噂の“ 待ち時間ゼロ病院”ができるまで。
2027.11.14
友人カップルが品川にクリニックを開業して5年が経った。ゼロから病院を建てるというのは非常に大変。数年前から開業のコンサルティングをつけ、必死に準備をしていた姿もハッキリ覚えている。
・競合地域が少ない場所はどこか?
・近隣住民の年齢比率からリピーター候補はどれくらいいるか?
・どこまでの手術ができる施設にするか?(病院的にも手術は儲かる)
などなどなどなど、毎週打ち合わせをしていた事が印象に残っている。
しかし、実際に苦悩していたのは、開業直前に次々と台頭してくる健康系のサービスとの連携に翻弄されている時だった気がする。「キュア(治す)からケア(予防)へ」と街中にポスターが貼られて、政府のCMを見かけるようになったくらいから、新しいスタイルをとるクリニックが東京に増えて急速に広まったのは、みなさんも周知の通りです。
で、実はそんな友人のクリニックが最近よくメディアに出てるので驚き。
【ホントの待ち時間ゼロ病院】と言う本、聞いたことないですか?
ちょっと今日はその裏話しをここで公開しちゃいます。
「待ち時間を再定義することから始めた」
私たちにとってもともとストレスだったのは、“病院に来て待つ”こと。
しかし、片桐先生と病院内スタッフ、ヘルスログアナリスト、そしてデザインエンジニアリング会社が連携して組まれたプロジェクトチームではここを見直すことから始まったそうです。
患者がストレスを感じるのは「病院で待たされてる状態」でなく、「こんなに健康管理しているのに調子が悪くなってきている…」という病状が悪化する不幸な待ち時間からイライラは積もり続けていると片桐先生は話します。どれだけ初期段階から病状悪化の不幸な待ち時間を取り除けるかが、本当の待ち時間ゼロだと片桐先生は考えています。
なるべく登録されてる患者さんの体調の変化が起きないように、下記のことを行っています。
1. 病院併設のライフケアセンターの設置
・予防診断や栄養診断の定額サービスの紹介
・健康ポイントに応じた料金変動型保険の紹介
2. コミュニケーションツールの提供
・定期検診に加えてヘルスログアナリストとの定期的なチャットを行う
・人工知能エージェント”ヘル君”を通じての投薬・健康チェック
基本病院は “来る者拒まず”が基本スタイルだと思いますが、他と差別化してこちらを徹底的に行う選択肢もあるのだな、と少し関心してしまいました。頑張ってほしいです。
ヘルスログアナリストは、患者の同意を得てエーアイミーヘルスコーチのようなアプリや活動量計からデータを取得し、形式が異なるデータを整形したうえで、ゲートオープナーと共有する資料を作成します。ITやデータ分析に通じた人が、10年後の医療現場で果たせる役割は大きと考えています。
「10年後の働き方」第5章<事例27>ヘルスログアナリストで紹介しています!