国境を越えたい!
最近映画鑑賞にはまっている。1日2本のペースで見ているくらいだ。(映画サイトhuluの2週間の無料トライアルにも申し込んだ。)
とにかく映画を見たくて仕方がない!
この自分でも驚くほどの映画欲に駆られることなった発端は、留学先の中国で、マーベルの「アントマン&ワスプ」(以下アントマン2)を見たことにある。
今年8月の1ヶ月間、中国語スキル向上のため北京へ語学留学に挑戦した。1ヶ月も海外で生活するのは初めてだったが、この1ヶ月という期間は主要観光名所をまわる以外にも、その地のローカルな場所にまで足を延ばす十分な時間を与えてくれた。そのうちのひとつが中国の映画館を体験するということだった。現地で仲良くなった中国人の女の子と私を含めた日本人3人、合計4人で見に行くことにした。中国の映画館は日本の映画館ととてもよく似ており、ポップコーンも用意もあって快適だった。もちろん中国なので日本語字幕はない。そこで、比較的テンポの速いかつ映像だけでも内容が想像しやすいアクション映画を選び、「アントマン2」を英語で聞き中国語を読むというなかなか高度な方法で鑑賞した。読み通りアントマンは解釈しやすい内容で、言語力が不十分な私でもとても楽しく見ることができた。スピード感のあるアクションシーンはもちろん、アメリカ映画特有のジョークも面白く、異国の地中国の映画館で笑いを通じた一体感を味わえたことも嬉しく感じた。
映画が終わった後は、いつでも映画についての感想トークに花が咲く。私も高揚する気持ちを4人で共有したくてたまらなかった。しかし、このとき少し様子がちがった。みんな「アントマン2」そのものの話をすると言うよりは、この作品の裏に走る「マーベル」の物語全作を踏まえた話でとても盛り上がっていたのだ。アントマンがマーベル作品のひとつと言うことさえ知らなかった私にとっては何を話しているのかちんぷんかんぷんで、3人が楽しそうに振り返っている内容の意味が全く理解できない。そのとき、マーベル作品についての知識が皆無であった自分を心から悔しく感じたのだ。
マーベル作品とは、アメリカの「Mervel Comics」という出版社が出版したヒーロー漫画原作の実写映画の総称だ。(Mervel公式ホームページ https://marvel.disney.co.jp/) 2008年に公開された「アイアンマン」から数えると、先月私が見た「アントマン2」は20作目に当たる。私はこれだけの作品を輩出するほどの人気を誇るマーベルの偉大さを感じたとともに、この大規模な計画の存在をこれまで知らなかった自分に、調べれば調べるほど後悔の気持ちが募った。
映画は国境をも越えられる娯楽であり、その国際力は計り知れない。共通で見たことのある作品があるというだけで、出身のちがいや世代のちがい関係なく話題が生まれ、互いの価値観や世界観を知ることができる。(音楽や小説も同じ類いのものであるとは思うけれど)この中国での経験を経て、私の中で映画の重要度がめきめきと加速し、見なくてはならないといった義務感に駆られている。
多少の「今更感」は否めないが、とりあえず残る夏休み中にマーベル作品全作を制覇する新たな目標を掲げた。かなりの時間を要するが、教養として私も映画に精通するべく、1作1作楽しみたいと思っている。もちろん制覇後も様々なジャンルの作品を鑑賞し、どんどん世界に通用する映画知識を身につけていきたい。