【目的別】IT起業家におすすめのプロトタイピングツール8選
今、アプリのプロトタイピングをするならどのサービス?
今や、サービスを作る上でプロトタイプを作ってプロダクトをブラッシュアップしていく手法はメジャーなものとなりました。そして、その流れに呼応するようにたくさんのプロトタイピングツールが登場しています(今もまだ増え続けています)。
しかし、ツールによって高機能でも予算に合わなかったり、安価な一方必要な機能が無かったりと、「これを選べば万事解決」という万能のプロトタイピングツールは未だありません。そのため、良いプロトタイピングを行うには、今の自分とサービスのフェーズに最適なプロトタイピングツールを選択することが求められます。
プロトタイプは、サービス作りや起業時のフェーズや作る目的によって必要なレベルが異なり、そのレベルによって選ぶべきツールが決まります。そこで今回は、訪れるであろうフェーズや要件別に、オススメのプロトタイピングツールをいくつかご紹介します。
尚、筆者はUIデザインを主にSketchで行っています。
目的別おすすめプロトタイピングツール
- 目的:アイデアを可視化したい
→ペーパープロトタイピングツール(オススメ:POP)
- 見えるもの・動くものを作ってステークホルダーに見せたい(シード期の資金調達用など)
- 実際に触ってもらってユーザビリティをテストしたい
→簡易プロトタイプ(オススメ:Marvel)
- インタラクション(アニメーション)を作って反応を見たい
→マイクロインタラクションを作れるツール(オススメ:flinto、principle)
- テキスト入力やリアルなデータでの操作など、実際のサービスにかなり近い使い勝手を作りたい
→細かい操作の多い業務ツール制作まで想定されたプロトタイピングツール(オススメ:Justinmind)
- 遷移や画面構成の情報をまとめてチーム内で共有したい
→コラボレーションツールやデザインレビューツール(オススメ:inVision)
- もはやデザインツールも兼ねたい
→オールインワンタイプのプロトタイピングツール(オススメ:Framer、Fuse)
あとがき:プロトタイピングツールで最も重要なのは「捨てラビリティ」
ここまで8つのツールをご紹介してきましたが、どのプロトタイピングツールを採用するか悩んだ際に意識すべきなのは、基本的に次の3点です。
- 早く作れるかどうか
- たくさん作れるかどうか
- 早く修正できるかどうか
これは、プロトタイプとその運用に次のような性質があるからです。
- 早く作らないといけない
- 何パターンも作らないといけない
- 何度もゼロに戻って作り直さなければいけない
- 何度も修正しなければいけない
つまり、基本的に作ったものはひっくり返り、何度も作り直したり修正することを前提に行わなければならないのです。そこで必要になるのが「捨てラビリティ」。つまり「作ったものに固執せず捨てやすいかどうか」です。
そして捨てやすいプロトタイピングには、「早く作れる」「たくさん作れる」「早く修正できる」ことが不可欠です。それは、この3点がプロトタイピングの作業効率を向上させるからです。
「早く作れる」ことは、時間をかけ苦労して作り「せっかく苦労して作ったんだから」と愛着や固執が生まれ捨てづらくなるのを防ぎます。
また「たくさん作れる」ことは、複数パターンを同時に制作することでチームが特定のアイデアに固執し視野を狭窄する可能性を低減してくれます。
「早く修正できる」ことは、予想される修正コストを下げ、多くのプロトタイプを作ることに関する心理的ハードルと修正時のモチベーション低下率を下げてくれます。
例えば簡易プロトタイピングツールであれば、自分は上記でMarvelをおすすめしました。これは、他ツールに比べて「たくさん作れる」という点に関して優れているだからです(一番安いプランだと同時に1〜3個しか作れないツールが多い中、Marvelでは最安のプランでも無限にプロトタイプを作れる)。
以上のように、出来るだけ「早く作れる」「たくさん作れる」「早く修正できる」の3つを満たすかどうか比較しながら、最適なプロトタイピングツールを選んでみて下さいね。
ということで、この記事が皆さんのツール選びの参考になれば幸いです。