セッションカテゴリの選択について

Yamazaki Koki
DroidKaigi
Published in
Jul 6, 2021

こんにちは、DroidKaigi 2021 実行委員会の kokiko です。

DroidKaigi 2021とその他活動予定についてのお知らせ でもお知らせをしましたが、DroidKaigi 2021 の開催が決定しました!
そして今回も例年通り、 CfS(Call for Speakers: セッション募集) を行います。

CfS の詳細は、募集要項 をご覧ください。

この記事では、プロポーザルの提出時に悩みがちなカテゴリの選び方 について、いくつか例を交えて紹介いたします。

カテゴリの考え方

セッションのカテゴリは CfS でも多くの方が悩んでしまう項目の一つです。
カテゴリは、セッションの切り口を一言で表現するラベルです。
審査員や聴講者は、セッションのタイトルや概要などと合わせ、どのようなセッションであるかをイメージします。
分かりやすいカテゴリでは “何を扱うのか” ではなく “何を伝えたいか” の観点から選択されていることが多いです。

セッション内で話す内容を、どういう文脈で紹介し、何を伝えたいのか によってカテゴリが変わります。
“話したいことはあるけど、どのカテゴリに入るかわからない” といったときには、 どういう文脈でセッションを聞いてほしいか をイメージすると、カテゴリを選びやすくなります。

カテゴリ選択の例

ここでは、上述の考え方に基づいて、いくつかの例を紹介します。

1. Kotlin DSL の例

Kotlin DSL を使って社内テストライブラリを作った知見 で応募するとします。
このとき、セッションで伝えたい切り口は何かを考えてみます。

もし、伝えたい内容が “Kotlin DSL でこんな便利な使い方ができる” であれば、このセッションの カテゴリとして Kotlin を選ぶことができます。
伝えたい主眼が Kotlin DSL のノウハウであるためです。

一方で、伝えたい内容が “社内のテスト環境における課題解決” であったなら、このセッションカテゴリは 保守・運用・テスト を選択できます。
技術として Kotlin DSL を利用した話にはなりますが、主題は課題解決の方法や、結果に至るまでのプロセスが想定されるからです。
Kotlinのカテゴリをつけることもできますが、 保守・運用・テスト の方がより主題に沿い、聴講者に伝えたいことや聴きたいことが表現できていると考えます。

2. Firebase の例

Firebase の活用をメインとした発表は、多岐にわたるサービスの性質上、カテゴリの選択は難しく その他 を選んでしまいそうになると思います。
しかし、伝えたいことを整理することで、より発表内容に適したカテゴリを選ぶことができそうです。

例えば Firebase を活用してプロダクトの品質を向上させた時に得たノウハウ というテーマで考えます。
リリース後の不具合検出やクラッシュ率の改善などにフォーカスした発表をする場合は 保守・運用・テスト のカテゴリを選べます。
またユーザーの行動や傾向などを分析し、改善につなげ、プロダクトのKPIを達成したという視座に立てば 開発体制 などのカテゴリを選ぶこともできます。

カテゴリの一覧では過去のセッションを元に内容の例を掲載しています。
セッションの内容に合致した例がないケースもありますが、発表で取り上げる主題などに沿ったカテゴリを選択いただければ幸いです。

3. OS機能 の例

OS機能も切り口により複数のカテゴリが検討されるケースです。

例えば、ある特殊な permission を持ったアプリの話 を想定します。
permission を用いて実現した機能の話をメインでする場合は、 Android Framework のカテゴリがマッチしそうです。
また、 permission を利用して実現したプロダクトの運用方法やサービスの改善方法をメインに話すのであれば 保守・運用・テスト もしくは 開発体制 を選ぶこともできます。

技術にフォーカスして話すのか、サービスでの活用事例の紹介なのかなど、論点を整理することでより明確なカテゴリにすることができると思います。

最後に

発表内容にマッチしたカテゴリの選択は、伝わりやすいセッションの鍵となります。

プロポーザルの提出に当たってこの記事が少しでも判断のお役に立てれば幸いです。

ご自身の経験や知見、考えたことを DroidKaigi の場を使って広めてください!
一緒にカンファレンスを楽しみましょう!

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