Superteam Japan× KudasaiJP AMA 内容まとめ

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18 min readJul 25, 2024

2024/7/24に行われた、Superteam JapanとのAMA(Ask Me Anything)について、まとめた記事です。

Superteam Japanについて

Superteamは、各国の代表者がSolana Foundationからグラント(助成金)を受けて、自国のSolanaエコシステムの成長を促進するためのコミュニティです。日本のSolanaエコシステムの構築を支援する開発者、クリエイティブなど、エコシステムの一員としてチームを結成しています。

テクノロジー企業の立ち上げや、Solanaの理念に共感した人々で組織されています。

AMA概要

AMA本編の内容まとめ

AMA本編の内容について、Q&A方式で記載していきます。

Q:自己紹介を兼ねて、あなたの経歴ついて教えていただけますか?

大木:早大卒業後、欧州の大学院で政治哲学と経済哲学を学ぶ。その後、テレビ東京のニューヨーク支局に報道ディレクターとして勤務した後に日本に帰国し、コインテレグラフ・ジャパンの編集長を務めた。2022年12月に取引所クラーケンの日本法人の広報責任者に就任。dYdX FoundationのHead of Asiaを経て、2024年5月より現職。

256hax:IT系メガベンチャーで400人月規模のECモール事業の立ち上げ責任者を経験後、上場コンサルティングファームでITの新規事業開発のシステムチームを担当。2021年12月から副業としてブロックチェーン事業の開発を開始。様々なチェーンに触れた中で、特にSolanaに興味を持ったことから、Solanaでの開発に注力し、2023年6月にブロックチェーンゲームをリリース。2024年7月から現職。

Q: Superteam Japanについて教えてください。

Superteamは、「最初の暗号資産は、買うのでなく稼ごう」をモットーに、世界各地でSolanaのタレントを発見・育成するためのコミュニティです。稼ぐのは、Superteamのメンバーである「タレント」の仕事であり、「スポンサー」と呼ばれる企業やプロジェクト、VCなどからタレントが直接仕事を請け負い、報酬を受け取れる環境を作ることを目指しています。Superteamによる中抜きは一切なく、スポンサーとタレントの適切なマッチングを無償で行います。

現在、Superteamは世界14カ国で活動をしています。Superteam Japanは2024年5月15日に誕生しました。活動費用は、Solana Foundationのグラント(助成金)です。各Superteamは、「Community GDP」と呼ばれるタレントが稼いだ金額の合計を競い合い、高めあっています。

日本には元々Solanaのコミュニティがあり、言い換えればすでに様々なタレントが存在していたということになるのですが、そういった方々の支援はもちろんのこと、新たなタレントの発掘にも力を入れていくなど、発掘・育成・維持を大事にして活動しています。

各Superteamはイベントの開催も精力的に行っており、多い国では毎週のようにイベントを行うところもあります。Superteamとしては、他のイベントにスポンサーとして参入しても評価はされず、自分たちが主催・共催することを重要視しています。

詳しくはSuperteam Japanのサイトをご覧ください。https://superteamjp.fun/

Q: Superteam Japanはどのようなメンバーで構成されているのでしょうか?メンバーの特色などについて教えてください。

フルタイムで働いているCore Memberと、それ以外のメンバーに分けることが出来ます。

Core Memberは私(大木)と、Camao、256haxの3名がおります。その他は3段階でレベル分けされたメンバーで構成されています。

まず、一番上のレベル3である「Member」が15人程います。最大で150人までと決められているのですが、これはダンバー数の法則(※)に基づいて設定されています。Memberには、Solanaの日本での活動に貢献されている方や、Solanaの有名なプロジェクトのFounderの方などが在籍しています。

次がレベル2の「Contributer」で、現在40名ほどおります。Contributerは、Superteamの活動に興味を持っていただいている方々で構成されています。

最後にレベル1の「Lurkur」と呼ばれる方々がおり、これはSuperteam JapanのDiscordにご参加いただいている方全員を指しております。

メンバーの特色としては、いわゆるタレント集団であり、開発者、デザイナー、ライター、リサーチャー、イベント企画運営、コミュニティマネジメント、Solanaプロジェクト創業者など、様々なスキルセットを持った方が所属しています。私たちは、Superteamに所属している皆様と切磋琢磨してスキルアップを目指し、例えばSolanaの超有名な海外プロジェクトにフルタイムで採用されるといったサクセスストーリーが生み出せればいいなと考えています。そういった仕事の斡旋やマッチングが我々の存在意義なので、勉強会やコンテンツに力を入れていきたいと考えています。

詳しくはDiscord (discord.gg/stjp )とX(https://x.com/SuperteamJapan)をご覧ください!

※ダンバー数の法則:最も密に協調しあえる集団の上限は約150人である、というもの

Q: Superteam Japanの日本での活動内容について教えてください。また、これからの目標や具体的に取り組んだ事について教えてください。

目標は二つあります。

まず一つ目は、日本のCommunity GDPの向上です。

具体的には、スポンサーである企業やプロジェクトから案件をもらい、「Member」と「Contributer」へ優先的に斡旋して、彼らに報酬を暗号資産で受け取ってもらう「Earn」と呼ばれるプロセスを重ねて、受け取った報酬の額を上げていくのです。Earnを行う場合は、案件の斡旋や受注などが出来るポータルサイト(※)で、日本のメンバーをターゲットにした案件を受注します。私たちは、このサイトで日本のメンバーへの案件が増加するように、日本のメンバーの凄さをアピールしていくことを通じて、Community GDPの向上に寄与していきたいと思っています。

ポータルサイトを通さずに直接案件を受けることもあり、それもCommunity GDPに計上されます。Superteam Japanが発足して2か月ですが、既にJito(https://x.com/jito_sol)というプロジェクトへ人材を輩出したという実績もあります。

(※)Superteam Earnのサイトはこちら https://earn.superteam.fun/

二つ目の目標として、「Solana グローバルハッカソン」で日本チームを勝たせることがあります。

「グローバルハッカソン」と聞くと、テクニカルな要素が重要視される思われるかもしれませんが、最近は新しいエコシステムをいち早くマーケットに送り出すことに注力しているのです。

Superteam Japanの目標としては、我々がサポートをしたプロジェクトなどにグローバルハッカソンで入賞してもらうことです。入賞することで、アクセラレーターを受ける機会を得ることが出来て、スタートアップが陥りがちな資金やリソース、人脈不足などを一気に解決することができます。グローバルハッカソンは半年毎に開催されており、参加者数を増やすこと、そして入賞までサポートすることが我々の使命です。

そのために

  1. 起業家育成プログラム(https://lu.ma/incubation
  2. グローバルハッカソン攻略夏期集中講座(Startup Villageを参照→ https://supertokyo.jp/
  3. Build Station(グローバルハッカソン中のサポート)
  4. 上記をチーム毎に1つのドキュメンタリー映像にして認知拡大とファンの獲得、加えてプロダクトの提供価値を最大限伝わるようにナラティブ動画による感情を揺さぶるアプローチを対応予定(調整中)

等、様々な形でハッカソンでの入賞をサポートしていく予定です。

Q: 大木さんはなぜSuperteam Japanに入ろうと思ったのですか?大木さんの感じているSuperteam Japanの魅力について熱く語ってください。また、256さんが入ったきっかけは?

大木さん:Superteam Japanを立ち上げたきっかけは、日本のSolanaコミュニティのコアメンバーの紹介でした。前職であるdYdX FoundationのASIA BD Leadとしての経験は非常に有意義でしたが、より迅速で柔軟な意思決定を求める気持ちが高まっていました。

dYdXやSolanaに限らず、多くのFoundationは中央集権的な組織構造を持ち、特に市場進出戦略(GTM)の分野では迅速な対応が求められるため、そのような体制では限界を感じることがありました。ローカルのことはローカルの人が一番よく理解しているため、現地のニーズに応じた迅速な意思決定が重要だと考えています。

Superteamは、この課題を解決するための革新的なコンセプトを提供しており、分散型のアプローチを先進的に実践しており魅力的でした。

Superteam JapanサイトのLearnには、Solanaのコミュニティ作りに関するおすすめの記事があるので、是非ご覧ください。https://superteamjp.fun/category/academy/

256haxさん:Solanaのコミュニティの存在を知らずに、Solanaでの開発に没頭していたところ、約1年前にCamaoさんがSolana Japanというコミュニティを再始動させたので、それを機にコミュニティに参加しました。コミュニティでの経験はとても楽しく、参加させていただくうちにますますSolanaが大好きになりました。その後、Solana専門のコンサルティング会社をたちあげて活動していましたが、Superteam Japanが発足し、自分がやろうとしていたことと同じことが出来ると気づいたので、フルコミットすることにしました。

Q: 今後Solanaで注目すべきだと思うプロトコルや、新しい技術等があれば教えてください。

MagicBlock(https://x.com/magicblock)がフルオンチェーン対応のゲームエンジンを公開して、それがエンジニアの中で話題になりました。SolanaだけではなくEVMエンジニアにまで話が届いていたので驚きました。

また、あまり話題にならなかったのですが、HeliusがZK Compressionという圧縮技術で99.9%コスト削減したことは、個人的にインパクトがありました。Solanaはガス代は安いので無視できるのですが、アカウント代が地味に痛いんです。事業者視点で見ると、そのアカウントコストを大幅に削減できるのはとても嬉しいはずです。

マスアダプションに向けて、仕組みや機能だけではなく、事業者と提携する流れが活発になってきていて、PayPal USD、Helio(https://x.com/helio_pay) Shopify対応による法定通貨と仮想通貨の垣根をなくす動きなども(法律・規制に準拠したうえで)、注目すべきだと考えています。

技術的な観点では、「Blinks」という、URLさえあればトランザクションが実行できる仕組みがリリースされたばかりです。これはおもしろい点が2つあります。

  1. Solana PayというQRコードでの支払い機能にインスパイアされて、エコシステムたちがどんどん改良していき、最終的にURLだけでトランザクションが実行できるようにしたこと。これの根底は、Solanaに携わるひとたちが技術好きというのもありますが、Web2のUI/UXを超えたい、というのも影響していると考えられます。
  2. Blinksはその仕組み上、Solana Foundation, Anza, エコシステム(ウォレット提供者やBlinks提供者)が一致団結して、1つの規格に則る必要があります。リリースに向けて、エコシステム含め全関係者が協力していたことです。これは非常にSolanaっぽいと感じました。

まだ実装されていませんが、エアドロの資格のチェックをする際に、スキャムに引っかかることがあると思うが、それらを防げるかもしれない仕組みを搭載できるかもしれないので、今後に注目です。

Q: Super Tokyoというものが開催されるとお聞きしました。Super Tokyoについて教えてください

Super Tokyoは、2024年8月17日〜 8月27日に東京で開催されるSolanaのイベントです。二部構成になっており、第一部は8月18日に渋谷のDragon Gateで開催される1 Day カンファレンス、第二部は8月19日〜 8月25日に恵比寿と渋谷のコワーキングスペースで開催されるイベント群であるStartup Villageです。

第一部テーマは「私のSolana初体験」となっていて、Solanaのことを知らない人、聞いたことはあるけどよく知らない人にもきてほしいと思っています。Solanaのオールスターの面々が登壇し、Super Teamの生みの親も参加します。イベント自体は無料で参加可能なので、ランチをするような気軽な気持ちで参加して、セッションを楽しみ、いろんな人と交流してほしいと思います。

登録はこちら:https://lu.ma/1e31pcwh

第二部テーマは「日本がWeb3で勝つ!Solanaの夏季集中プログラム実施」としていて、今年9月に開催されるグローバルハッカソンで日本チームを勝たせることを大きな目標としています。

そのために「dotHAX Incubation」という起業家育成プログラムを開催します。起業家育成で実績のある国内外のコンサル複数名、Solanaグローバルハッカソンの主催者であるColosseum、Solanaグローバルハッカソン入賞経験プロジェクトの創業者による短期集中型のトレーニングコースです。審査の結果、選ばれたチームのみが参加できます。5日間拘束されるので、時間に余裕のある方はぜひご応募いただければと思います

登録はこちら: https://lu.ma/incubation

また、恵比寿のコワーキングスペースにて、オフィスアワー/コワーキングを開催します。8/19(月)〜 8/27(日)の11:00–18:00まで毎日開催しており、Superteam Japanの相談窓口も設置されます。本業のお仕事をいつもと異なる環境で行ったり、国内外から来る色々な方と交流して新たな人脈づくりができます。ワークショップの開催も検討しています。

登録はこちら: https://lu.ma/chatting

詳しく知りたい方はSuper Tokyoのサイトをチェックしてください https://supertokyo.jp/

コミュニティ質問の内容まとめ

Q:Superteam Japanで現在募集中のEarnはどこで確認できますか?

https://earn.superteam.fun/regions/japan/

こちらのリンクからご確認ください。現在は2つ、クロスミントも含めると3つあります。1つが、Super Tokyoってなに?というXスレッド作成。技術知識0でできるEarnです。Super Tokyoのサイトや関連リンクを読んで、自分の言葉でイベントの説明をしてください。総額$1,000で1位〜5位まで賞金が出ます。まだそこまで応募が来ておらず、後7日間あるのでチャンス!

2つ目は、カメラや動画撮影、Memeコインの文化が好きな人に向けて、X映えする動画と写真が取れる人を募集しています。動画や画像は、グローバルにSolanaの盛り上がりを伝えるのに超重要と認識しているので、ぜひ興味ある方はご応募ください。
こちらは、プロジェクト形式で、応募いただいてから1名選ばせていただき、その人に業務を$3,000(USDC)でお願いします。拘束時間が長いので、条件を要チェック!問い合わせもあるので、特定の日時のみ不可な場合は相談してください。

Q:Superteam JapanのXにBlinksで寄付のボタンを実装したら結構集まると思いますがそのような予定はありますか?

Backpackチームが災害の際に自前で寄付を募っていたが、別個にやるのはとても大変なので、Solanaができたらユースケースとして広がると思う。ウォレットアドレスだけだとちょっと抵抗があるので、画面があった方が良いと思っている。楽しみにしておいてください。

Q:起業に興味があるのですが東京以外からでもリモートでワークショップに参加できるのでしょうか?

今回は対面のみでリモートはないが、各拠点をまわっているので、それらを活用していただければと思います。また、他にもこういった声が他にもあれば、リモートの開催も検討します

参考:https://www.neweconomy.jp/features/superteamjp/405185

Q:EVM開発の知識はsolana開発において役に立ちますか?

自身がEVM開発をしていないので、伝聞になるが、EVMとSolanaは違うと言う声をよく聞く。Solanaは、アカウントの概念が大事だが、EVMとは違うそうなので、1からになる気はする。ただ、EVMからSolanaに来る人は、目をキラキラさせて楽しいと言ってくれる人が多い。EVMを始めたときのように、新しいことを覚えることを楽しんでいる人が多いように思います。

Q:ソラナは躍進していますが、ソラナの魅力を一言でいうと?

個人的な意見にはなりますが、一言でいうと「謙虚」です。優秀な人が集まっていますが、優秀ぶっていないのです。対局としては、Crypto業界には学者っぽく、こういう考え方がWeb3として正しいよねみたいに考えを押し付けてくることがあると思いますが、Solanaにはそういう人はいません。いい意味で、ジャッジしないのです。Memeコインがはやったのも、良い悪いを中の人がジャッジせず、個人主義が重要視されている文化があるからだと思います。オープンに他の人が作ったものをマーケットの判断に委ね、自分がでしゃばらない、すごく考えたものがマーケットで流行らなくても受け入れるということができているのも謙虚の要素の一つだと思っています。

Q:Backpackチームが日本に拠点をおいていることは何かいい影響がありますか?

BackpackはウォレットでNFT(Madlabs)を持っており、Solanaのトッププロジェクトである。創設者が3人とも日本にいるというのは、珍しいパターンだが、Web3 として大事にしないといけない要素だと思う。これこそ、日本政府がやりたいことにもつながると思うので、こういったプロジェクトが増えるといいと思います。Backpackの創設者の一人は、日本は規制も厳しいし、税金も高いが、だからこそ攻略できたら良いといっていました。繰り返しになりますが、こう言ったプロジェクトが増えるといいと思っています。

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CryptoKudasaiJPは、日本のブロックチェーンKOLコミュニティおよび投資グループです。

本AMAは、ブロックチェーンスタートアップが業界での成長と露出を加速するのを支援する活動の一つとして実施したものです。

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