シャッターを切る重み
一度シャッターを切るとフィルムに焼き付いて消えないフィルムカメラ、その重みが気持ちの良い緊張とわくわくを生み出してくれる。
消せないフィルム
カメラのシャッターを切った瞬間、フィルムはファインダーに写った景色を切り取ってそこに焼き付ける。
SDカードに保存するデジタルカメラと違って、フィルムカメラは焼き付けてしまえば消えることはないし、消すことも出来ない。そして枚数も多くて36枚程度しか撮れない。もちろん「適当に何枚も撮ってみて良い写真だけ残す」なんてことも出来ない。
だから、1枚1枚慎重になるし、シャッターを切る指には緊張が走る。そうして撮った写真には思いがこもるし、大切な1枚になる。
デジタルカメラやスマホが普及して誰でも簡単に写真が撮れるようになった今だからこそ、この緊張が懐かしく新鮮に感じる。
わくわくする現像
そうして緊張感の中撮った写真と顔を合わせられるのは現像してから、それはいつかわからない。
どれだけ慎重に写真を撮っても、フィルムを現像するまで結果はわからない、この待ち時間がなんとも言えない。試験結果待ちのハラハラとも、イベント前夜のドキドキとも違う。なんとも言えないわくわく感がある。
理想通りの良い写真になっているかもしれないし、予想を裏切る良い写真になっているかもしれない。
ピンボケ写真かもしれないし、露出設定が適切じゃない写真かもしれないが、それも二度と撮れない写真だと思えば悪いとは思わない。
ワンショットの重み
フィルムカメラを持つようになって約2週間、写真を撮る楽しみと同時にこの「重み」がとても大きな存在となっていると感じる。
早く自分の思う写真を撮れるようになりたいとは思うし、そのためには多くの経験を積む必要がある。それでも1枚1枚が慎重になるし、予想と違った写真でも大切に思える。