率直な感想です。
そのため、とても仕事がやりやすい。変なストレスがかからない。
だから、このCODE for JAPAN SUMMITはスタッフとして参加するイベントの中でも、ずば抜けて充実感があります。

正直事前の準備など大変なのは、大変です。
ですが、前向きに未来に向かってネクストアクションを起こしている(起こそうとしている)人が集まって、そのエネルギーがいいように波及して大きく広がっている。その空間がこのサミットの魅力だと思っています。
その空間づくりの一端を担えたのは本当に良い経験だったなぁと思っています。

1点だけ反省というか不安な点を上げるとすれば、スタッフ同士の交流時間ってとれたのかな?ということは思っています。
アンカンファレンスの時に、グラレコチームがグラレコとして独立していて、一緒のスタッフであると感じる感覚が薄いと言っていました。
今回ボランティアスタッフとして参加した人も同じで、中々スタッフ同士の交流の時間があまりとれなかったのではないかな?と思い返すと感じます。
時間があるようで、あんまりないのでどう工夫していったらよいのか分かりませんが、スタッフ同士が交流する時間を少しでも増やすことができたら、もっとサミットが楽しい空間になるのではないかなぁと思っています。

そして、今回は神戸市で行われたため地元三田市からもスタッフとして参加してくれる人がいてそのこともとてもうれしかったです。
(見知った人には多少のムチャぶりなら気軽に出来るという意味でも安心感がありました。)

チーム三田市

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Muneharu Takahashi
Code for Japan

Civil servant 三田市という場所で働いています。オープンガバメントやシビックテックに興味があります。