なぜBitcoinが重要なのか?

Sota Watanabe
CryptoAge
Published in
20 min readMay 26, 2018

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Bitcoinの可能性を考える。

和訳の前に

本文は2014年に書かれているという点で革新的です。それと同時に、Bitcoinの根本的な価値について書かれているため、間違いなくブロックチェーンを勉強する者が読むべきマスターピースの1つです。

訳注:
①Bitcoinはシステムを表し、bitcoinは通貨を表します。この記事ではBitcoinの話しをしている為、敢えてBitcoinを日本語に訳しませんでした。また本文では通貨、システムどちらに関してもBitcoinが使われていましたが、文脈上、訳者が一部、bitcoinに置き換えました。

②本記事にBitcoin取引における手数料に関する記載がありますが、2018年現在、手数料は無視できるレベルではありません。

この記事は、2014年The New York Times誌のWhy Bitcoin Mattersを翻訳したものです。

This article is a Japanese version of ”Why bitcoin matters” written by Marc Andreessen translated by Sota Watanabe. All credit goes to Marc.

マーク・アンドリーセン

著者のプロフィール:マーク・アンドリーセンのVC、アンドリーセンホロウィッツは約$50M(55億円)の投資をBitcoin関連のスタートアップに行っている。この会社はアクティブにBitcoinを基盤にした投資機会を模索している。

不思議で新しい、見たところどこから現れたのかわからないテクノロジーが出現している。しかし、実際は、ほぼ匿名に近い研究者達の20年以上に及ぶ猛烈な研究の結果である。

理想主義者達は解放や革命のビジョンをその上に描き、洗礼されたエリート達はそれをさげづみ、バカにする。

一方で、テクノロジスト -オタク- はそれに釘付けにされる。彼らはそれに無限の可能性を感じ、夜、休日問わずそれに取り組む。

結局、メインストリームのプロダクト、会社や業界がそれを市場に乗せ始める。その効果は重大になり、そして多くの人々がなぜこの強力な兆しが最初からもっと明らかなものではなかったのだろうか?と戸惑うことになる。

何のテクノロジーの話しを私は話しているのだろうか?1975年のパーソナルコンピューター。1993年のインターネット。そして、私は2014年のBitcoinだと信じている。

Bitcoinが明るみにでていないトピックであると言う人はほとんどない。しかし、プレスの人間や多くの一般的な人が考えるBitcoinと、批評的な多くのテクノロジストが考えるBitcoinの間には大きな隔たりが有る。

今回このポストで私は、なぜBitcoinがとても多くのシリコン・バレーのプログラマーと起業家を惹きつけるのか、そして私が考えるBitcoinの将来の可能性を書きたいと思う。

まず、Bitcoinはもっとも根本的なレベルで世界中の何千人もの研究者の20年に及ぶ暗号通貨と、40年に及ぶ暗号学が創り上げたコンピューターサイエンスのブレイクスルーである。

Bitcoinは、ビザンチン将軍問題と呼ばれるコンピューターサイエンスの長年の問題に対する一番最初の解決策である。オリジナルの論文からビザンチン問題を定義するために引用する。“(創造してほしい)ビザンチン軍の将軍グループがその軍と一緒に敵の都市を包囲していた。コミュニケーションはメッセンジャーによってのみ行われ、将軍達は共通の作戦に同意しなければならない。しかし、1人以上の裏切り者が忠実な将軍を混乱させるかもしれない。問題は、忠実な将軍達が戦闘か撤退の合意に至ることを保証するアルゴリズムを見つけることができるかである。”

もっと一般的に、ビザンチン将軍問題はインターネットのような信頼することができないネットワーク上でお互いに知らない参加者間で信頼をどう構築するかという問題を提起している。

実用的なこの問題の解決策の結果はBitcoinが与えてくれる。最初は、1インターネットユーザーがユニークなデジタル資産を他のインターネットユーザーに送信する。その送信は安全で安定なことが保証されている。皆がその送信は行われ、誰もその送信の正当性を覆すことができない。

このブレイクスルーの影響はいくら評価しても過大評価することはないだろう。

どのようなデジタルプロパティーがこのように送受信されるだろうか?デジタル署名やデジタルコントラクト、デジタルキー、車や家など物理的なアセットのデジタルなオーナーシップ、デジタルストック・債権……デジタル通貨などを考えて欲しい。

それらの全てが、銀行やブローカーといったある種の仲介者を必要とせず、または依存せず信頼の分散ネットワークを通じて交換される。そして、アセットの所有者だけがそれを送信することができ、意図された受信者だけがそれを受け取ることができる。そのデジタルアセットは複製が不可能で、誰もが取引と全てのアセットの所有権を自分の好きな時にその正当性を検証できる。

さあ、これはいかにして動いているのだろう?

BitcoinはInternet-wide distributed ledger(インターネット上の分散型台帳)である。台帳のスロットに固定されている数値をキャッシュ、もしくは商品やサービスをbitcoinで買うことで台帳を更新することができる。売る場合はbitcoinを欲している人に台帳のスロットを売れば良い。

世界中の誰もが、自分の好きなタイミングで台帳を操作して売り買いができる。-承認も要らなければ、手数料も無い(又はほぼない)。Bitcoin “コイン”自体は単に台帳に記載されているスロットである。いく分か、ストックエクスチェンジと近い。それがもっと現実世界のもっと広域に応用可能だということを除けば。

ビットコインのシステムは一種のペイメントシステムである。世界中の誰もが世界中の誰へも、台帳の対応する箇所のオーナーシップを変更するだけで好きなだけbitcoinを送金できる。取引額を入力して送金し、受信者がその値を受け取る。誰かの承認も要らなければ、多くの場合手数料は無視できるレベルである。

最後の部分が非常に重要である。Bitcoinは送金に手数料がかからない、もしくは非常に少ない世界初のインターネット決済システムなのである。先進国の既存の決済システムは約2–3%の手数料を取る。他の地域ではそもそも近代的な決済システムが無かったり、手数料はもっと高かったりする。後でこの話に戻ってくる。

Bitcoinはdigital bearer instrumentである。(デジタルで所有者を管理する道具であるといいたいと思われる。)事前に信頼が築けていない状態の参加者間でお金やアセットを交換する方法として機能する。単純な場合、emailやテキストメッセージで文字を送信するようなものだ。送信者は受信者を知る必要も無ければ信頼をする必要もない。逆もまた然りである。それに関係して、チャージバックも存在しない。-これは文字通り現金のようなものである。- もし、お金やアセットを持っていれば、それで支払いをすることができる。もっていなかったら、支払いをすることはできない。これはデジタルの領域では真新しい。これ以前にこの仕組みは存在しなかったのだ。

bitcoinはデジタル通貨である。その価値は2つの指標に直接基づいている。今日の決済システム -この台帳を通して行われる決済の速度と量- と、将来の決済システムとしての可能性である。これは人々を混乱させる一部だ。bitcoinが任意の値を持っていて、それで人々が交換の媒体としてbitcoinを使うのというよりも、bitcoinでどこでも、どこへも、不正なしで、かつ、0もしくはほぼ無い手数料で取引ができる結果、bitcoinは価値を持つのだ。

現段階で、bitcoinの価格が実際の価値よりも、将来の期待に基づいているとするのは、もしかすると正しいかもしれない。しかし、それと同じくらい、その期待がbitcoinによる決済を実用的に可能にするくらい十分に可能にしているというのも事実である。Bitcoinが実世界の決済取引量に耐えられるようになる以前にもbitcoinには価値があるに違いない。 これは典型的な新しいテクノロジーの“鶏と卵”問題である。つまり、新しいテクノロジーはそれに価値が出るまでそれほど価値がない。そして、期待という一部の理由でBitcoinの価値が上がっている事実はその有益性がそうでない場合よりずっと早く享受できることになる。

一般の消費者や商人はBitcoinの限られた使用法を批判している。しかし、同様の批判がPCやインターネットにも同じステージの時に存在していた。毎日毎日、より多くの消費者や商人が世界中でbitcoinを買い、売り、使用している。合計の人数はまだ少ないけれど、その数は急激に多くなっている。そして、Bitcoinのツールとテクノロジーは改善されているのでBitcoinの使用難易度は急激に下がっている。Bitcoinは以前はインターネットに乗せることすら技術的に困難であった。しかし、今は違う。

ボラティリティーが高いから商人はBitcoinを受け付けないという批判もまた間違っている。Bitcoinは決済システムとして間違いなく使用可能だ。商人はbitcoinを手元にもっておくことも、bitcoinのボラティリティーの影響を受けることもなくてよい。どの消費者や商人もBitcoinを使っても使わなくてもトレードができるし、他の通貨へも好きなタイミングで交換が可能だ。

現在、少数の消費者がBitcoinでの決済をしたいと思っているとしよう。なぜ、どの商人も-オンラインでも現実世界でも-Bitcoinでの決済を受けたがることになるのだろう?私のパートナー、Chris Dixonが最近この例を教えてくれた。

“オンラインで電化製品を売ることを考えてみよう。このビジネスのプロフィットマージンは通常5%以下である。これは従来の2.5%の決済手数料がマージンの半分を占めるということである。ビジネスにおいてこの再投資されるお金が消費者に戻されてしまうか、政府により税金がかけられる。全ての選択肢の中で、2.5%のお金を銀行に持っていかれるのが最悪の選択肢だ。商人が決済の際に被るもう1つの困難が、国際決済の手間である。もし、なぜあなたの気に入っている商品やサービスがあなたの国で利用できないのか疑問を持ったとしたら、その答えは多くの場合、決済の問題だ。”

加えて、Bitcoinはクレジットカードの不正リスクを除外してくれるから、商人はBitcoin決済に強く惹かれる。クレジットカードの不正は、犯罪者が個人情報とクレジットカードナンバーを盗むのに大きな手間をかけて行っている典型的な不正である。

Bitcoinはdigital bearer instrumentであるから、送金の受信者は従来、お金を盗む際に必要だった個人情報をまったく手に入れることができない。

クレジットカードの不正は商人にとって大問題である。クレジットカードのプロセッサーと銀行のオンライン不正認証システムは、実際に取引が不正なものであるかどうかに関わらず、その取引が少しでさえ怪しいと機敏に反応して、取引を止めている。

その結果、多くのオンライン店は、5–10%の、不正をすることが不可能な、Bitcoinであれば疑いをだかずに受け取ることのできる来るべき取引を取り逃がすことになっている。

それらのオーダーは、既に発注されているので、Bitcoin決済であれば、商人が受け取ることのできるマージンを一番高くすることができる。それができることによって、商人のプロフィットマージンは急激に高くなるだろう。

Bitcoinの反不正特性は、小売店や買い物客へも応用をすることができる。

例えば、 Bitcoinの場合、最近のTargetデパートメントストアの70millonもの顧客クレジットカード情報がハックされた事件は成立しない。以下はそれが何故かである。

いつも皆さんがやっているようにカートの中に商品を詰め込んで、チェックアウトのレジに行く。支払いの為にクレジットカードを渡す代わりに、スマートフォンを取り出してレジのディスプレイに映し出されたQRコードの写真を撮る。QRコードには、料金も含めて、あなたがbitcoinをTargetに送る為に必要な全ての情報が含まれている。スマートフォン上で”確認する”をクリックして、取引が終了する。(bitcoinを持っていなかったらアカウントのドルをbitcoinに変換することも含む)

Targetは望めばすぐにドルと交換可能で、無しもしくは少額の決済手数料しか払わなくて良いので、ハッピーである。ハッカーがあなたの個人情報を盗むすべがないので、あなたもハッピーである。そして、組織的犯罪者はアンハッピーである。(どうだろう、もしかすると、犯罪者は依然としてハッピーかもしれない。彼らは脆弱性の高い商人のコンピューターシステムから直接お金を盗むことを試みることができる。しかし、彼らがそれを成功したとしても、消費者は損出、不正、個人情報盗難などのリスクにさらされることはない。)

最後に、私は、Bitcoinは匿名でお金の送受信ができるので犯罪者やテロリストの悪い行動を誘発する一種のヘブンになってしまうのではないかという批判を扱いたい。これは大げさなプレスの報道とテクノロジーの不完全な理解が招いた誤った考え方だ。追跡することができるemailのように、Bitcoinは匿名ではなく、偽名を用いている。しかも、全てのbitcoinの取引はBitcoinネットワークで追跡することができて、Bitcoinブロックチェーン上に永遠にログが残るので、永遠に記録され全ての人が閲覧できる。その結果、何か裁判などが起こった時に、現金、金やダイヤモンドに比べBitcoinはずいぶんと追跡がし易い。

Bitcoinの未来とはなんだろう?

Bitcoinは典型的なネットワークエフェクト、ポジティブなフィードバックループが有る。Bitcoinを使う人が多くなれば、Bitcoinはそれを使う人にとってもっと価値が高いものとなり、次にこのテクノロジーを使う人にとってインセンティブが高いものとなる。Bitcoinは電話、ウェブ、ebayやfacebookのような人気のインターネットサービスとこのネットワークエフェクトの点で共通している。

実際、Bitcoinには4つの側面でネットワークエフェクトがある。4つの支援者がいて、彼らが自分自身に有益になるように行動した結果、Bitcoinの価値が大きくなるという仕組みが働いている。それらの支援者とは、(1)bitcoinを支払う消費者、(2)bitcoinを受け取る商人、(3)取引の正当性を検証し、処理することで分散信頼ネットワークを構築させるコンピューターを走らせているマイナー、(4)Bitcoin上に新しいプロダクトとサービスを創っている開発者と起業家である。

ネットワークエフェクトの4つの側面はこの全体のシステムの価値を高めるのに重要な役割をもっている。しかし、4番目が特に重要である。

シリコン・バレーと世界中で、何千人ものプログラマーがBitcoin以前には不可能であった、新しいプロダクトやサービスアイデアを実現するためにBitcoinを使っている。そして、私たちのventure capital、Andreessen Horowitzでは、Bitcoinを利用して会社を始める起業家の数がすごい速さで伸びているのを目の当たりにしている。

この理由だけで、Bitcoinへの新しい挑戦はとても厳しい戦場になるだろう。もし、何かが今Bitcoinに代わるのであれば、それはかなり大掛かりの改善がなくてはならないし、早急に行われなければならない。このネットワークエフェクトはBitcoinの独占をもたらすだろう。(訳者注:この記事は2014年に書かれており、Ethereumの開始も2014年である。)

Bitcoinベースのイノベーションが明らかに大きなインパクトを与える領域は国際送金である。毎日、何百ミリオンに及ぶ低所得の人々が外国の辛い仕事に就き、母国にいる家族に稼いだお金を送金している。-世界銀行によると年$400billion以上-毎日、送金者が送金するお金に銀行と決済会社は最大10%、時々それよりも高く、送金者を困らせるような手数料を搾取している。

Bitcoinにスイッチすれば、これらの国際送金手数料を0、もしくは非常に低く抑えることができるので、移民労働者とその家族のQuality Of Lifeを上げることができる。結果、世界の貧困国の多くの人にポジティブかつ素早い影響を与えることができる。

しかも、一般的にBitcoinには、世界中のより多くの人を近代的な経済システムに移入させる強力な力がある。世界の約20カ国のみが完全に現代の銀行システムと決済システムを考えられている。その他の175カ国はまだまだこういったシステムを完備するには長い道のりがある。その結果、多くの国々で多くの人々が西洋で当たり前に受けることができるプロダクトやサービスを受けることができない。Netflix、完全にバーチャルなサービスでさえ、たった40カ国でしか利用ができない。Bitcoinのような誰もが、どこから、いつであっても利用することができるグローバルな決済システムは、現代の経済システムの恩恵を地球上の誰もへバーチャルで届ける強力な触媒になりうる。

そしてここUSでさえも、長らく認識されている問題だけれど、”unbanked”と呼ばれる従来の銀行口座をもっていない人達は基本的な金融サービスを受けるためにとても高いお金を払わないといけない。

Bitcoinは既存の金融システムの外側の人達に極めて低い値段のサービスを簡単に提供することで、この問題に対する直接の解決策になる可能性がある。

3つ目の魅了されるBitcoinのユースケースはマイクロペイメントもしくは、極端に少額の決済である。マイクロペイメントはここ20年で様々な試みがされてきたけれど、決して実用レベルに到達することはなかった。それは、既存のクレジット/デビットカードや銀行を通して少額の決済($1またはそれ以下)を実行するのはコスト的に効率的ではないからだ。これらのシステムの料金体系ではマイクロペイメントを実現することができなかった。

突然現れたBitcoinが、それを極めて簡単にした。Bitcoinはとてつもなく少額まで分割ができるという粋な特性がある。現在、1BTCの1億分の1まで細かくできる。将来はもっと小さな単位まで扱えるようになるだろう。それで、1000分の1ペニーなど任意で特定の少額が扱えるようになり、それを無料もしくは、ほぼ無料で世界中の誰へでも送金できるようになる。

例えば、コンテンツマネタイズを考えてみよう。新聞などのメディアビジネスがコンテンツに課金することに苦戦している理由は、課金モデルがAll(全てのコンテンツをサブスクリプトする)か、Nothing(Web上の至る所にひどい広告が表示される)の2択だからだ。突如、Bitcoinが記事あたり、もしくはセクションあたり、1時間あたり、1ビデオテープあたり、もしくはアーカイブアクセス、ニュースアラートあたりなどへ任意の少額のお金を課金することを経済的に実現可能にした。

Bitcoinマイクロペイメントのもう1つの可能性のあるユースケースは、スパム防止である。将来のemailシステムやソーシャルネットワークは、メッセージが少額のbitcoinを持っていない限り受け付けないなどの機能が追加されるかもしれない。-送信者にとっては取るに足りない金額だが、無料で何の咎めもなく何billionsものスパムメールを送っていたスパム送信者にはとてつもなく大きな額になる

最後に、4番目に興味深いユースケースはパブリックペイメントである。このアイデアは私が数ヶ月前にニュース記事を読んでいる時に関心が湧いた。ある中継スポーツイベントでQRコードと“Bitcoinを私に送ってください”という文字が写ったプラカードを持った観戦者が映し出された。彼は$25000ものbitcoinを24時間以内に一度も会ったことのない人たちから受け取った。誰かが対面で、テレビで、写真でサインを掲げ、スマートフォンの2クリック(QRコードの写真を撮り送金するのボタンを押す)でお金を送金した歴史上ではじめての瞬間だった。

抗議活動の持つ意味を考えてみよう。今日、抗議活動者はテレビに出たがる。そうすれば人々が彼らの言い分を学べるからだ。彼らは明日もテレビに出たがるだろう。今度は文字通りサインを掲げて世界中のどこかにいる彼らに同情してくれる人からお金を送ってもらうために。

Bitcoinは最も強情なアンチ資本主義の政治的オーガナイザーでさえ、夢が叶えられるような金融の技術である。

来る数年は、この新しいテクノロジーが偉大なドラマと興奮を巻き起こす時間となるだろう。

例えば、Ben S. Bernanke、前Federal Reserve chairmanは、bitcoinのようなデジタル通貨は、”特にそれがより早く、より安全でより効率的な決済システムを促進することができれば長期的にみると有望かもしれない。”と言っている。そして、1999年に伝説的な経済学者Milton Friedmanは、”我々のシステムに欠如しているが近い将来開発されるであろうものが信頼性のあるe-cashである。それは、インターネット上でどこにいてもAからBに、AがBのことを知らなくても、またBがAのことをしらなくても送金できる。それは私の$20札をあなたが私が誰であるかを知ることなしに受け取ることができるということだ”と言っているけれど、複数の著名な経済学者はBitcoinにかなり懐疑的だ。

今日、Bitcoinを批判している経済学者の意見は正しいかもしれない。しかし、私はBenとMiltonに賛成だ。

さらに、ほとんどどの国も、Bitcoinのような技術を見越した規制のフレームワークが銀行業、決済の領域にないので、対処しなければならない規制のトピックと問題に溢れている。

対処しなければいけない規制トピックと問題に溢れている。

しかし、私が読者にBitcoinの巨大な将来性を伝えられたことを願っている。単なる自由主義者のおとぎ話やシリコン・バレーの誇張された興奮を抜きにして、Bitcoinはインターネットの時代に金融システムがどう動くか、どう動くべきかを再びイメージするとても良い機会を提供しているのだ。

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Sota Watanabe
CryptoAge

CEO of Stake Technologies // Twitter @WatanabeSota