潜在意識とは?

Hideaki Ise伊勢 秀昭
diet-10
Published in
5 min readMar 2, 2017
潜在意識とは?

「我思うに、ゆえに我あり(Je pense, donc je suis)」

これは17世紀フランスの哲学者デカルトの言葉ですが、20世紀になりフロイトやユングが現れるまで、自我が意識だと思われていました。ところがフロイトは人間の意識と大部分は無意識が占めているということを発見されました。

人間の意識の90%以上は無意識(以下潜在意識)だというのです。確かに、我々は日常の中で無意識に行動していることが殆どです。

内臓の働きは全て潜在意識が行っています。自分の行動、動作なども、いちいち細かなところは無意識のうちに行っています。意識が行うのは最初の命令だけです。

考え方の癖や習慣は全て潜在意識から

人間は6歳までに家庭などの環境から考え方や習慣をダウンロードするそうです。

人間の脳の活動には、低周波のデルタ波から高周波のベータ波まで段階的に異なる幾つかのパターンがあります。

生まれてから二歳になるまでは、主に最も低周波のデルタ波、二歳から六歳にかけては、それよりやや高いシータ波が増えていきます。催眠術はこのシータ波の状態でかかりやすく、プログラムしやすい脳波です。

生まれてから六歳までの子供はこの低周波に作動しているため、必要な情報を置かれている環境から大量にダウンロードできるのです。

その結果、親の行動や信念が子供自身のものとなっていくのです。

六歳になるころには、高周波のアルファ波が増加して、外部からのプログラミングの影響を受けにくくなります。

十二歳になる頃には、ベータ波というさらに周波数の高い脳波が持続的に現れます。ベータ波は活動状態や集中している意識の状態です。

青年期に達するまでには、潜在意識は膨大な量の情報を収納している、コンピュターのハードディスクのようになっています。

このように潜在意識は大量の情報を書き込んだデータベースであり感情ありません。

人間などの霊長類、象、イルカ、クジラなどの高等哺乳類以外の動物の脳の機能は主に潜在意識によるものだけです。

顕在意識の処理能力は潜在意識の50万分の一

そんなコンピュターのハードデイスクのような潜在意識の情報処理能力は顕在意識の50万倍も高いのです。

超高性能のハードディスクに収納されたデーターベースが我々の行動のほとんどを決めているのです。顕在意識は最初の指示を出すだけです。実行していくのは、潜在意識です。

あなたが何か新しいことに挑戦するとき、例えばテニスを始めるとしましょう。ストロークを何回も続けるようになるためには、最初から中々上手くいきません。最初はラケットに上手く当たらなかったり、当たってもホームランになったりして、ボールをうまくコントロールでるようになるには個人差はありますが時間がかかります。

ボールに対する感覚が潜在意識に書き込まれるまでは、うまくいかないのです。

ボールに対する感覚が潜在意識に書き込まれると、相手が打ったボールをうまく返せるようになります。

上手く打てたときの感覚は潜在意識にしっかりと書き込まれるのです。明確なリアリティーは、テニスをしていないときでも自分がテニスをしていることをイメージするだけで蘇ってきます。

このリアリティーが高いときは、確実に潜在意識に書き込まれているのです。

新しいことを習得していくときは
①同じ動作を繰り返し
②徐々にミスが少なくなってゆく
③完璧にできるようになる
※①→③の過程を無心で楽しんでいると、脳波シータ波が多く出ていて新しい情報が潜在意識にダウンロードしやすくなるのです。

テニスのボールを上手く返せたときの感触は、いわゆるフローで無心の状態です。ボールを上手く打ちたいと思っているときと、無心にボールを打っているときと何が違うかというのは、「意識しているか無意識か」ということです。

野球でバッターがど真ん中に来たボールを「よし、絶好球だ。打ってやろう!」と力むとそこには顕在意識が潜在意識の能力の邪魔をするので、打ち損じるのです。

顕在意識が指示を出し、潜在意識が実行する

このように、われわれの行動や考えは膨大な潜在意識のデータベースに従って行われるのであり、顕在意識は五感を通して情報を潜在意識に送り込むこと、潜在意識に指示を出すことだけなのです。

しかし、潜在意識はデーターベースの情報と違う命令や、存在しない情報に対する命令には従うことができません。

新しいことに取り組むときの重要なことは
①背伸びをたり、深呼吸して身体の力を抜いてリラックスする。
②楽しむ、ワクワクする。(必死にならない)

必死になったり、やらなければと思うと緊張状態になりベータ波が多く出てます。これは、顕在意識をフルに使っている状態で、潜在意識とのつながりをシャットアウトしているので、新しい情報はダウンロードされません。

不安、恐れ、悲しみ、怒りなどの状態は潜在意識に繋がりにくくなっています。

イメージすることは潜在意識にダウロードされやすい

潜在意識は人間の五感からの情報と顕在意識のイメージ情報が入ってくる情報のほとんどの情報です。リラックスした状態で顕在意識の中で作られたイメージは、潜在意識にダウンロードされやすいのです。

一日の中で、リラックスしてイメージする時間を作れば、新しい情報は潜在意識にダウンロードされやすくなります。朝起きたときと、夜寝る前にリラックスした時間を持つことを習慣としてはいかがでしょうか?

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Hideaki Ise伊勢 秀昭
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オフィスライズ代表。潜在意識を活用した仕事方法、ダイエット法を提案。Office Rise,CEO