全員の思いが自然に溢れ出た。自己組織化したエトー学級へ。

忘れもしない12月2日。私の歴史が塗り替えられました。今まで何があっても生徒の前で涙したことのなかったエトー。それが思わず声をつまらせ、泣いた…

一番衝撃を受けたのは自分だったのかもしれませんw

なぜ泣いたのか。理由は二つありました。意外な生徒からの思ってもみなかった言葉。もう一つは、自己組織化の完成によって思わず出てきた自分の思いでした。

9:50 出前授業

土曜日2時間目は一年生への出前授業。伝統的?に3年生の最終週、英語特化コースでは下の学年に様々な出前授業を行います。英語で人狼をしたのですが、「私たちのパーティへようこそ」から始まり、突然の暗転とともに…実はこれが人狼のためのパーティであり、食べられる前に自分たちで危機を脱出せよとのミッションが告げられる、という衝撃的なワークショップでした。いやー、気持ち悪い(笑)”Point at the person you want to kill.”という教科書には載っていない例文。最初はニヤニヤしたり、なんだよこれ?みたいな態度を取っていた一年生もすっかり取り込まれ、頑張って英語で自分の思いを述べていました。

英語は勉強するな

そして人狼終了後生徒から一年生へ、英語は勉強として取り組むと時に嫌になり、時に心が折れそうになる。だけど、遊びや好きなこと、もっと知りたいことを中心にツールとして使えば面白くなってくるし、必ず結果も付いてくるという趣旨のプレゼンがありました。

英語は勉強するな。言ったことはありませんが、それが伝わっているだけでなく継承されつつあるのです。これには心がほっこりとしました。

サプライズの動画とエトーへの感謝の言葉が続き、一瞬で片付けが終わり、やっぱり成長したなあなんて思っていたんです。

10:50 突如始まったスピーチ合戦

その日の3時間目が彼らの高校生活最後の授業でした。が、エトーは例のごとく何も考えておらず、ぼんやりと今まで蓄積した動画でも見るか…

すると!Mくんが突然男子に背中を押されて前にたちました。「頭が高い!」となぜか生徒は皆前へ座り込む。

英語特化コース4期生最後の授業で

Mくんは実は「縁の下の力持ち」という役職です。シャイで前に立ちたくないので、なんでもやるけど学級委員は拒んだ優しい人物です。(因みに学校では男女の学級委員と決まっていますがうちは女子二人でした)でも、ファシリテーションを合宿で学びに行ったり、インド模擬国連に参加したりとアクティブな男子生徒。

そんなMくんが先陣を切って三年間の思いを話し始め、最後はエトーへの感謝で締めくくりました。

それで終わるかとおもいきや…

次から次へと生徒が次の生徒を促し、結果的に全員がマイクを持って前で話したのでした。

35人35様

周りのスペックの高さにビビり、学校が嫌で嫌でしょうがなかったけど「勉強あかんのやったら、笑わせてこい!」と親に言われ、日々それを実践するうちに楽しくなって行った。
三年間同じとか無理だと思って留学行ったろ!とか思っていたけど、三年間過ごしてみてこんなにあったかいクラスでよかった。
行事ごとにもめて、その度にみんなが嫌いになったけど、結局どれも楽しかった。
意心地が良すぎて、楽しすぎて、めっちゃ好き!最初は楽しくなくて、作り笑顔ばかりだたけど、今となっては誰と一対一で関わることも平気になって、最高の三年間にできたのはみんなのおかげ。

対立を恐れない。思いが自然に溢れて言葉になっていく。そんな空気に包まれていました。

号泣しながらも思いをそれぞれに伝え…

11:50 4時間目担当者に電話を入れて現状を伝えたところ

H先生、本当はラストプレゼンの日だったにも関らず、快く続けることを承諾していただきました。心よりお礼申し上げます。

救われた生徒がいたとは

ある男子生徒が出てきました。はっきりとは覚えていないのですが

誰よりも感謝しているのはエトー先生。小学校・中学校と担任先生とはもめてきた。高校で初めて自分らしく過ごせた。エトー先生にとても感謝している。

Fくんは私から見ると超ハイスペック。なのに、担当者からは徹底的に嫌われる。宿題を出さない、授業中聞いていない(ように見える)、遅刻欠席が目立つ、返事の声が小さい。ここで、「そらそーや!」と思ったあなたは考え直してください。なぜなら、少なくとも前半二つは担当者の課題や授業のレベルが低いということでもあるからです。また、そうでなかったとしても、合う合わないがあるのですから、一律に押し付けるのも無理があるのです。全ての患者に同じリハビリメニューを与えるようなものです。

実はFくん、哲学書や小説が好きで、かなり難解なものを読んで議論するのを聞いたことがあります。また、文章を書かせると、時間がかかりますが論理的で美しいのです。芸術センスもあって黒板に文化祭で描いたチョークの絵は大人気。さらには、一泊二日の研修、ラーニングスプラッシュでは息子のベビーシッターとしてボランティアできてくれたのですが、料理の腕は抜群(私は押しのけられました)、息子と遊んで濡れた服はきちんと干してたたみ、着替えさせ、一緒に星を見て感動し…

先ほど「そらそーや」と思った方は今頃、考えが変わりつつあるのではないでしょうか?

そして最後にある女子生徒が2度目にマイクを奪いました。

エトー先生のクラスだから、三年間過ごせた。感謝してもしきれない。

彼女は、みんなと同じペースができない。授業中は基本的に好きなことしかしません。突如号泣することもあるし、なぜか裸足のこともあります。当然宿題は遅れるか、しない。ペアワークもしない。教材も忘れる。

だけど、彼女には芸術的センスがあって、オタク的にハマるとものすごいレベルでアウトプットが出てくる。体育祭のTシャツや、ラーニングスプラッシュの表彰プレートやパンフなど一手に引き受けてくれました。

泣きながらのスピーチ。思わず嬉しくて胸がいっぱいになりました。でも、ここでもまだ私は泣いていませんでした。

クラスの特徴

「エトーの意図」「失敗しない君の人生、それ失敗」を最初に徹底し、対話をベースに徹底してアウトプットしながら成長してきたこのクラス。英語の授業時間の4分の1はマインドセットの開墾にあて、’Who am I?’の掘り下げであるプログラム「Discover人」を開発したり、13時間かけて差別と偏見についての授業をしたり、佐用町プロジェクトをしたりしてきました。バスで2時間かけて行き、インタビューをしたり、対話をしたり、コラボして物販したり。はっきり言って、英語のスキルベースとは言えません。

時には掃除の意義を問い出して10日間教室掃除しなかったことも。徹底して私が管理を手放したくらすでした。

結果的に、今までと比べて全く違うのは

・担任がアウェー感。自分たちで企画したり、勉強している時に私が行くと迷惑そうな顔をされます。もう少し構って欲しいと最後の方は思ったほどです(笑)

・学校だけでは飽き足らず、外部へ学びに出かける生徒が圧倒的に増えた。(前回の10倍)デザイン思考、ファシリテーションのワークショップ、多様性を学ぶ合宿、フィンランドでのジャンボリー、ドイツとの交流、大阪グローバル塾、インド学校模擬国連などキリがありません。

・対立を恐れない。NOと言える環境ができた。当然グループワークだらけなので、いざこざが絶えませんでした。私が知らないだけで、かなり遅くまでいつも残って動画課題を作っていたようです。相手が誰であれ、一対一で意見が言えたり、対立を恐れずものが言えます。

・社会問題への意識が高く、政治や経済の話題が前より段違いに多い。インド学校模擬国連なんてはっきり言ってインドからの使者の言葉はほとんど理解できないのに果敢に飛び込み、コテンパンにやられながらも何クソ!と立ち上がったとのこと。そんな訳で世界へ意識が向いている生徒が多いです。ネパールの生徒が東京の模擬国連に行くときもクラウドファンディングで寄付を集めました。

まさに、田原真人氏による自己組織化後の組織に当てはまります。田原氏によると、教室で自己組織化を起こすと以下のようになるとのこと。

◆主体的な学びは、教師が管理を手放さないと生まれない

◆生徒の活動の多様化が起こる

◆自己組織化が起こる

◆社会へと目が向く

「怖かった」思わず涙が溢れた

話を戻します。生徒たち全員のスピーチが終わり、私にマイクが手渡されました。何も考えていませんでした。

三年間このクラスを受け持って思うのは、「こんなにも学ばせてもらったことはない」ということ。そしてこんなにも管理を手放したこともなく、「怖かった」

管理指導バリバリの学校にあって、レールなき生徒主体へと導くのは容易ではありませんでした。実は恐怖が原因で感情が爆発し、今年の5月ごろクラスが危ない状態になったこともあります。立て直しに2ヶ月かかり、今でもトラウマになっています。生徒主体と言いながら、ほぼ先生のレールに乗っけているだけのことが多いのが通常ですが、エトー学級では最後になるとほぼ自治状態。その代わり、台風がくると生徒がほとんど来ない、など本校ではありえないことが起こっていました。

でも、まだ涙は出ません。

実は、エトーはこのクラスに一生懸命向き合い、取り組んできた。素晴らしいご縁があって、こんな素敵なクラスにしてもらえた。しかし、どれだけ頑張っても、教育界は変わらない。教室だけで終わってしまう。法人でリーチできるにしても、まだ小さい。自分が現場にいるだけでは…

言葉に詰まりました。生徒の目線が集中します。涙が溢れた。

ある意味、わかってはいたのですが自分が今の自分に甘んじていてはいけないという壁を痛烈に感じてしまった!

生徒の想い、自分の想いが自然に溢れ出た。それは、また、自分の歴史が動くことを自覚した瞬間だったのでした。

この瞬間を共有したいあなたへ

今年から来年にかけて事態は一気に動き始めます。共に世界を変える教育者を募集中です。2017年を締めくくるにふさわしいイベントを二つ紹介します。どちらも、教員だけでなく、あらゆる業界から人が集まります。

ひとつめは、京都で行われるオンライン+対話イベント。年に一度だけの田原真人さん(自己組織化プロデューサー)による対話の場でもう一度教育とはなんなのか、めざすところはなんなのか、語り、共有し、あらたな世界を創っていく。

12/16(土)

ふたつめは、京丹後で行われるReBirth Learning。 本来プラスもマイナスもないゼロである自分たちを、自然の力を借りながら感じ取っていくようなプログラムになる。新たな知識ではない、新たな技術ではない、原点にグラウンディングする。それを学びと呼び、リバースラーニングとしている。

時代のハザマで先に覚醒したあなたとわたしと。

おゆだねの感覚が一泊二日で五行をベースとしたプログラムで研ぎ澄まされる…こんな研修、どこにもない。現在一泊二日で12000ですが、エトーに連絡いただければ早割りの8888円で参加可能です。

Re:Birth Learningは12月14日の夕方–15日の昼まで

下記「オーガニックラーニング」のリンクをタップ▼▼▼

完璧な学級経営、おゆだねに必要な経営学の考え方や対話ベースの授業について知りたい方は、2018年の授業デザイン事業デザインのオンライン講座で明かして行きます。いずれも上限がありますので、いち早く情報を得るにはオーガニックラーニングのニュースレターに登録してくださいね。

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