もし記事ネタに困ったら→VOYAGE GROUP流編集会議の裏側を公開(その1)
VOYAGE GROUPのメディア担当者がメディアについて書き綴るメディア『edism』にようこそ。コンテンツメディア事業本部の渡辺です。今日はVOYAGE GROUPで日夜取り組んでいる、編集会議の裏側について少しお話します。
本題に移る前に。このブログをお読みいただいている、多くのIT業界の方々へ質問です。
皆さんにとって、VOYAGE GROUPのメディアと聞いて一番最初に思い浮かべるのはどんなメディアでしょうか。
おそらく、ECナビやPeXのようなポイントサイトですよね。もしくはコトバンクやマンガペディアのようなデータベース型のメディアでしょうか。
VOYAGE GROUPの記事メディアと聞くと「?」となる方も多いかと思いますので、まずは自社サービスをご紹介します。
◎美味しいトレンドを届けるメディア『appéti(アペティ)』
昨年誕生した女子向けグルメメディアです。「早くて深いグルメ情報を、オシャレにかわいく届ける」ことをテーマにしています。
◎ちょっと楽しい朝活&朝型生活はじめよう!「朝時間.jp」
アイランド株式会社と共同で朝に特化したライフスタイルマガジンを運営しています。なんと今年でサービス開始10周年(!)夏には10周年を記念したイベントも予定しています。
◎女子って大変だけど、最高に楽しい!「時短美人」
忙しい女性向けに、「手間をかけずにキレイになれる情報」をテーマに情報発信をしています。こちらは春にはコンセプト・デザインのリニューアルを予定しています。
そう、意外と数はあるんです。
我々コンテンツメディア事業本部ブランドメディアチームでは、上記のような記事ベースのメディア事業を一つの中核事業とすべく、日々コンテンツの研鑽に励んでいます。
複数メディアに渡る記事企画、どうやって進めているのか
本題にうつります。それでは、上記のような「テーマ・テイストが異なる複数メディアの記事ネタ企画」をどう行っているのか、その裏側を今回は少しだけご紹介しましょう。
第一部:データ&資料集め
どんな企画術やアイデア出しについての教書を読んでも、いきなり方法論の話から入ることはありえません。
人を動かすアイデアを出したり人に気付きを与えるコンテンツを作ることは、とにもかくにも、まずはたくさんの事実情報を集めることからはじまります。
いま世の中でどんなことが起こっているのか、他のメディアではどんな記事が流行っているのか、自分たちの抱えるユーザーは何を課題に感じていて、どんなメディアに触れているのか。
アートの話でもない限り、ユーザーやクライアントを抱えるメディア事業者としては、基本的にはマーケティングデータを集めることは必須です。
今回は「VOYAGE GROUP流編集会議その1」として、効率的な資料集めの方法をまとめていきます。
1.プレスリリース配信サービスを利用する。
最初にやることのひとつとして、まずはプレスリリースの配信サービスを利用しましょう。有名なサービスを以下にいくつか列挙します。
◎PR TIMES
◎アットプレス
◎バリュープレス
メディア側で任意に指定したカテゴリの事業者からのプレスリリースが送られてくるので、情報がノイズばかりで埋もれてしまうということもありません。
各社の広報担当と接触することも出来るので、記事ネタを考えるには非常に有効な手段です。
2.各SNSでインフルエンサーや有力アカウントをフォローする。
Twitterやinstagramなどの著名人のアカウントも、一次情報の発信元として欠かさないわけにはいかないでしょう。
過去のブログ(「ブレないメディア」であるために。Slackを使った実践的ペルソナマーケティング。)でもご紹介しましたが、Slackと連携させることでチーム内での情報共有や、世界観の共有をいとも簡単に行うことが出来ます。
3.テレビをチェックする。
忘れてはならないこととして、インターネットばかり接触しているIT企業の人間にはなかなか気付きづらいですが、多くの日本人にとっての“マスメディア”はテレビです。
下記は博報堂DYメディアパートナーズの調査です。テレビへの接触時間は段々とその比率は落ちてきてはいながらも、いまだに全メディアの約40%を占めています。
そんなテレビというメディアの中で、テレビ局がどんな情報を発信していて、どういう形で視聴者が受け取っているのか。ジェネラリスト的観点で広くあまねく情報を受け取っていきましょう。
また、もし資金に余裕があるのであれば、こんなサービスを試してみてもいかもしれません。
◎最強の「全録+検索」マシン『SPIDER』
「テレビで紹介されていた飲食店を、“恵比寿に絞って検索して”記事を精製する」
「芸能人が紹介していた美容アイテムを、“テレビ番組を横断した形で検索して”記事を精製する」
SPIDERを使えば、そんなことも容易に出来てしまいそうです。
4.雑誌をチェックする。
テレビと同じ理由で、雑誌ももちろんチェックする必要があります。
多くをご紹介することは控えますが、各出版社の広告主向けのページに行けば、年間を通じて各誌がどんな企画で一年間走るのかがわかります。
例えばファッション誌であれば、流行となりそうなスタイルやブランドが一部わかったりもします。媒体資料の作り方や特集の組み方一つに関しても、WEBメディアとしては非常に参考になる情報ばかりでしょう。
5.検索トレンドを押さえる
マスメディアだけではなく、WEBのトレンドも抑えましょう。
Yahoo!JAPANでは、該当する月の3ヶ月前を目処に、その月に検索されるであろうキーワードを教えてくれます。
ちなみに2016年2月のキーワードは以下とのことです。バレンタインやホワイトデーなどの記事はこれからたくさん見かけそうですね。
6.外部メディア情報を集める
競合サービスではどんな記事ネタがバズっているのか、気になることってありますよね。
そんな時に非常に便利なのが以前にもご紹介したbuzzsumoです。
またSimilarWebでは競合のサイトアクセス状況が事細かにわかるので、自社サイトの集客手段を考えるのに非常に役立てています。
7.自社メディア情報を集める
言うまでもなく、競合だけではなく自社サイトでどんな記事がどれだけのPVを上げたのか。しっかり把握しておくことは大切ですよね。
弊社ではGoogleアナリティクスを利用し、リリースしたコンテンツの良し悪しを判断しています。
8.コネクションを作る
元も子も無い話に聞こえますが、やっぱりアナログな人脈を持つ人間が一番の情報強者だと言えると個人的には思います。企業のマーケターやPR担当者、編集者やカメラマン、ありとあらゆるステイクホルダーのニーズを汲み取れる人間は、いつでも記事ネタに困ることはありません。
弊社でも、どんなネタでも可能であれば担当者に会いに行ったり、メディア関係者だけの交流会を行ったり、いろいろ試行錯誤を重ねています。
このブログをお読みいただいて少しでも弊社のメディア作りに興味を持たれた方は、是非お気軽にご連絡いただければと思います。
かなり赤裸々にお話しましたが、以上が弊社編集部でのデータ集めの全貌です。
ここで集めた情報をどうメディア運営に生かしていくのか。次回は「第二部:企画会議編」です。