外国籍企業の難しさ(投資先が外国籍)

そういえば最近めっきり日本のstartupまたは日本人の起業家がベイエリアに進出、起業するという話が少なくなったと感じるけど、現状はどうなんでしょう?

久しぶりに投資のディールで契約内容で「やられた」案件があった。振り返って見ると、ああ、こっちのVCが日本から来る(もちろん日本だけでなくアメリカ以外 except イスラエル)startupを敬遠するのも理解できるなと思った。特にすでに自国で資金調達してすでにその国の投資家が付いている場合は。ボードシート取るくらいがっつり投資してる場合はいいかもしれないけど、少額で小さなポーションしか持ってない場合、つまりその投資先に対して影響力が少ない場合、創業者が内向き(母国向き)になった時止めようがない。

最近日本のディールで契約書の内容もアメリカに近づいてきたという話は聞くけど日本独自な契約内容(契約の方言?)とかの技術的な話もそうだし、投資しようと思った会社の株主リストにずらっと日本の投資家が名前を連ねてると日本の投資家と起業家が結託して良からぬことをするかもという疑惑はあるし、そもそもマーケットよくわからないしで大手VCが敬遠した場合、起業家は同じ言語を喋ってあうんの呼吸で理解してくれる元々いる母国の投資家に頼っちゃうよねと。

今回のディールの話は、全体の流れで行くと会社にとってはとても良い方向ではあるのだけど、最新のラウンドでその「母国」の投資家が、かなりな傍若無人振りを発揮していて、既存の投資家にとってはとても不利益を被ることになりそうだけど、止めるすべがなかったという話。(多分うちだけだと思うけど)結構頑張って、こっちのスタンダードに合わせるような提案をしたんだけど、全く聞き入れてもらえず仕舞い。

ということで、逆の立場になってみて初めて理解できたという部分ではとても勉強になりました。今もしくは将来アメリカで調達を考えている日本のstartupはその辺も考えて契約書の内容もさることながら投資家のラインアップを考えておいた方がいいと思いますよ。

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Daisuke Minamide(南出 大介)
deep dive into the basis

a Venture Capitalist based in the Bay Area. ex Marketer, BD, and Engineer. Love gadgets and technologies.