下請けのSEが最先端のITベンチャーに飛び込んでみて感じたこと

Yosuke Ambo
CreditEngine Tech
Published in
4 min readNov 19, 2018

はじめまして、安保と申します。
クレジットエンジンでLENDYというWebサービスの開発をしています。

私は中小SIerからLoanDEALというレンタル移籍サービスを利用して働いており、これまでと異なるスキルやマインドセットが求められる環境へ飛び込んで武者修行する中で、SIerとの違いや感じたことを記事にしようと思います。

質の高いコードレビューを受けられる

SIerは保守的で過去に実績のあるものが常に正しいという考えのもと、新しい技術がなかなか受け入れられ難いです。
コードレビューではC#のLINQやJavaのラムダ式すら難しく可読性が下がると言われて、for文に書き換えさせられることもありました。

現在は知識・経験ともに豊富なエンジニアから、自分の理解が足りていない言語仕様やベストプラクティスなどを参考サイト付きで的確に指摘してもらえるので、Pull Requestの指摘事項はコーディングスキルを向上させる上で一番の学習教材となっています。

自分で役割を作れる

これまではアサインされたプロジェクトで契約範囲の作業をこなし、+αで作業効率化のツールでも提案をすると簡単に高評価を貰えましたが、そもそもの求められている期待値が低く作業要員の一人でしかないため、評価されても次第に達成感を感じられなくなっていました。

現在は会社やサービスをより良くするため能動的に動くことが求められるため、「作業」ではなく「仕事」をしていることを強く実感でき、どうやって自分はバリューを出そうか考えるなど働き方の意識が変わりました。
今は大規模プロジェクトの経験を活かして、技術面よりもマネジメント面で貢献しようと励んでいます。

情報共有が活発である

多重請負構造において、下請けのSEは隣の席にいる顧客でさえ直接確認して話を進めることが出来ず、上位会社経由で伝言ゲームをしてもらうかメールのCCに含めて間接的に伝えるなど、コミュニケーションが非常に取りづらく情報共有もままならない状況でした。

Slackによるコミュニケーションではそうした煩わしさから解放され、全てのやり取りがオープンな場で行われているので、情報共有のスピードが圧倒的に早く快適です。

無駄なドキュメントを作らない

SEの仕事はコーディングなのかExcel職人なのか分からないくらい、システム開発では大量のドキュメントを作らされます。
炎上案件では表紙しかない設計書が納品されることもありますが、顧客もろくに中身を見ていないので、レビュー済みの設計書(表紙)を渡されてテスト項目を作れという事態も稀に起こります。

それだけ誰も必要としていないドキュメントを、慣習だからと思考停止して作っていました。

現在の環境はそうした無駄な作業に時間を割かないですが、逆にドキュメントが足りず、属人的になっている仕様が問題に感じることもあります。
ドキュメント自体が悪ではないので、何を目的として作るのかを明確にして、必要最低限のドキュメントを整理していくことが自分の使命のひとつだと勝手に思っています。

ゴールが見えないものに対して面白いと感じれる

これが自分の中で一番大きな変化だと思います。

今までは仕様が固まらず予定が後ろ倒しになり、ゴールの見えないプロジェクトは、恐怖心からくるストレスとの戦いでした。
しかし、自社サービス開発という正解のない環境に身を置くことで順応したんですかね…悩む暇があったらとりあえず動いてみようという気持ちに変わっていました。

基本的にどのタスクを拾っても自分の力量以上のものばかりなので、客観的に見たらしんどい状況だと思うのですが、新しいことに挑戦する好奇心ややり遂げたいという闘争心のようなものが勝っており、仕事に対するモチベーションだけは高く保てるようになりました。

最後に

SEとして4年ほど働き、成長に限界を感じていた私にとって、圧倒的な成長スピードを実感できる今の環境は精神と時の部屋にいるような感覚です。
今後は身に着けたスキルや経験をもとに、技術面の記事も書けるように精進して参りますのでよろしくお願い致します。

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