Notion.so がとても良い
Evernoteをやめて、Trelloをやめて、Basecampをやめて移動しました
長年の困っていたこと
最新の「これいいね!」と思うアプリは、用途をかなり絞り込んで「尖ろう」とする傾向があります。もしかしたら、クリステンセンの破壊的イノベーションの理論の影響かもしれません。
確かに、絞り込んでいるが故に「小さな特定の用途には使いやすい」です。そうそう、それに困っていたんだ!的な感動があったりします。
誰もが「IT好きじゃない」
しかし、誰もが「IT好き」ではありません。複数のアプリを使い分けることが、面白いという人は、少数派です。
私は、その少数派だと思います。いつもチーム内で「このツールを使おう!」と呼びかけても、基本的に無視されます。
「どうせ、しばらくしたら変わるんでしょ?」
「3ヶ月ぐらい立って、使い続けていたら使うよ」
という反応です。
複数ツールを使う問題点
そして、複数のアプリに「仕事が散らばる」と「投稿場所」「保存場所」に困るという自体が発生します。
例えば、
- Basecamp の ToDo と、Trello のどこを使うの?
- Slackと、Basecamp のメッセージは、どう使い分けるの?
- Evernote と Basecamp のドキュメントは、どう使い分けるの?
- Slackのコメントか、Trelloのコメントか、どっちを使えばいいの?
- Trelloのどのボードに、このタスクは入れたらいいの?
などなど、混乱の極みです。
一番フィットしていたのは、Basecamp
いろんなツールを使ってみて、ITが好きでない(複数のアプリを使い分けることが苦手、嫌い、面倒、ルールを覚える気がない)人が多い場合、「たった一つの道具」を使うと、うまく運営できます。
色々試して観察していると、Basecampがフィットしているようでした。1箇所で、全部が揃っているのは、とても良い体験です。
本格的なやりとりは、Message Board(スレッド式のメッセージボード) を使い、気軽な質問は Campfire(チャット) と使い分けていました。とはいえ、ながーい文章を Campfire に投稿する人もチラホラ。
ドキュメントを記入する、やることリストを登録し、アサイン(割り当て)し、やりとりをToDoのコメントで行うなど、仕事に必要なことができていました。
Slackを削除しようとすると・・・
その様子を見て、「よし、Slackを削除しよう」というと、反対に会いました。
チームに、様々なツールをしてきましたが、基本的に腰が重い。導入が進まない。使ってくれない(それは、それで良いです。それがフィードバックだと思っています)。
このような経験から「二つのアプリ」ではなく、「Basecampだけ」に絞り込もうとしました。すると・・・反対にあいました。
もしかしたら、初めてかもしれません。驚きました。
つまり、「Slackはなくてはならない」と感じているようです。
どんなジョブ(特定の目的を達成するために、片付けなければならない用事のこと。クリステンセン教授(先の破壊的イノベーションの提唱者)のマーケティングビューを体系化したジョブ理論の用語)を解決しているかというと、
同じ部屋にいる人に「ちょっと、今いいですか?」とオンライン上で尋ねること
つまり、コミュニケーションというよりは、「小さなタイムラグで、小さなやりとり」を行いたいという要望を満たしています。
そんなこんなで、Slackはなくなりませんでした。
Evernoteが、使われなくなった
フロー型の情報は、Basecampに
Basecamp を使うようになって起こったことは、Evernoteが使われなくなったことです。情報共有は、Basecampで行った方が便利です。
Evernoteは、「流れていく情報」もストックしてしまいます。
例えば、「プロジェクトアイデア」を作ったとします。Basecampでは、メッセージボードに投稿して、コメントでフィードバックをもらいます。それをベースに「もう1通、プロジェクトアイデア ver.2」を投稿します。そして、またフィードバックをもらう。
このような一連の作業を行うとき、Evernoteは向いていません。もし行おうと思うと、
- Evernoteにプロジェクトアイデアを書く
- フィードバックを書き込む欄を用意する
- Slackで通知する(Evernote の Workchatは使い物にならない)
ところが、Evenoteは「同時編集ができない」ので、データがバッティングして、コピーが作られたりして、混乱します。
ということで、フィードバックをSlackにお願いすると、流れてしまいます。
完成したデータは、Basecampのドキュメントに保存
メッセージボードでやりとりして完成したものは、「ドキュメント」に保存したり、そのまま放置して「ToDoリストの説明からリンク」します。そのほうが、シームレス(他のアプリを開かなくていい)です。
教材作成は、Github + その他のツールに
さらに、仕事の効率化を測って(トヨタ生産方式、ソフトウェア開発に習って、ラーニングデザインに取り組んでいます)、教材作成はGithubと、iA Writer、Keynote など別のアプリになりました(以前はEvenote)。
教材作成では、「変更の履歴」が、知識そのものになります。
「どんな問題があって、どんな効果が発見されたら」つまり「なぜ変更したのか?」という履歴(ISSUEと解決策)の集積が経験であり、体系化に役立ちます。
そのような「履歴を残す」には、GitHubがとても便利です。
Evernoteで運用していましたが、散らかったゴミ箱みたいになってしまい、「最新の情報がどれかわからない」という状況に陥ってしまいました。
ルールを作って、ルールを手動で守るのは面倒
Evernoteは「ルールを作る」「ルールを手動で守る」を行うことで、整然とした使い方ができるツールです。しかし、このような使い方には、全く向いていません(と思う)。
例えば、Evenoteは、
- ノートの階層がない
- 順番を任意に変えられない(ソートはある)
- 全体を俯瞰して、情報の移動ができない
など、「とりあえず、放り込んでおく。探せば、ここにあるはず」という使い方に向いている気がします。いわゆる「保証書箱」みたいな感じでしょうか?
それよりは、「ルール」を理解したら「ルールを守るのは、自動で行われる」方が効率的です。また「自動ではなく、自働化」を推進するには、簡単に整理整頓することができるツールが望ましいです。
Trelloも、やがて使われなくなる
Evernoteから、Baseampがメインになってきたのですが、どうしても「仕事全体が見通せない」という問題がありました。
小さなチームで、いろんなことをやっていること自体が問題かも・・・と思いつつも、機会を探し試すには「色々やる」が必要です。
Basecamp よりも、もうちょっと「全体が見通せるツール」が欲しいと思い、Trelloを導入しました。
ところが、Trelloは案の定(?)使われなくなりました。
Trello は、必ず別のツールが必要になります。TrelloからBasecampのドキュメントにリンクします。「仕事はこれです。詳細は、こっちのアプリ」となり、大変不便(と感じるようです)。
また、UIが気に入ってもらえない感じでした。濃いめのグレー基調に、文字が書かれていくので、見えづらいと感じるようです。
カードに「カスタム属性」機能を追加し、登録できる内容を増やして便利に使おうとしましたが、、、、このカスタム属性の入力方法が面倒。誰も使ってくれません。
それと、複数のボードを「1箇所でみる」ことができません。いちいち、ボードを開き直して、カードを開いて、移動手順のボタンを押すという面倒がありました。
つまり「整理整頓」が非常に面倒でした。
救世主現る
Basecampが、KANBANボードを作ってくれたらいいのに・・・と思っていたら、全く違うところから、「求めていたものは、これだ!」がやってきました。
それが Notion.so です。
Notion.so は、「必要十分な機能が揃った、全部のツールが入っている」アプリです。
通常、このような「全部ありますアプローチ」は、失敗に終わるのですが・・・、多分、デザイナー(スタイルではなく、機能を設計する人)が哲学を持っているのでしょう。
あるは、「人の思考」や「メンタルモデル」について、とても敏感なんだと思います。
そして「バランス感覚」が非常に高い。
そんなことを感じさせる設計が、あちこちにあります。とにかくいいところをあげれば、山ほど出てくるNotion.so です。
このアプリにチーム全員が移動しました。
とても便利です。
言うなれば、
- Trello + AirTable + Evernote + Basecamp Message board
全部が入っています。特に使いこなすと、便利さを感じるのが「Database」です。KANBANボードであり、表であり、カレンダーである最高のツールです。
とにかく便利なので使ってみて欲しいのですが、、、多分、混乱すると思います。ポイントは、
「用意された例(テンプレート)」を全部削除して、ゼロから使うこと。そして、テンプレートはなるべく使わず、メモをする程度に使うことから初めてみてください。
いずれ、使い方などを紹介したいと思います。