緊急出版に活用される電子書籍!

八鍬兼二
電子書籍出版 MAGAZINE
3 min readJun 14, 2016

今年になって、電子書籍の新しい使われ方を目にするようになりました。早速ご紹介したいと思います。

号外としての電子書籍

少し前のことになりますが、旬の話題と言えば、SMAPの分裂騒動ではないでしょうか? 「解散」とか「独立」という言葉に、最も遠い存在と思われていた国民的アイドルですから、列島に衝撃が走るのも無理もありません。私も、ついつい新聞の関連記事を読み込んでしまいました。

新聞と言えば、大きな出来事が起きると、「号外」を出す習わしがあります。この問題で号外が出たかどうかは定かではありませんが、今回思わぬ方法で、電子書籍が活躍することになりました。

号外的な意味合いで、関連記事の緊急電子出版が行われたのです。

この電子書籍は、Amazon Kindle有料ランキングで2位に入り、全国1位を獲得する勢いでした!

私も、早速ダウンロードしてみました。どうやら中身は、「週刊文春」2015年1月29日号に掲載された、ロングインタビューをまとめたもののようです。

緊急出版=最速メディアの誕生

過去の記事から、読者の興味の対象となるコンテンツを編集し、緊急出版するやり方は、まさに新聞の号外的なスピーディな出版方法です。

出版社は、記事の電子データを持っているのですから、あらかじめ緊急電子書籍用のフォーマットさえ作っておけば、これは短時間でEPUB化できて しまいます。仕上がったEPUBデータをAmazonへ出版申請し、おそらくは、その日のうちに発売といった流れではなかったかと推測されます。

今回のSMAP騒動がマスコミ各社で報道されたのは、1月13日でした。そして、翌々日の1月15日には、緊急出版されていたのです。

たったの2日で、世界同時発売できる最速出版メディアが誕生したことになります。

まとめ

電子書籍の本質は、「スマートフォンのコンテンツビジネス」です。
今回の出来事は、この本質に、あまりピンとこなかった人たちも、電子書籍の本質を否応なしに体験したことになります。

今後、出版社のようにコンテンツの塊のようなところは、アーカイブしたコンテンツを電子書籍化し、販売していくビジネスモデルを構築できることになります。

私たちはもう一度、「電子書籍の本質は、スマートフォンのコンテンツビジネス」の意味を考え、行動すべき時期が来たようです。

いざ、電子書籍の時代へ!

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