Plasma Chamberコントリビューターになるための3ステップ

Watata Crypto Medium
Cryptoeconomics Lab
10 min readMay 11, 2019

はじめに

前回前々回の記事ではCryptoeconomics Labとはどんな組織なのか、なぜPlasmaの社会実装を行っているのかというWHY及びWHATにフォーカスした話をしました。

本記事では一歩進んで、そのようなゴールに向かってどのように実装開発を進めていくかのHOWにフォーカスし、CELのPlasma R&Dのロードマップを詳しく解説していきます。

そしてPlasmaなどのLayer2技術や分散型アプリケーションに興味あるデベロッパーやがどのようにPlasma Chamberにコントリビュートしていけるのか詳しく解説します。

※Plasma Chamberのプロダクトとしての解説はこちらをご覧ください。

※「そもそもPlasmaとは?」という方はこちらをご覧ください。

Plasma Chamberで何ができるのか?

Plasma ChamberはPlasma上に分散型アプリケーションを簡単に、そしてセキュアに開発できることを目的としたフレームワークです。そして現在Plasma Chamber上で実装された送金アプリをテストネット上で完成させることができています。

Plasma Chamberを用いることで、将来的にはスケーラブルな銀行やペイメントサービス、DEX、投票、予測市場、ギャンブル・ゲーム(エンタープライズも可)などの機能を実装できるとされています。

このようなPlasmaを用いたDAppsを、Plasma Groupは”Plapps”と呼んでいます。

そしてゆくゆくは、EOSやEthereumのPoAサイドチェーン、AWSなどのトラストレスさの欠けた手段を代替していくフレームワークとなります。

CELのPlasma R&Dロードマップ

CELでは、世界の日々刻々と進歩するPlasma R&Dの進捗状況やそこから到達可能なユースケースを考慮し、”次に何を実装・解決すべきか”を大体四半期ごとに考慮しながら開発方針を決定しています。以下では、直近で見込まれているアップデートを2つに分けて紹介します。

①Predicateの実装

現在CELではPlasma Groupが提案したPredicateの実装を進展させることに注力しています。PredicateとはL2における安全なState Updateの方法を一般化したモデルです。

従来のPlasma及びPlasma Cashはシンプルな送金・決済機能しか実行できませんでしたが、Predicateはその問題を解決し、マイクロペイメントやインスタントファイナリティーなどの機能を実行可能にし、Plasmaにより拡張性をもたらします。

それに加え、長期的にはアトミックスワップを可能にするステートチャネルとのコラボレーションも検討されており、従来実用性の観点で問題となっていたPlasma上で取引を行う主体が両方オンラインになっていなければならないという問題も解決できるでしょう。

②RustでのPlasma Chamber実装

現在Plama Chamberはテストネットで稼働しており子チェーンはTypescriptを用いて実装されていますが、安全性やパフォーマンス(WASMへの対応など)を考慮し、今後はRust言語への完全移行を予定しています。直近ではその移行作業に入る前段階としてアーキテクチャーの推敲を行なっています。

Plasma Chamberコミュニティ

上述したPlasmaR&Dに加えて、今後はPlasmaを用いたユースケースの創出・実用化を目指しています。しかし、現状Plasma Chamberへのコントリビューターは少なく、開発スピードを向上させることができていません。

したがって、CELはPlasma ChamberへOSS開発のコントリビュートに協力してくださるデベロッパーの方々を大歓迎しております。

ですが「まずコントリビューターとして何から開発すればいいの??」という方が大半だと思いますので、以下にて “Plasma Chamberエコシステムのコントリビューター” になるためのステップを記します。参考にしていただければ幸いです。

①PlasmaChamberでPlasma Chainをビルドしてみる

Plasma ChamberのREADMEの「Getting Started」を元に、実際にPlasma Chamberのコントラクトをデプロイし、Plasma Chainを作成することができます。ぜひ一度チャレンジしてみてください!

②CEL&Plasmaコミュニティで質問・ディスカッションする

CELが用意しているチャット・チャンネルはTelegramとDiscourseの2つです。

Telegramは以下のように、specificなPlasmaの実装に関するディスカッションや、Etheruem開発の知見共有が行われています。

一方でDiscourse(Cryptoeconomics Research)はethresear.chのように、主に新しい実装のユーザビリティを上げるモデル提案やExit Gameなどセキュリティに関するディスカッションが行われています。

以上を踏まえると、Discourseでの議論は初心者にとっては難しい場合が多いため、初歩的な質問や弊社の開発者へのコンタクトはTelegramが適しているといえます。

なので、例えば「Getting StartedでPlasma Chainを立ててみたが、そこからどのようにPlasma Chamberを自分が作りたいプロダクトに活用する方法が分からない」など、Plasmaを触ってみた段階で浮かんだ疑問・質問はTelegramの方でお待ちしています。

③Githubへコントリビュートを行う

もし①・②を通し、Plasma Chamberのコードについて疑問や改善点、新たな機能の提案などがありましたら、ぜひGithubへのIssue提案やPRをお待ちしています!

さいごに

少しでもPlasma Chamberの開発に関わりたい or Plasma Chamberを使って何かプロダクトを作成してみたいと思ってくださった方は、いつでも気軽にご連絡ください!

Plasmaの基礎から実装方法まで全て手取り足取りお伝えしますので、TelegramもしくはTwitterDMまでご連絡をお願いします。また、アンケートにも答えていただけると嬉しいです。

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I’m Sota Watanabe, interested in blockchain, mainly decentralized finance(stablecoin, lending)