Kali LinuxをPC/Macにインストールする

Masashi Nakane
暗号通貨 とセキュリティ
7 min readFeb 24, 2018

ホワイトハッキング/ペネトレーションテストで、とても重宝するツールが入っているKali Linuxのインストール方法を書く。

Kali Linuxとは、Offensive Security社が開発している、ペネトレーション・テスト(しっかりハッキング対策ができてるかのテスト)、セキュリティ監査や、ハッカーの追跡調査の為に特化して改造されたLinux であり、
200個近いセキュリティ関連のツールがインストールしてある。使うには、少々Linuxとネットワークの知識が必要だが、この記事の通りにすれば使用可能になる。そこからほかの記事で、いろいろセキュリティやネットワークの実験を体験したり、Google先生に教わるのもいいだろう。Linux、ネットワーク、Wifiやセキュリティの技術への造詣が深まることは間違いない。

一般的なのは、自分のPC/Macをホストにして、Oracle VirtualBoxや VMWareなどのフリーの仮想マシンのツール上に、Kali Linuxをインストールすることだ。設定に失敗しても失敗の前の状態にロールバックしたり、要らなくなったときにも、消してディスクの節約することもできる。

インストールする先のPC/Macは仮想マシンを実行するために、ある程度のスペックが必要で、多分、4コア以上、4Gメモリ以上、空きディスク20G以上が必要。筆者の体感覚では、Kaliには2CPU、2Gメモリをあてがうと、快適だったからだ。それ以下だと支障はないが、動きが遅い感じ。

ここでは、Windows上のVirtualBoxにKali linuxをインストールする方法を記述するが、Macでも基本的には同じだ。おおまかな手順はこう。

  1. Oracle VirtualBoxの最新版をダウンロード、インストールする
  2. Kali LinuxのVirtualBox イメージをダウンロードする
  3. VirtualBox上にKali Linuxをインポートする
  4. 仮想マシンの設定して、Kali Linuxを起動してみる
  5. ログインし、ブラウザーでマシンの状態をテストする

Virtual Boxのインストール

Googleなど で “Virtual Box ダウンロード”と検索し、Windows用の最新版へのリンクを見つけダウンロードする。

ダウンロードしたファイルをダブルクリックする。

起動したら、こんな画面(自分の場合は、すでにいくつかのVMが動いてる状態。初めてなら左のパネルには1つも仮想マシンが入ってない。)

一緒に上記でダウンロードしたUSB用の追加パックをダブルクリックしてインストールする。

Kali LinuxのVirtualBox イメージをダウンロード

Kali LinuxのDownloadページよりダウンロード

サイズが、3G以上あるので、時間はややかかる。Man-In-TheMiddleでへんなイメージをダウンロードしてないかSHA256Sumで正当性をチェックしよう。Windowsキーを押して、”PowerShell”と入力し、Powershellを立ち上げ、Downloadsフォルダへ移動し、Get-FileHashコマンドを実行する。

cd $HOME\Downloads
Get-FileHash .\kali-linux-2018.1-vbox-amd64.ova

これでダウンロードしたKali Linuxのovaファイルのハッシュ値が計算される。この値が以下のように、ダウンロードリンクの横にあるハッシュ値(SHA256Sum)と同じであれば検証OK(大文字小文字関係なし)。

3. VirtualBox上にKali Linuxをインポート

ダウンロードしたovaファイルをダブルクリックしてしばらくすると、自動で、インポートが始まり、仮想マシンの設定画面がてくる。デフォルトが2コア、2Gメモリであれば、ちょうどよい、と思われる。

4. 仮想マシンの設定して、Kali Linuxを起動

無事インポートが終わると、Virtual BoxのウインドウにKali-Linuxが追加されるので、右クリックからSettingsへいってNATネットワークの設定をする。

System →Motherboard からKaki Linuxにあてがうメモリサイズを設定する(2G推奨)。CPU/Coreも同様に設定する(2Core推奨)。

Network →Adapter1の”Attached to” を “NAT Network”にしでOKする。(“NAT”にしてはだめ)。

もし、上記画面でNameに選択するものがない場合は、以下の画面から新規のNAT Networkを作成する。

では起動してみよう。

5. ログインし、Kali Linuxを触ってみる

起動するとUsername と Passwordを聞かれる。
それぞれroot とtoorだ。

さてこれがKali Linuxのデスクトップ画面。かっこいいドラゴンが背景だ。

まずは、インターネットの接続ができているか左のパネルの一番上のFirefoxブラウザーでGoogleにいけるかテストする。

もし、開けないなら、上のNAT Networkの設定や、ホストコンピューター(Virtual BoxをインストールしたPC)のネットワーク状態を確認しよう。

図で表すとこんな感じ。Virual Box上の仮想ネットワークにKali Linuxが走っている仮想マシンがネットワークでつながっている感じ。

ホストOSのネットワークに乗っかった形でインターネットに接続しているだけだ。さあ、これで、ホワイトハック/ペネトレーションテストで、最重要スキルとなる無線LAN/Wifiネットワークのモニタリングの準備ができた。

次の記事で、無線LANカード/WifiアダプターをKaliを使ってモニターモードにし、周囲のWifiをスキャンしてみよう!

質問、間違いなどあれば、是非コメントへ!

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