DocuSignのキホン — 一部の文書を非表示にして署名依頼を送信する

Masaki Kubomura
DocuSignDevJP
Published in
5 min readAug 24, 2018

DocuSignでは、1つのエンベロープに複数の文書を入れて送信することができますが、さらに、その中の特定の文書は、ある受信者には表示しないような設定ができます。

例えば、社内の稟議書の承認が終わったら、そのまま社外の会社に発注書を送付する、という発注プロセスでは、社外の会社の方には社内稟議書を表示しない、ということが1つのエンベロープで実現できます。また、人事の採用のプロセスでは、社内人事部向けの採用承諾資料は、人事部の人間にのみ表示して承認を受け、採用通知と雇用契約書のみを採用者に送付する、ということができます。

(注) 本ブログでは、有償オプションでご利用できる機能の紹介も含まれています。実際にご利用されている環境で、紹介している機能をご利用できない場合は、右上のお問い合わせよりご連絡ください。

文書の表示条件 — Document Visibility

DocuSignの管理画面を開き、署名と送信 > 送信設定を開いてください。この中に、「文書の表示条件」という設定があります。

この設定の大原則は、署名する人がエンベロープ内の各文書にフィールドがあれば参照できる、フィールドが無ければ参照できない、というものです。

それに加えて、上記のカッコ内の条件が加味されます。つまり、社外の「署名専門」のユーザーはDocuSignと契約せずに「アカウント管理外」で利用可能ですが、エンベロープを送信できる権利を持つユーザーは、ある「アカウント」管理下でユーザー登録されています。このエンベロープを送信する「差出人」はフィールドがなくてもすべての文書を参照可能にする(“差出人を除く”)か、もしくは受信者(署名者)として、社員が受信した場合はすべての文書を参照できる(“差出人アカウントのメンバーを除く”)という条件になります。

例えば、下記のように、1つのエンベロープを用意し、2名の受信者と2つの文書を登録します。1つ目の文書には2名のフィールドが配置されていますが、2つ目の文書には、1番目の受信者のみフィールドが用意されているのみの状態です。

このケースでは、どういった可視化範囲になるかというと、この「送信」ボタンの下にある、歯車アイコンを押し、「文書の表示条件」を選択してください。

2番めの受信者については、2つ目の文書が参照できないマークで表示されているので、2番めの受信者が実際にDocuSignを開いた場合に、1つ目の文書しか参照できない、ということになります。

設定にあたっての注意点

管理画面の文書の表示条件について

「差出人が[自分のフィールドがある文書のみ表示(中略)]を設定できる」という設定になっている場合、エンベロープ作成時に、詳細設定で「署名済みの文書の表示を署名者のみに許可する」のチェックをつける必要があります。チェックがないと、Visibility機能が動作しません。

また、上記の例では、2番目の受信者が社外のユーザーを指定した場合は2番めの文書が表示できない設定になりましたが、この管理画面で「設定できる」という設定の場合、2番目の受信者がアカウント管理下の社員ユーザーの場合、フィールドがなくても参照可能にするように編集することができます。

PowerFormから起動されたエンベロープにはVisibilityが適用されない

テンプレート側で、文書の表示条件を設定していても、PowerFormから起動された場合は表示条件は無視されます。

フィールドがひとつもない文書は、全員に公開される

文書上にひとつもフィールドが配置されていない場合は、その文書は全員に公開されます。

参考ヘルプ)

文書の表示条件を使用して受信者のアクセスを制御する
https://docs.docusign.com/supportdocs/ndse-help-jp/Content/document-visibility.htm

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