【第一学院高等学校が取り組む DQ への期待】

髙橋秀幸
#DQEveryChild in JAPAN
Nov 12, 2020

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株式会社ウィザスが運営する第一学院高等学校は、「1/1(いちぶんのいち)の教育」を教育理念とし、『常に「素直な心」』、『「夢」を意識し、「夢」をもつ』、『達成実感・貢献実感』の3つの建学の精神のもと、「生徒第一」の想いを大切に、「成長実感型教育」を特色に、プラスサイクル指導をベースに生徒の成長度を飛躍的に伸ばし、生徒一人ひとりの高校卒業から進学・就職等の希望進路実現を通じて「社会で活躍できる人づくり」を実現する広域通信単位制高校です。

養父本校舎
高萩本校舎

株式会社ウィザスが運営する第一学院高等学校では全学年での デジタルシティズンシップを包括的に学べる学習教材の DQ World 導入にあたり、全教職員がコロナ禍にあって、全国をオンラインで繋いだ全体研修 で DQ World コンテンツを適切に扱うことができる資格である「DQ ベーシックトレーナー」を取得しました。
そこで今回は、デジタルシティズンシップ教育に積極的に取り組む第一学院高等学校の副理事長であり、高校事業部門の責任者の株式会社ウィザス取締役第二教育本部長の竹下氏にこれから、全生徒が DQ World へ取り組むことへの期待と、デジタルシティズンシップを身につけた先に目指すものについてお話を聞きました。

※◎DQとは(https://cyber-felix.com/what-is-dq/)
DQ(デジタルインテリジェンス)とは、個々人がデジタルライフの課題に向き合い、デジタルライフのニーズに対応するために必要な、技術的・社会的・精神的スキルの総称です。2018年9月、WEF(世界経済フォーラム)とOECDとの共同宣言で、DQはデジタルリテラシーにおける世界基準になりました。
※◎DQ Worldとは(https://www.dqworld.net/lang:ja/#!/landing/whatisdqworld)
DQ Worldは、主に8–12才の子どもたちに8つのDQシティズンシップスキルを身につけるための世界最先端のオンライン学習プラットフォームです。UNESCOの国際アワードを2度受賞しており、世界で80万人以上の子どもたちに利用されています。

< 6月にオンラインで実施した、STでの「DQ ベーシックトレーナー講座」実施の様子 >

<インタビュー>

— DQとの出会い —

第一学院高校でもお世話になっておりますEdTechの第一人者の佐藤昌宏教授(デジタルハリウッド大学大学院)とのお話の中で、海外のEdTechを活用した学びのことや、日本のプログラミング教育について、「今はスキル的なところが中心で、そうしたスキルの土台となるデジタルシティズンシップの理解広まってはいない。さらには、身につけたスキルをどう活かしていくか、のところまでの学びが実はまだ体系化されていないんですよ。」ということを聞きました。その中で、シンガポールでは、実は DQ という概念があって DQ 学習に取り組んでいるという話を聞いたのが DQ という言葉との最初の出会いです。

— 全キャンパスでの DQ World 導入について —

第一学院高校でICT教育を導入してから、どちらかと言うと ITスキル的なことよりも考え方や、概念的なことを学んでいく必要があると思ったのが一番最初のきっかけです。DQ という言葉と出会ってから、自分で調べていく中で、石山さん(CyberFelix代表取締役)が DQ のアンバサダーをやっているということを知り、偶然が重なりお会いしました。

元々6年前に第一学院でICT教育を導入の際に情報モラル教育に対しては色々学んだり、取り組んできてはいました。これからもデジタル社会は避けては通れないので、「これはダメ、あれはダメ」といったようなネガティブな側面ではなく、デジタル社会へのポジティブに向き合い、付き合っていくために、その中で求められることや、必要なことを体系立てて学んでいく必要があるかなと思っています。

— 全教職員の「DQ ベーシックトレーナー資格」取得とDQ へ取り組む
生徒への想い —

誰しもそうだと思うのですが、新しい概念を入れる時というのはやはり、その知らないことに対する不安があります。特にその先生達の立場からすれば分からないことを生徒に理解させるということは非常に難しいと思うので、まずは隗より始めろというか、自分からまずそれを体感し、学んでみるということが必要かなと思い、今回全員で取組んでもらいました。

第一学院でもICT教育を導入してから、どちらかというと IT スキルの方に走ってしまっていて、それだけでは駄目だと思っていました。そのような思いもあり、デジタルシティズンシップという、我々が今後デジタル社会でどういった生き方をしていくのか、という DQ の概念を学ぶ意味があると思いました。

デジタル社会の中であっても、リアルな社会であっても、やはりそこには人としての在り様というのが投影されていくだろうなと思っています。デジタルだから、リアルだからということではないと思っていて、そこはITスキルだけではなくてベースになるところ(モラル等含め人としての有り様)が非常に大切になるかなと思っています。少しでもそういうことを分かった上で、今付き合っているネット社会やデジタルの社会に困ることなく、いい意味でその社会を楽しめるようになって欲しいなという思いがあります。

— DQ World を導入した、デジタルシティズンシップ教育への期待 —

リアルな社会では、道徳や倫理などを学んでいきます。デジタル社会の中でも実はそういったものが当たり前だと思っているのだけれども、デジタルが故になんとなく顔が見えないとか匿名性ということで、人の悪い部分がでてきてしまっています。デジタル社会では人のいい部分も、悪い部分も出てきてしまうので、そこを正しく理解していく必要はあると思います。小学校低学年でも道徳を学ぶ機会はありますが、例えば小学生の皆が夢中になっているオンラインゲームなどでネット社会に繋がっている子も多いのに、そこでは一切デジタルのことは学んでいません。リアルな社会が前提での規範というものを学ぶことはあっても、デジタルの社会では匿名性によりそれら規範のハードルが低くなっている気がします。そこに対して、デジタルシティズンシップと言う名の通り、デジタル社会の一員としてどうあるべきかを考える機会や学びは必要だと思いますね。

今、国が進めている話題のGIGA School構想でもハードの充実に対して、ソフトが追い付いてないように感じられます。 ここに対して、DQ World はその重要な部分を子供たちに平易にゲーム感覚で学べると思います。最終的には、DQ が特別な講座というよりも、現在設定している教育課程にある教科・科目に横断的にそういった概念が入っていくといいのではないのかなと思います。

— 生徒に歩んでもらいたい未来 —

DQ の概念でいうと、デジタルシティズンシップやデジタルクリエイティビティを学んだ先に、上位概念であるデジタルコンピティティブネスを学んでいく必要があると考えています。リテラシーやプログラミングスキルを身につけ、それをどう活かすかを学ぶことが重要です。第一学院高校で一番大切にしていることに、自分以外の誰かの幸せのために貢献できる人材をつくりたいという思いがあります。これを「他喜力」と呼んでいます。時代が進化してデジタルとリアルが融合しても、今後も世の中にはまだまだ困っている人や、困りごとがたくさんあると思います。

第一学院で学んだ生徒には私利私欲のためというより、いつも自分以外の他人の幸せのために行動ができるような大人であり続けて欲しいなと思います。また、今の生徒達には我々にはないようなITスキルや、クリエイティブな発想・視点を持っているのでデジタルシティズンシップに加えて、それも活かしていって欲しいなと思っています。

【インタビューご協力】

竹下 淳司 氏
株式会社ウィザス/取締役第二教育本部長/第一学院高等学校副理事長

<ご経歴>
1965年生まれ

大学を卒業してから20代はカナダ・アメリカ、そして南米のブラジルで暮らし日本語学校教師等を通じて異文化交流を学ぶ

日本帰国後民間教育に従事し、
1997年6月 株式会社ウィザス入社
入社後、大検予備校事業「第一高等学院」の各地の校長を歴任

2005年4月 ウィザス高等学校(現第一学院高等学校 高萩校)開校
以降高校事業の要職を歴任

2014年6月 取締役第二教育本部長(高校事業部門責任者)
第一学院高等学校副理事長就任

現在に至る

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