DeNA主催、データアナリストの働き方にせまるイベント「ビズアナ」のご紹介

はじめに:ビズアナって何?

「Delight Biz×Analytics Night」(通称ビズアナ)は、データアナリストの具体的な事業への関わり方や業務について語り合うイベントです。登壇、パネルディスカッション、参加者同士の懇親会で構成され、2023年には2回開催され、その好評を受けて第3回目の開催が実現しました!

過去には株式会社ディー・エヌ・エー(以下、DeNA)のデータアナリストが登壇し、事例紹介を行っていましたが、今回はデータ活用プロフェッショナルサービスを展開する株式会社ブレインパッド(以下、BrainPad)との共同開催となりました。

今回のテーマは、「DeNAとBrainPadが語る: データ分析業務の魅力とその可能性」です。

第一章:講演のハイライト-データアナリストの舞台裏

DeNAが語る、事業を切り拓くデータアナリストの魅力

DeNAでは、データアナリストが参謀型アナリストという重要な役割を担っています。単に依頼に応じてデータを分析するだけではなく、事業の推進に直接的に貢献することが期待されています。データアナリストは、自らが事業推進の立場に立ち、その結果として直接的な貢献実感を得ることができるようになりました。この変化は、リードタイムの短縮や分析から実行までのプロセスに関わる人数の削減によって実現しました。この進化は、データアナリストが持つマインドセットや行動様式にも大きな変化をもたらしました。

さらに、分析に必要な情報へのアクセスが格段に向上し、事業全域の情報を容易に入手できるようになりました。これにより、仮説設定がしやすくなり、広範なデータを利用した分析が可能になりました。

広範なデータに基づく分析を通じて、DeNAのデータアナリストは、単にデータを分析するだけでなく、事業成長のための戦略的な意思決定に貢献しています。

BrainPadが語る、受託分析会社PMによる四方山話

BrainPadのプレゼンテーションでは、データサイエンティストからプロジェクトマネージャー(PM)へと変化したキャリアパスについて、深く語っていただきました。データアナリストとしての専門性を活かしながら、PMとしての新たな役割を担うことで、仕事への姿勢や価値観に大きな変化があったとのことです。

まず、仕事の焦点が単に「分析品質」から「ビジネス品質」へと移行しました。これは、データ分析の技術的な側面を超えて、その成果がビジネスにどのように貢献するか、つまり分析結果が何のために使われるかを深く考えるようになったことを意味します。分析作業の目的と成果のビジネス上の意義を理解し、それを重視する姿勢が、PMとしての役割を効果的に果たす上で不可欠となっています。

次のテーマは組織作りです。BrainPadでは属人性をできるだけ排除し、寿命の長い組織づくりを目指しています。これは、知識やスキルが特定の個人に依存しないよう、プロジェクトや業務プロセスを構築し、組織全体としての持続可能性を高めることを意味します。プロジェクトの成功を個々の能力だけでなく、チーム全体の協力と知識共有を意識させることが重要です。

最後のテーマはデータ分析という仕事の面白さです。それは普遍性の欠如、すなわち同じ問題に対する一貫した解決策が存在しないことが、この職種の面白みです。各プロジェクトごとに異なる課題や条件に直面することが多く、その都度、創造的な思考や新たなアプローチが求められることが、仕事を充実させているポイントです。

BrainPadでのこの変化は、データサイエンティストからPMへとキャリアを進める上で、技術的スキルだけでなく、ビジネスへの深い洞察や組織運営への理解がいかに重要であるかを示しています。これは、データサイエンティストが自身のキャリアをさらに発展させ、より大きな影響を与えるための貴重な洞察となります。

第二章:パネルディスカッションで見えたリアルな姿

パネルディスカッションでは、データアナリストとしてのキャリアにおける洞察がありました。データアナリストが自らの価値を最大限に発揮するためには、データに基づいたインサイト提供だけでなく、ビジネスの目標との密接な連携が必要です。

価値のあるアナリストと認識してもらうために意識すること

アナリストが自分の価値を最大限に発揮するためには、データに基づいたインサイトを提供するだけでなく、ビジネスの目標と密接に連携する必要があります。

信頼を勝ち得るために、データを的確に出せるというだけでなく、アウトプットの速度で付加価値をつけるという話題が印象的でした。

アナリストはAIに奪われる仕事なのか?

AIは確かに多くの分析タスクを自動化し、効率化する力を持っていますが、アナリストの仕事は単なるデータ分析だけではないため、完全には代替されません。

そのため技術的なスキルだけでなく、ビジネスの理解、コミュニケーション能力、そして絶えず学び続ける姿勢が、IT業界のデータアナリストとして成功するために不可欠です。

第三章:会場の様子

会場の様子を一部ご紹介いたします。

第四章:筆者の所感コーナー

ビズアナのイベントを通じてデータアナリストの仕事の幅広さを実感できました。DeNAのデータアナリストは参謀型という制度を確立し、事業部の人たちから信頼をどんどん獲得しています。ただの数字屋さんではなく、事業を伸ばすための右腕という形でプロダクトに携わっており、当事者意識が高い組織だと感じております。

またBrainPadのパートでは「属人性の排除」という言葉が印象に残っています。弊社では情報が属人化し、暗黙知になってしまっている現象が多々見られます。そこに問題意識を感じ、改善に取り組んでいらっしゃるところが、PMとして尊敬するなと感じておりました。

最後の懇親会では社内外問わず、コミュニケーションが交わされており、対面という形式の良さを改めて実感していました。対面だと温度感が伝わりやすのもあっていいですよね。

ビズアナは働き方にフォーカスする部分や懇親会でワイワイお話しする部分も持ち合わせる、メリハリのあるとてもいいイベントなので、ご興味のある方は是非ご参加ください!

まとめ:ビズアナが紐解くデータアナリストの魅力

今回の「ビズアナ」イベントではBrainPad、DeNAのデータアナリストが登壇し、双方の働き方をについてご紹介しました。講演からは、データを解析し、洞察を導き出す技術の重要性が、パネルディスカッションを通しては、多様な視点から物事を見る柔軟性が求められることが明らかになりました。そして、懇親会での交流からは、アナリスト同士の結びつきがいかに仕事の質を高めるかが感じ取れました。

このイベントは、ただの情報共有の場を超え、参加者の皆さんにとって新たなキャリアパスを考える機会になったのではないかと思います。データアナリストの仕事に対する理解を深めるとともに、この分野で働くことの魅力と可能性を再確認することができたのです。

私たちがビズアナイベントから学んだ最も重要な教訓は、データアナリストとして成功するためには、単にデータを読み解く能力だけではなく、事業を成功させるという気概を持って業務に取り組むことの重要性です。

最後に、ビズアナイベントが開いた新しい扉を通じて、読者の皆さんがデータアナリストという職業に魅力を感じ、興味深いキャリアパスを知るきっかけとなれば幸いです。

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