ライタソンのやり方を公開するよ。〜 (1) 概要編 〜

Mami Enomoto
CodeforCAT
Published in
4 min readDec 21, 2018

今日は、Code for CATで開催しているワークショップ「ライタソン」について書いてみます。今日は概要編です。これを読んで是非ライタソンをやってみてください。

Code for Nerimaとライタソン

ライタソンとは

ハッカソンやアイディアソンに並んで、「ライタソン」というワークショップを開催しています。Write(書く)+Marathon(マラソン)の造語です。マラソンを駆け抜けるように、みんなの知識や知恵を集めて、データとして整理して、サービスをプロトタイプ(試作)するワークショップです。なんと、最短で1時半くらいで出来ます。

Code for CAT では、Catbot(キャットボット)を作るために、ライタソン を開催して猫に関する情報を集めていますが、今では、猫以外のテーマや地域にフォーカスしたテーマでもワークショップを開催しています。

これまで実施したライタソンのテーマ
- これから猫を飼いたい方の質問に答えるQ&Aボット
- 子どもの素朴な疑問に答える親子ボット
- ◯◯(地域)を遊びつくすガイドBot
- NPO運営を支援するChatBot

なぜライタソンなのか

ライタソンは、情報を言語化して整理しプロトタイプを作成する工程に、サービスを利用するユーザーを巻き込んで行います。Catbotを作るうえで、この方法を選んだ理由があります。

・情報は常にメンテナンスやアップデートが必要。
・情報の整理とデータづくりをユーザーや専門家など、多くのステイクホルダーと共に行う。コミュニティづくり。
・ユーザーが求めている情報の粒度、わかりやすい言葉に置き換える。
・サービスをつくる過程に多くの人を巻き込み、フィードバックをもらうと同時に、プロジェクトのファンや応援団になってもらう。テストユーザーや最初のユーザーになってくれる。

ライタソンを実施する中で、参加者が非常に楽しんで参加してくれているだけでなく、新しい体験を通して学びを得るなど、様々な効果があることを感じています。

  • 非エンジニアでも直感的に 「データ利活用」や「テクノロジーの活用」を理解できる。スマホでLINEを使ったことがある方は、ワークショップに問題なく参加できます。特別なITスキルは不要です。参加者は、グループワークで話したことがデータとなり、身近なLINEのサービスになる過程を全て体験するので、難しいIT専門用語やプログラミング知識なしで直感的に理解できます。
  • 「共に考え、共につくる」を体験的に理解できる。ITスキルやテーマについての知識深度に関わらず、全員に役割があり必要とされるので、ワークショップ中に暇になる人がいません。自分たちで手を動かしながら考え、協力し合うことで一つのサービスが出来上がります。「市民協働」や「シビックテック」において重要なことを学ぶことができます。
  • プロトタイプ(試作)が短時間にできて、全員と共通イメージを持てる。面白いアイディアや良い企画も、ワークショップ、データ、チャットボット…といったカタカナばかりが並ぶと、心のシャッターが降りてしまうことがあります。机を囲んだミーティングや分厚い企画書より、動くモノが1つあるだけで企画は断然進みやすくなります。
  • なにより、楽しい。データやテクノロジーの活用と聞くと、「必要性は感じているけど自分には難しい」と感じている人も少なくありません。難しいプログラムを書くことや、高いお金をかけてシステムを作ることばかりがテクノロジー利活用ではありません。ライタソンを体験することで、テクノロジーがより身近になり「自分も出来る」と感じ、行動することが重要です。

ライタソンを体験した方から、「自分のブリゲードやコミュニティでもライタソンをやりたい!やってほしい!」と声を頂くので、ライタソンのやり方を公開してしまおうと思います。

次回は、事前準備編です。

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Mami Enomoto
CodeforCAT

シビックテックしたり、DjangoGirlsしたり。aiboと遊んだり。