EC事業者が注目したい スマートスピーカー Amazon Alexa
ECにおける市場規模は年々増加しており、日本のBtoCのEC化率はすでに5%を超えています。そんな成長市場ではWebサイトはもちろんのこと、SNSや動画といった様々なアプローチで消費者の購買意欲を高める手法や販売チャネルも続々と登場してきています。
特に昨今、EC業界に新たな可能性を指し示したのがスマートスピーカーの登場ではないでしょうか?
市場調査を得意とするTractica社によるとスマートスピーカーを含む、テキストまたは音声により入力された自然言語を処理して、人間を支援するソフトウェアやプラットフォーム(バーチャルデータアシスタントVDA)の市場は今後も拡大すると分析しており、2025年には 年間売上高77億ドルに達すると予測しています。
今回はそのスマートスピーカーの中でも先駆け的な存在、Amazon Echo(Alexa)が EC事業にどのような影響を与えるのか考えて行きたいと思います。
まず Amazon Alexa とは スマートスピーカー Amazon Echo に搭載されている人工知能音声サービスのことです。このAlexaにはスキルと呼ばれる拡張機能が用意されており、サードパーティーが自由に開発することができます。
この仕組みによって世界中で日々様々なAlexaスキルが開発され、音声アシスタントサービスの可能性を広げています。2018年6月時点で1000以上もの日本語対応スキルが公開されており、海外スキルも合わせれば数万ものスキルが公開されています。全体としてはまだまだ少ないですが、その中にはECに関わりのあるスキルも開発されています。 Amazonが出しているサービスなのですからECに関わりがあるのは当然なのですが、実際どのようなサービスが出されているのか見て行きましょう。
ショッピングに関わりのあるスキルを絞って検索してみると8件のスキルがヒットしました。(2018年7/23日時点)
その中でも直接ECに関わりがあるのはごく僅かといったイメージです。
以外に少ない!?ですよね。日本では導入している企業もまだまだ少なく、小売業界まだ様子見といった印象を受けました。
では、一方で海外(英語圏)のスキルはどうなのか検索してみたところ110のスキルがヒットしました。(2018年7/23日時点)
公開されているスキル数を考えるとまだまだ少ないですが、デバイスの普及とデフォルト機能の拡張により今後ECに関わるスキルが増加することは十分考えらえます。
特にその後押しとなるのが2018年5月3日にアメリカ版で追加されたAmazon Payを使った決済機能の導入ではないでしょうか。これにより、クレジット情報や届け先の入力の手間が省け、容易に音声での商品購入ができるようになります。
また、2018年7/20には Amazon Echoシリーズより画面付きのAmazon Echo Spotが販売されました。これにより、音声操作で商品画像を確認しながら買い物をすることができるようになり、EC事業においても活躍することが期待されています。
今後も目を離すことができない音声コマース市場、ぜひ実際に使って利便性を体感してみてください。