UX PinによるDesignOpsガイドライン(日本語訳)

Yuki Yoshinaga
デザラボ
Published in
Nov 10, 2021

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先日、UIデザインツール「Merge」を提供するUXPinが、DesignOpsについてのガイド「DesignOps101」を公開しました。

同資料にある内容と日本でのDesignOpsの浸透具合・解釈とでは乖離があるように感じたため、日本語訳しました。

開発現場のデザイナーや協働するエンジニア、ひいてはそういった開発チームを内包する企業にとって面白い分野だと思います。

忙しい人向け:訳者による要約

原文が60ページのPDFから成るため、本文の前にサマリーを記載しておきます。

DesignOpsはデザインチームが直面する課題を軽減するものです。

ただしデザインシステムを導入することなどの単一の仕事を指すのではなく、プロジェクトを効率的に完了させたり、目標を効率的に達成したり、コラボレーションを効率的にするための様々なことを内包しています。

例えば、次のようなものが含まれます。

  • HandOffプロセスを整えて開発組織をコラボレーティブにすること
  • 部門間のワークフローを管理すること
  • メンバーが知識や成功体験を共有する動機づくり
  • デザイナーを政治などの不要な雑念から守り、技術を磨く時間を作ること
  • ベストプラクティスのコンポーネントとガイドラインが、ルーチンワーク的なデザイン作業に取って代わること(そしてその分イノベーティブな仕事をできること)

ただし実施する際は、フルサイズのDesignOpsをいきなり始めるのではなく、小さなところから始めることが推奨されます。例えばAirbnbでは、プラットフォームを跨いだデザイン言語を統一するところから始め、徐々に範囲を広げていきました。

DesignOpsはチームの課題を解決するアプローチなので、まずはチームにあるニーズの把握から始め、得られた課題を優先順位順に解決する形で1つずつ進行していきましょう。

これは課題解決アプローチとして順当だからというだけでなく、組織にとってDesignOpsが利益をもたらすものであることを示したり、チームに時間をかけてDesignOpsのマインドセットを浸透していくためでもあります。

チームの課題を特定したら、適したツールを選定して運用を始めましょう。

いったんツールと考え方を手に入れれば、DesignOpsは生活や仕事のやり方として定着していきます。

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Yuki Yoshinaga
デザラボ

UXマン。UXデザイン・リサーチ, ファシリテーション, コーチング。株式会社SUIHEI 代表 / An UX Designer. CEO of SUIHEI,Inc.