1人1台時代に必要なDQ

子どもたちがインターネット世界を安全に自由に走行するために

日本の教育現場は、GIGAスクール構想によって、全ての児童生徒の「1人1台端末」等のICT環境の整備が進み、誰一人取り残すことのない公正に個別最適化され、創造性を育む学びの実現に向かおうとしています。

学校の学びや日常生活でインターネットの利用が当たり前となることで、学習ログを用いた個別最適化や、家庭学習との連携など幅広いメリットが見込まれています。

一方で、ICT利用が当たり前になるからこその課題も出てきます。例えるなら、自動車が100年前に一般人に幅広く普及して我々は圧倒的な便益(移動、職業化など)を得たものの、普及したからこその課題(事故など)にも直面してきました。

学校現場は、今までリスクを過度に恐れるあまり、学校からICT利用を禁止・抑制することも往々にしてありました。

ただし、GIGAスクール構想の実現には、禁止・抑制から、自律的な利用に価値観を変えていく必要があります。つまり、車は事故の可能性があるからといって運転を禁止・抑制するのではなく、交通免許を取得した上で車の恩恵を最大限に享受するという価値観です。

その際、上図の通り、想定される課題がいくつか挙げられます。例えば、子どもたちにインターネットのワクワク感とインターネット世界の法則を教える包括的な教材が欠如していますし、この領域は教職員や保護者が教えることが難しいと言われています。

そして何よりもインターネットを使うことで、子どもたちが危険なネット上の行動をするリスクが高まるということです。これは免許を取らずに運転することで、事故の確率が高まることと同じと言えるでしょう。

2021年時点では禁止・抑制の選択肢はない中で、私たちが今取り組むべきことは、子どもたちにインターネット世界を自由に走行する免許証を発行することと言えるでしょう。

子どもたちに免許書を発行するための手段とは

この領域は、文科省も現在まで「情報モラル」として、独自の動画教材をホームページに載せるなど、推進をしてきました。

学校現場でも、外部の専門家をお呼びし講演会やワークショップを開いたり、先生自作の教材を作るなどの方法で、情報モラル教育が推進されてきました。

しかし、GIGAスクール構想によって1人1台端末となった現在、今までの情報モラル教育では以下のような課題が挙げられると考えています。

・負の側面を強調するコンテンツで、ICT活用を抑制する可能性がある

・今までのコンテンツで子どもたちの興味関心を惹くのが難しい

・子どもたち個々人のインターネット世界に対する理解力がどれくらいあるのか、客観的に把握することが難しい

これらの課題を解決して、子どもたちにインターネット世界を自由に走行する免許証を発行すべく、下図の通り、私たちはDQ(Digital Intelligence)というコンセプトを用いています。

子どもたちのDQ(デジタルインテリジェンス)を確実に高めるために

DQ(デジタルインテリジェンス)と聞いてもあまりイメージが湧かない人が多いはずです。DQとは簡単に言ってしまえば、知能指数を表すIQのデジタル版のことです。児童生徒は、DQの第一段階であるデジタル・シティズンシップを学習することで、ネット上のリスクを最小化し、チャンスを最大化することができます。

私たちは子どもの頃のインターネット上での幸福とサイバーセキュリティに関する学術的調査に基づき、上図のように子どもたちにとって必要不可欠な8つのデジタル・シティズンシップスキルを定義しました。

主に8–12歳の子どもたちがデジタルシティズンシップの土台となる知識習得を実現できるよう、オンライン学習プラットフォーム DQ World を提供しています。

子どもたちがインターネット活用を前提とした健全な市民に育つために、危険なネット上の行動を最小化し、ネット上でつかみ取れる可能性を最大化します。世界80か国ですでに利用されています。

下図は、8つのスキルが内包する48の学習項目を示したカリキュラムで、DQ Worldの中で子どもたちが学べるコンテンツになっています。

デジタルのワクワクを伝えながら、リスクを最小化する

DQ World では、主人公がデジタルヒーローになるためのストーリーになっており、デジタル世界でのワクワク感が存分に描かれております。これによって、本来的にはデジタルは人の可能性を広げられるということを子どもたちが学ぶことができます。

さらに、国際シンクタンクDQ Instituteの研究結果では、DQ World に取り組んだ前後で同一学習者の DQ スコアが10%向上し、危険なネット上の行動が15%減少することが報告されています。具体的には、児童生徒がネット上の知らない人と容易に会う、ゲームに依存するなど心身の健康や周囲との関係を損ないかねない行動をとる確率が1桁まで減少しています。

その他、DQ World 以外にも学校の授業で使えるワークブックや指導書、レポートなどを提供しています。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

我々は「DQスクールパッケージ」により、学校での学びと、家庭での学びをリンクさせることを可能とし、児童生徒がインターネット活用を前提とした健全な市民に育つための支援をいたします。

一定期間無料でアカウントを実証的にお貸出しするご支援等も開始しております。

お問い合わせ先とHPを以下に記載させていただきましたので、お気軽にお問い合わせをいただければ幸いです。

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