e-Sportsの行き着く先

清水敬介
e-Sports Hack
Published in
5 min readDec 15, 2016
Mobalytics

年末ということで久しぶりに筆をとった次第です。しばらくMediumでポストしていなかったので、noteで新しく書き始めようかと一瞬思いましたがやっぱりMediumでつらつらと書いていくほうが性に合っていそうなので、こちらを選びました。

それにしてもMediumの執筆体験(Writing Experience: WX)は素晴らしいですね。記事ごとに文末が“である調”だったり“ですます調”だったりするのは気にしないでください。

e-Sportsはこの先、どこへ向かっていくのか。

ユーザーとしての頃から数えると、僕はもう10年以上e-Sportsの業界に浸かっていることになります。最近事業としてe-Sportsを考えられている会社さんはたくさんあるし、ゲーム開発会社もe-Sportsを意識したタイトルを開発していたりと、国内でもいろいろと動きがある業界です。数年前より明らかに盛り上がっていると感じます。

e-Sportsはこの先どこへ向かっていくのでしょうか。

特に日本の会社の多くはタレント化した選手を起用して広告ビジネスをしようとしたり、興行的なイベントとして成立させてスポンサーシップやライセンシングでビジネスを構築したりと考えているでしょう。

海外の多くの企業でも同じようなマネタイズモデルが確立している場合も多いですし、間違いではないと思います。e-Sportsとはスポーツであるという認識のもとでいくと、そうなると思います。

今回僕が問いかけたいのはその先の話です。日本でその先にe-Sportsがどうなるかって考えている人ってどれくらいいるのかな、そして意見を持っている人ってどれくらいいるんだろうと最近ふと思いました。

VRじゃなくて機械学習が支配すると思う。

これからの日本のe-Sports市場をつくっていく人たちの中にテクノロジーの視点を持った人がどれくらいいるんだろう。

僕は放送業界で機材周りのオペレーター兼ディレクターみたいなことをしたあとに、フルスタックエンジニア寄りのフロントエンドエンジニアとしていろいろと独学で勉強した関係もあって、どうしてもテクノロジーよりな視点でものを考える癖があります。

e-Sportsが興行として、ゲームを観る、実況するという文化ができたあとに起こるのは機械学習によるAIコーチングでしょう。

逆にVRで観戦したり、競技したりといった体験はあまり刺さらない気がします。

e-Sportsがスポーツであるのであれば教える存在というのは必要不可欠です。現在それはプレイヤー自身が自分のコーチとなって、いろんな情報を収集し、学習し、実践してみてアレはだめだと再び情報収集をしてというような感じです。

ゲームがうまくなるためには上手い人の配信をみて、数をこなしてがむしゃらに実践をこなして、どうやったら勝てるのかを体で覚えるしかないということが起きています。そしてそれが普通です。

OPGGは古くなる

LoLをやっているプレイヤーなら誰しもOPGGというサイトにお世話になっていると思います。LoLをやっていなくても、すこしe-Sportsについて関心があるプレイヤーならLoLKingやMOBAFireなどの統計サイトは知っているでしょう。

そう、OPGGやLoLKingは近い将来、古くなるんじゃないでしょうか。

Mobalyticsというサービスがあります。

LoLのAIコーチングサービスで、既存のRiotAPIを利用することで、プレイヤーはなにもしなくても自分のどういうプレイが弱点で、どうやったらその弱点を克服できるのか、どういうチャンピオンピックが適切なのかなどをより深くサジェストしてくれるサービスです。(現在はまだリリースされていません。)

OPGGで対戦相手の情報を調べているだけではなく、もっとクリティカルでテクニカルな情報を試合の前と後に教えてくれるのです。

これは機械学習なので、プレイを重ねれば重ねるほど機械が勝手に学習してくれて、より精度の高い自分にのみ最適化されたコーチングをしてくれるようになります。

10年かかってもFakerになれなかったプレイヤーが、もしかしたら1年でFakerを倒せてしまう。メキメキと上達する手助けをしてくれるサービスなのです。
(一応言っておきますが、Fakerには勝てないので安心してください。)

e-Sportsの中心はゲームプレイヤーである。

アメリカのe-Sports市場を支えている人たちはつくづくすごいし素晴らしいなあと思います。いつだってゲーマーの視点でサービスを考えるし、ゲームバランスを考えるし、イベントを考える。

Mobalyticsのようなサービスがでてきたのも彼らがゲーマーだったから。

なぜ日本でe-Sportsが流行らないのかみたいな鶏卵理論が巷でよくされているのを見るけど、理由なんて1つしかないと思います。

本当にゲームが好きで、ゲーマーで、1日10時間以上ランクをあげるためにゲームをプレイしてきた人たちがビジネスサイドに少ないから。

現在大学生か高校生くらいで、もっともっとビジネスやテクノロジーの視点でe-Sportsを考える人たちが増えてくれば日本のe-Sportsはきっとよくなる。ビジネス側の人たちとの意見交換や交流も活発になるし、対等に話せるし、市場がよりよい方向へ進んでいくと思います。

ってことでAIとかディープラーニングとか機械学習はこの先を支えていくことになるんじゃないかって記事でした。

なんかよくわからない記事になってもうたw

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