男性不妊の種類
一度の射精で数億発射されるとも言われる精子郡は子宮にある卵子を探し、数十万、数万、数百とその数を減らし卵子の周囲にたどり着くまでには99%が死滅するとされている。
卵子に到達する事によって受精をするのだが、その時にもっとも大切なのは「量」ではなく「質」である。具体的に言えば精子の「運動率」が全てだというわけだ。その運動率とはフラフラとしているものではなく、真っ直ぐと直進率が高い方が良い。
この精子の「質」に問題がある場合はセックスの回数をこなせば良いものではない。男には年齢制限がないからと楽観視されているが、原因は女と男に等しくあると考えられており、約半数の不妊の原因は男性サイドだと言われている。厳密には約4割が男、約4割が女、残りの約2割が男女のマッチング問題と言える。
男性不妊と言えば「勃起不全だ」「妻では発情しない」とくだらない事を言うヤツもいるようだが、それは不妊以前の問題だ。このサイトでは性的趣向の話やインポテンツ、セックスレスを不妊と一緒に捉えないで頂く事が大前提だ。結婚して避妊具なしにセックスを(週2〜3)しているのに2年程子供が出来ない状態が続くのであれば、晴れて不妊夫婦だそうだ。
男子だろうが女子だろうがタイミング方だオギノ式だと言っている暇があれば、一度精子をチェックするか保険適用外にはなるが専門病院にかかる事を強く推奨する。(そもそも保険適用にすべきだ)
男性不妊の種類
恐ろしい名前の病が名を連ねるが今の令和時代、ほとんど治療しクリアできるようになっている。しかし、パートナーの年齢は待ってくれない。
自分は大丈夫とタカをくくらず、むしろ女性看護師に自分の精子を手渡しする変態的感覚な気持ちでも良いから手遅れになる前に調べるとしよう。
病名が怖すぎるので、カタカナ等を利用して段階を踏む。簡単にわかりやすく分けると3つだ。
①精子の動きが悪い(精子無力症・乏精子症)
主な原因→精索静脈瘤:男性不妊の中で最も多いと言われている症例。一般男性の約16%にみられる症状であり、男性が原因の不妊の4割から5割とも言われ治療により改善が期待できる。
英語では、Varicocele(ヴァリコシル) aka 精索静脈瘤、日本語では精子無力症や乏精子症の種類のひとつとされる。実際には無力なわけではなく血流の逆流等で精子が暖められてしまい弱った状態で射精されて出てくる為、直進率や運動率が低く卵子まで辿りつく事が困難になる。
グレードは1から3まである為、症状が軽ければ、自然妊娠する事もあり得る。このサイトは主にの筆者の実体験を基にした精索静脈瘤に焦点を当てている。(筆者は最初、最も重いグレード3と診断されたが、後に2と再診断された。)
有名人:フォーリンラブ◯◯(バービーじゃない方)
「種ありだが難ありの精子」
②精子が少ない又は見つからない(無精子症)
英語:Azoospermia (アズースパーミア) aka 無精子症は、一般的に射精される精液量が約5mlに対して、精液量が1ml以下の少量の場合とノーマルの場合の2つに大きく分けられる。
一般男性には約100人に1人であり、珍しい症例のひとつ。男性が原因の不妊の5%〜10%がこれにあたる。実際に精子が「無」である訳ではなく、多くの場合は精液を体内から採取する事ができる。
有名人:ダイヤモンド☆ユカイ・清水〇〇〇(キンタローの夫)
「種なしと言われがちだが、精子存在しがち」
精液量が少量の場合:Low Ejaculation
- レトログレード(逆流性)
- ダクトオブストラクション(尿道管閉塞・障害)
- CBAVD(先天性の欠損)
精液量が通常の場合:Normal Ejaculation
A. オブストラクティブ(閉塞性)
B. ノン・オブストラクティブ(非閉塞性)
③その他の要因(生活習慣や先天性のもの)
・性感染症関連
・勃起不全(インポ)関連
・膣内射精障害関連
・炎症関連
・免疫不全、先天性
・染色体異常関連
後述の免疫や先天性、染色体異常等以外はいずれも自覚症状があるものが多い。その他、その他、肥満等も精子の動きを悪する事もある。性病や炎症、インポは原因が明確なのだが、健康体なのに自覚症状がないのが、軽度の精索静脈瘤であったり、無精子症だったりする。精液量が明らかに少なければ無精子症を疑う事ができるので一度診察してみる事も大事だ。住んでいる市町区村によって異なるが最近は男性不妊でも助成金が多少出る事も珍しくない。
男性不妊と言えば「インポ」という言葉は、男性を馬鹿にする場合にしばしば使われ屈辱的な言葉として捉えられていると同時にセクハラにも使われがちなので、男にとっても女にとっても良いイメージはない。俺はインポだからという口実でホテルにチェックイン、だけど実はインポが治ったといって行為に及ぶというストーリーは漫画の世界だけではないはずだ。
この「インポ」という言葉が作り上げたイメージが故「男性不妊」の検査をするハードルが高くあげられたといっても過言ではないだろう。「男性不妊」はインポであるというわけではない。むしろ、それ以外の要因の方が圧倒的に多い。