DroidKaigi 2024応募時のセッションカテゴリについて
こんにちは!DroidKaigi実行委員会のtamaclawです。
2024年4月26日にDroidKaigi 2024のセッション公募を開始しました 🎉
公募条件などの詳細は公式サイトをご確認ください。
この記事では、セッションの応募時に悩みがちなカテゴリの選び方について、いくつか例を交えながら紹介していきます ✏️
今回はじめて応募する方はもちろん、過去のセッションカテゴリについての記事を読んだよ!という方も、カテゴリ選択に迷っているのであれば、本記事に目を通すと新たな気づきがあるかもしれません。是非読んでください🔍
またDroidKaigi 2024では新たなチャレンジとしてExperimentalなカテゴリ「ソフトスキル」を追加しました。こちらについても本記事で紹介します。
カテゴリの考え方
カテゴリ選択は、セッション公募でも多くの方が悩んでしまう項目の一つです。我々はカテゴリとは、セッションのテーマを一言で表現する要素だと考えています。審査員や聴講者は、セッションのタイトルや概要とカテゴリを合わせて見ることで、どのようなセッションであるかを想像します💭
そのためスピーカーの立場として「何を利用するのか」という手段ではなく「何を伝えたいか」でカテゴリを選択すると分かりやすく意図を伝えられます。
セッションを通じて何を伝えたいのか、また伝えたいことをどの文脈で紹介したいかによって選択すべきカテゴリが変わります。「話したいことは決まったけど、どのカテゴリを選べばいいかわからない😭」という時には、「伝えたいことの文脈」を意識するとカテゴリを選びやすいでしょう💡
今回はカテゴリについてお話していますが、もちろん、タイトルやアブストラクトも重要ですよ!
Experimentalカテゴリについて
DroidKaigi 2024では新たな取り組みとして、Experimentalカテゴリを追加しました🎉
Experimentalカテゴリは、その名の通り実験的🧪なカテゴリです。過去の応募者からの意見等を参考に、カテゴリ選択に迷わないように新設しました。カテゴリが定着するかは現時点ではわかりませんが、より多くの方々にとって価値のあるセッションを提供するチャレンジ(試行錯誤)です。
今回、Experimentalに所属するカテゴリは1つだけですが、その他カテゴリに集約されていた内容の一部が実験的に独立しました。DroidKaigi 2024 募集要項でも詳細を記載しています。
カテゴリ選択の例
ここからは上述の考え方にもとづいた例をいくつか紹介します。
Kotlin DSLの場合
セッション応募にあたってテーマを「Kotlin DSLを使って社内テストライブラリを作った知見」と設定した場合を考えてみてください。このときスピーカーが伝えたい内容はなんでしょうか🤔
伝えたい内容が「Kotlin DSLにはこんな便利な使い方がある」であれば、注目してほしい領域は、Kotlinという技術的な分野です。そのためセッションのカテゴリはKotlinを選んでください。他方でスピーカーの伝えたい内容が「社内のテスト環境に課題があって、それを解決したい」であればカテゴリは保守・運用・テストが適切です。この場合、課題解決に至るプロセスが主題となるでしょう。
この選択例では、いずれも技術要素(手段)にKotlin DSLが含まれていますがKotlinカテゴリと保守・運用・テストを選択できます。「伝えたいことの文脈」を考慮して適切なカテゴリを選べると審査員や聴講者との期待値のミスマッチを起こさず、適切な文脈で届きます💡
Firebaseの場合
Firebaseに注目したテーマではどうでしょうか。Firebaseの利用方法や技術トピックの解説を取り上げたい場合、カテゴリは開発ツール&サービスを選択できるでしょう。
Firebaseを何かで活用した事例紹介を取り上げたい場合、「Firebaseは機能も沢山あるし、多岐にわたるサービスが含まれている…🤔」と迷いますね。この場合も「伝えたいことの文脈」を整理してください。スピーカーの話したい文脈が「Firebaseを活用してプロダクトの品質を改善したテーマ」であれば、カテゴリの選択肢も変化します。
Firebaseの機能を使ってリリース後の不具合検出やクラッシュ率の改善などが主題であれば保守・運用・テストのカテゴリが適切です。Firebaseの機能を使ってユーザーの行動や傾向を分析し、プロダクトのKPIを改善したのであればカテゴリは開発体制が選べます。どちらの場合も技術領域でFirebaseを使うことは手段に該当するため、カテゴリに開発ツール&サービスを選ばなくても問題ありません。審査員や聴講者にとってもわかりやすい文脈です👍
Android OSの場合
Android OSのPermissionに注目したテーマでも他の例と同様に、複数のカテゴリが検討に挙がります。
「伝えたいことの文脈」がPermissionの新機能を使ったアプリ開発の知見の場合には、カテゴリはAndroid Frameworkが適切です。
そうではなく安全なアプリ開発に焦点をあてるのであれば、カテゴリはSecurity・Identity・Privacyが良いでしょう。Permissionを適切に制御することは手段に該当します。
視点を変えてユーザーにPermissionの権限許可を要求するインターフェースの改善ポイントや知見を共有するなら、カテゴリはUI・UX・デザインが最適です。
応募するセッションが技術にフォーカスしたいか、技術を手段として生み出す価値を話すのかなど、主張を整理し、より明確なカテゴリを選びましょう🧐
チームリーディングの場合
最後にAndroidアプリの開発チームをリードした経験について発表をする場合を考えてみます。
「伝えたいことの文脈」が生産性を向上する開発ワークフローに関する知見の場合、カテゴリは開発体制が適しています。
もしAndroidアプリの開発チームのリーダーとして考え方や立ち振る舞い、チームビルディングが伝えたいことであればソフトスキルが該当します👆️チームビルディングでの試行錯誤、Androidのテックリードとしてのキャリアならカテゴリはソフトスキルです。
最後に
発表内容にあったカテゴリ選択は、タイトルやアブストラクトに負けず劣らず、セッションの良さを伝える鍵となりえます🗝セッション応募のカテゴリ選択時に、少しでもこの記事が役立つと嬉しいです。
そして採択の結果については深く考えすぎず、勇気を持って応募していただけると嬉しいです💪セッション応募をしなければ採択される可能性はゼロです!DroidKaigiへのコントリビュートの一環としてチャレンジしてください。自分や周りの当たり前な出来事も誰かにとって新しい発見やワクワクする出来事、勇気づけられる事例になりえます。
皆さんの発表をDroidKaigi 2024で聞けることをとても楽しみにしています!一緒にDroidKaigi 2024を楽しんでいきましょう!