2016年版ウェブメディアに求められているたった1つの要素を提唱
みなさんは、年末年始をどのように過ごされましたか?
家族団欒。こたつを囲みながら、1年の溜ったネタを肴に美味しいお酒を酌み交わし、年を越したり。
仲の良い友人とカウントダウンジャパンに足を運び、人並みと音楽に揉まれて、年を明かしたり。
過ごし方は人それぞれ、2016年は皆様にとって2015年より素敵な1年になることをお祈りします。
かくいう私は、近所の神社に参拝した際におみくじを引いた所…“大吉!!”
新年早々、幸先の良いスタートをきることができそうです。
さて、幸先の良いスタートをさらに煽るべく、この記事では『2016年に流行るであろうウェブメディアに求められている要素』を提唱します。
これまで、ウェブメディアは“ノンフィクション”が好まれる傾向にありました。
例えば、ヨッピー氏(@yoppymodel)や谷口マサト氏(@chakuriki)が企画する「インタビュー」や「やってみた」などに類似する、登場人物が実在する人間のもの。
メディア名であげると、「デイリーポータルZ」「オモコロ」などがあげられます。
上記の例に、共通するのは“ノンフィクション”という点。
さて、なぜウェブメディアで「ノンフィクションが好まれる」と言えるのでしょうか。
次の3つの視点から紐解きます。
“フィクション”を提案し続けたテレビは、今の視聴者を満足させられるのか?
1980年代〜2000年代初頭まで、テレビ(以下、ブラウン管)が放送しているドラマは、視聴者にとって“憧れ”でした。
ブラウン管の中で繰り広げられるロマンスやトレンディは、視聴者にとって「ありえないこと」であり、「現実には起こらない事」と思っていました。
ですが、2000年から頭角を現したインターネット、具体的には2007年に登場したスマホによって、視聴者にとっての“フィクション”が“ノンフィクション”に変わっていたのではないでしょうか。
インターネットの登壇により、変化を余儀なくされるメディアシーン
視聴者にとって、ブラウン管の向こう側で「愛」や「夢」を説いていた芸能人や著名人は、雲の上にいる手の届かない人でした。
ですが、インターネットの劇的な進化(検索精度の向上)により、新しく培われた“双方向コミュニケーション文化”が頭角を現します。
具体的には、Twitterやブログを代表とした著名人・芸能人が個人単位での情報発信を行うことで、ブラウン管外での接点を視聴者と持ち、かつ、言葉を交わすことが可能になりました。
インターネットが登壇する前までは、彼らと双方向でコミュニケーションを取れる手段は皆無。
唯一、あるとすれば「ラジオ番組への投函」程度。
定常的なコミュニケーションは難しいことが想定されます。
テレビには”フィクション”、インターネットには”ノンフィクション”を
視聴者は、ブラウン管外で芸能人・著名人とコミュニケーションすることで、芸能人・著名人の事を「雲の上の人 ⇒ 一つ上の階に住む人」へ、無意識に住む階層を一つ下げてしまったのではないでしょうか。
例えば、テレビCMで桃太郎を演じる松田翔太もTwitterを見てみれば、私たちと同じように渋谷や代官山で食べたご飯をinstagramにあげます。
そう、身近になってしまったのです。
以上の3点を、近年の数十年間で起きているメディアの変遷として捉えると、いままでの消費者は次のように思っていたのではないでしょうか。
“テレビにはフィクションを、インターネットにはノンフィクションを”
と。
視聴者にとって、テレビがフィクションを提供してくれていると勘違いしていた時代は、無い物ねだりで、インターネットにはノンフィクションを。口コミや2chなど、如実にリアルなものを好む傾向がありました。
前置きが長くなりましたが、本題のテーマである2016年ウェブメディアに求められているたったひとつの要素は何なのか。
それは“フィクション”です。
テレビには”ノンフィクション”をインターネットには”フィクション”を、の時代が到来
賢くなった私たち視聴者は、両手から零れ落ちるほどある情報の海に揉まれたことで「嘘と誠」を見極める目が、恐ろしいほど磨かれました。
結果、フジテレビの視聴率は低下の一途を辿り、現場主義の日テレ・テレ東は右肩上がり。
両者の違いを人気番組で比較すると、フジテレビにはない要素が番組制作における「ロケハン」の有無。
例えば、日テレの「イッテQ」テレビ東の「モヤモヤさまぁ~ず」など、スタジオでは撮れない画を毎回提供してくれているからこそ、視聴者はチャンネルを合わせるのではないでしょうか。
すると、前段の仮説から
“テレビにはノンフィクションを、インターネットにはフィクションを”
という時代が2016年は来ると言えるのではないでしょうか。
近いしい事例で既にあるのは東京カレンダーの「東京女子図鑑」「東京人生ゲーム」のようなアプローチが増えていく事を期待して、筆を置きます。
さーて、次はどんな切り口で何を伝えよう。