不健康も悪いことばかりじゃない。

Yusuke Haga
4 min readMay 10, 2016

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2016年5月5日、ゴールデンウィーク真っ只中。ゴールデンウィーク中のバイトも終了し、さぁこれからゴールデンウィークを満喫しようとしていた矢先のことだった。体調を崩した。38℃以上もの熱がでて、季節外れのインフルエンザを疑うほどの体のだるさだった(検査の結果はただの風邪だったのだが)。

原因はおそらく4月中にたまった疲労だ。

この体調を崩したことによって、2つのことに気づいた。

1つ目は、無理のあるコミュニケーションは恐ろしくエネルギーをつかっているということだ。今回の体調を崩した原因である疲労は4月中に行われるサークルの新歓活動が原因であろうと思う。僕はサークルの代表という立場上、新歓の行事に来てくれた新入生と話すことをもはや義務づけられている。この行為は非常に疲れる。理由は、無理して起こしているコミュニケーションだからだと思う。

例えば食事の席での会話の場面だ。通常の食事の席、今回の場合だと新入生の場合ならせいぜい会話をするとしても隣にいる人と向かいの席に座っている人など3、4人程度だと思う。さらに、会話の話題も自分がだしたり相手がだしたり、話しが深まっていけばそれを深めればよく、途中で断ち切る必要もない。
しかしながら僕の場合は、来てくれた新入生全員に自分の名前を紹介し、相手の名前や特徴を聞くコミュニケーションをひたすら繰り返したり、話しが盛り上がればその盛り上がりが長続きするように話題を提供し続けるよういつも以上に気を配ったりする。さらに人数をこなさないとならないので、程よい時間で区切らなくてはならない。そういった会話をする人数が約40名にもなれば、普段よりも確実に無理をしてコミュニケーションをとっていると言える。
このように、不自然ともいえるコミュニケーションをとることは、同じ情報量のやり取りをしていても普段のコミュニケーションよりもエネルギーの消費が激しく、それが長く継続されれば、体調を崩すまでに疲労が蓄積していることがなんとなく感覚として自覚していた。

2つ目は、SNSのコミュニケーションにおいて情報を受信する、もしくは一方的に発信するときよりも、情報をやり取りするときのほうがエネルギーを使っていたということだ。

リアルな世界では、当然のことながら情報に対して受け身の姿勢でいることのほうが情報を発信する立場よりも楽であることは広まっている。加えて、リアルな世界よりもSNSのようなネットワーク上のコミュニケーションのほうが楽であるということも同様に広まっている。僕自身もこのような認識を持っていた。
しかし、SNS上においても、エネルギーの使う量に差があるように感じたのは、今回が初めてだ。熱をだして寝込んでいるとついついスマートフォンにべったりの状態になってしまう。このとき、Twitterで寝込んでいることを発信したり、いみもなくタイムラインを更新し続けたり、過去の投稿を遡ってみたり、Facebookで友達があげている楽しそうな写真を眺めてうらやましがったり、ネットニュースを読みあさったりと普段スマホをいじっているときにやっている何気ないことを長時間やっている。ただ、このいずれの行為も情報を受信するか、一方的に発信するような行為である。

あるとき、ふと普段のスマートフォンの画面ではないことに気づいた。画面上には、LINEの通知数ばかりがたまっていた。僕は、通知数がたまっているのが嫌いなタイプなのでこまめにLINEの返事はかえすようにしている。それが熱で寝込んで弱っている(エネルギーがない)状態ではできなかった。このときに、ネットワークの世界で情報をやり取りして会話することは、情報をただ受信したり、一方的に発信したりするときよりもエネルギーを使っているということに気づかされた。

ゴールデンウィークを満喫できなかったのは非常に残念だが、この2つの気づきを得られたのでそれなりに充実したGWだったと思えた。

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