同級生とガーデンプレイス

Shelly
exploring the power of place
5 min readOct 19, 2019

恵比寿といえばガーデンプレイス。恵比寿と聞けば誰しもが思い浮かぶあの場所に、私が初めて行ったのは今年の8月。私にとって「恵比寿といば」の人である、高校の同級生と行った。

その同級生とは中学生の頃からの知り合いである。といっても、同じ中学校ではあったものの同じクラスになったことはなく、塾で少し話すくらいの仲だった。

高校では同じクラスになった。高校には初めましての人も多く、その同級生とは同じ中学校出身というだけで話やすさを感じ、よく話す友達の一人となった。結局、高校2年生の時のクラス替えでも同じクラスとなった。当時は「特別仲が良い」とは感じたことはなかったが、今振り返ってみると、私が自然と腹を割って話せる相手だったなと思う。

卒業後すぐには、特に連絡をとりあうことはなかった。私は新しい大学生活で忙しくしていたし、その同級生は浪人中のため毎日勉強で忙しかったらしい。しかし、去年の私の誕生日にメッセージが。突然のことで驚いたものの、誕生日メッセージを送る微妙な仲の良さに懐かしくも思った。

このメッセージの時に、受験が終わったらご飯を食べに行こうと約束した。そして、受験終わりの3月に焼肉を食べに行って以降、高校生の時は考えていなかった「サシでご飯を食べに行く」という関係性が生まれた。

8月の初旬、その同級生が恵比寿に帰省しにくるということで、5月ぶりの再会を果たすこととなった。今回の場所は、向こうのホームタウンである恵比寿。私がベトナム料理にハマっていて、恵比寿に美味しいベトナム料理やさんがあるということでそこに行くことになった。

先に駅についたので待っていたのだが、会うのに少し緊張している自分がいた。卒業後に何回か彼とは会っているし、3ヶ月ぶりという再会とも言い難い期間であるが、それでもやはり高校生の時にはなかったシチュエーションで会うのは緊張する。

しばらく待っていると、真っ黒に日焼けした同級生がやってきた。どうやら「ちゃんと活動をする」テニスサークルに入って、毎日テニスをしていたらしい。「でもなんで野球部だった高校生の頃より真っ黒なの〜」と私は笑い、向こうも「俺も不思議」と困ったように笑い、私の緊張はあって10秒で吹っ飛んだ。

目的のベトナム料理屋さんに着くと、私はお腹が空いていたので早速メニューを開く。同級生は「ベトナム料理初心者でわかんないから任せる〜」というので、私が食べたいものを選び、一様食べられるか確認しながら頼んだ。大好物のベトナム料理を前にパクパク食べていた私と、ベトナム料理を気に入った様子同級生。しかし、次々とくる料理に「なんか結構頼んじゃったね」と私が言うと、「よく頼むなーと思っていたよ」と返ってきた。じゃあ頼む時に言ってくれよと思ったが、自分からは自分を前面に押し出さない感じが彼らしいなとも感じた。

「今頑張ってること」の話になり、私は今交換留学に行こうと今までやってなかった英語の資格を取ろうとしているという話、そもそもなんで留学をしたいのかという話をした。何人かの友達にこのことを話したが、彼は一番親身になって聞いてくれる。特に大きなリアクションをしたり、感情が大きく揺れている感じを見せることはない彼の話し方は、私の話しの波長と似ている感じが、とても話しやすいし、聞きやすい。

たらふく食べた後、流れで私が行ったことないということで、ガーデンプレイス行くこととなった。ドラマ「花より男子」のイメージからか、カップルが行く場所だと最初は躊躇っていたし、クリスマスの豪華なイルミネーションのイメージからか私には敷居が高そうだと感じていた。しかしいざ行ってみると、良い意味で拍子抜けした。ドラマのワンシーンに出てくる有名な広場は、カップルが待ち合わせをするためだけの場所ではない。一人で本を読んでいる人や友達と楽しそうに話している人、それぞれ思い思いにまったりと時間を過ごしている。また、広場の奥の屋根がある場所では野外映画上映が行われていた。ふらっと立ち寄ってチラ見している人、お酒とつまみ片手に見ている人、地べたに座って熱心に見ている人。管理された綺麗さがある空間なのに、窮屈な感じはなく、「とりあえずいらっしゃ〜い」と言いそうなゆるい場所。

この場所をふらふらと歩きながら、私たちは高校生の時の話、秋学期からの学校生活の話に盛り上がる私たち。これからの人生も彼とは、こうやってたまに会って、昔を懐かしんだり、お互いの未来について熱く語ったりするのだろう。恵比寿ガーデンプレイスは、そんなゆるい関係性の私たちにも居心地が良い場所だった。

なんだかんだ初めて見たあのモニュメント

--

--