IRKit 後継の Nature Remo ファーストインプレッション

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エンジニアの家庭運用Tips
11 min readApr 23, 2017

KickStarterでポチったNature Remo が昨日届きました。出資当時は2016年8月出荷予定で、そこから遅れること8ヶ月でしたが、無事に届いて良かったです( ´・‿・`)先着100名枠の1個$49で購入しました。$119が正規価格なので、かなり割安です。

今は、Indiegogoにて$99で購入できます

IRKitはどういう製品でどう使っているかは以下の記事に書きましたので、ご覧ください💁

Nature Remoとは

Nature Remoがどういう製品かは、以下の公式サイトに書かれています。

IRKit はオープンソースな汎用赤外線リモコンデバイス(学習リモコン)で自由度が高い一方、どう活用するか人によっては難しい感じもあったかもしれません。Nature Remo はその知見・開発ノウハウを活かしつつ、より一般ユーザー受けするであろう製品としてリニューアルしたものという印象です。

スマートエアコンで快適な生活を!

こう書かれている通り、特にエアコンの自動制御を特に意識しているようです。

Remoレビュー

それでは、Remoを使ってみた感想を書いていきます。あくまで2017年4月23日時点のレビューで、今後ソフトウェアバージョンアップで改良されていくことを期待しています。

開封

Kickstarterからの購入でしたが、Amazonの荷物扱いで届きました。比較的コンパクトなパッケージで、中には以下が入っていました。

  • Nature Remo 本体
  • ACアダプタ
  • 日本・アメリカ・ヨーロッパ・イギリスのコンセントに対応した変換プラグ
  • micro USBケーブル
  • マニュアル(日英対応)
  • 壁貼り付け用両面テープ

ほとんど本体だけの簡素な中身だったIRKitに比べてかなり親切になった気がします。

セットアップ

説明書とNature Remo iOSアプリの指示に従いながらセットアップしていきます。これもIRKitより説明が親切ですが、WiFiについての最低限の知識無いと戸惑うかもしれません。IRKitでは2ndロットまでモールス信号を用いた面白いセットアップ方法が提供されていたものの3rdロットでカットされました が、Remoでも同じくそのセットアップ方法は無かったです。

本体は、連携したい機器が見渡せるような壁に両面テープで設置して電源供給する必要があります。

眩しかった青のLEDが改善

IRKitでかなり不評だった眩しいLED ですが、この改善が施されると予告されていた通り、とても良い感じになっていました。普段は何も点灯せず、セットアップ時・信号受信時・手をかざした時など、特定の時に数種類の優しい明かりが点くようになりました👏

普段は無点灯で、手をかざすと青くぼんやり光ったり

エアコンに特化

以下のメーカーのエアコンに対応していて、そのリモコンの信号を受信させると自動認識してくれます。我が家のDAIKINのエアコンもバッチリ認識しました👌

対応しているエアコンのメーカー

セットアップが済むと、次のようになります。

IRKitの公式アプリと違って、製品ごとにカテゴリ分けされ、さらにエアコンだけは単純なリモコン操作だけでなく特別なUIが用意されて、特定の温度への自動調整機能などが提供されています。登録信号数が多いとカテゴリ分けは便利ですが、カテゴリ選択のタップ数が1つ増えるので一長一短だと思いました。

ただ、エアコン自体にも特定の温度にする設定はあってこれまでそれで不満感じたこと無かったので、なぜこの機能を推しているのか個人的には謎です🤔また公式サイトでは、帰宅・外出に合わせて自動オンオフ、Amazon Echo連携などの機能も謳われていましたが、おそらく未実装だと思います。このあたりも実装されていくと価値が出てくるかもしれません。

反応速度がかなり向上

ハードウェア性能が上がったのかソフトウェアでの改善が施されたか分かりませんが、数倍は反応が良くなっている印象です(2秒程度→0.5秒くらい?)。個人的には、テレビオンオフなど単純な操作中心だったので、そこまで反応速度は求めていなかったですが、やはりレスポンスが良いと使っていて気持ち良いです🤔

充実したセンサーはまだ活用されず

以下のように記載されている通り、多分何もセンサー搭載されていなかったIRKitに比べて、かなり多くのセンサーが搭載されているようです。

またデバイ スには、温度計機能、湿度計機能、人感センサー、照度センサー、ノイズセンサーも搭載し、室内の 人やペットを検知したり、過去の操作履歴を学習し、電気代を節約します。

これらがどう活用されるか楽しみでしたが、公式アプリを弄ってみたところ、温度計程度しか活用されていない感じでした。今後に期待です。

IRKit公式アプリにあったToday Extensionsがカット

個人的に特に残念だったのがToday Extensionsのカットです。他のアプリ使っていても上から通知センターを下げてサクサクッと操作できて快適でしたが、それが出来なくなってしまいました(´・︵・`)

IRKitは他の部屋で使おうか迷いつつ一旦片付けてしまいましたが、元に戻して併用しようか迷うレベルです🤔

APIも未公開

Today Extensionsカットされたなら自作しようかなと思ったものの、APIが未公開で、さらに残念でした(´・︵・`)

API提供は予定されているようですが、いつになりますかね🤔公式アプリから叩ける以上、ハックすればいけそうですが、そこまで手間かけたくもないですね…。

IRKitのAPIを使ってハックしていた方は、そのままNature Remoに移行できればいいなと考えています。
が、、、まだどこまでできるか決まってはいません。
Remo用のAPIを用意する、という非互換の修正を入れる良いチャンスにそうしないではいられないので、うまくバランスを取っていきたいです。

多分まだAPI公開出来る程度まで整えられていないのかなと想像していますが、βやバージョン0系扱いで良いので公開してもらえると嬉しいです( ´・‿・`)

上述のセンサーもAPI経由で弄ってみたいところです👀

ちなみに、IRKitではこのAPIドキュメントが公開されています:

IRKitはiOS SDKまで用意されているので、わりと簡単に自作アプリを作ることが可能です。

【追記】現状APIはIRKitとほぼ互換のようです

こちらの記事で、RemoのAPIは非公開とはいえ、IRKitとほぼ同じように使える、ということを知りました。

今後変更などもあり得るということで非公開にしているはずなので、今API経由で操作する仕組みを作ってもいつか壊れてしまう可能性ありますが、それ踏まえて使うのは充分ありかと思いました👀

HomeKitには非対応

HomeKitには非対応というアナウンスがありました(未対応ではなく非対応です)。

Apologize for the delay in response. As we answered earlier, Apple Homekit will not be supported with this version.

HomeKitに対応するのはけっこう大変みたいなので、仕方無いですかね🤔

現状のハードウェア的に要件満たして無さそうな雰囲気なので、これは我慢するか nfarina/homebridge など使って自前でカバーするしか無さそうです。

総評

総評としては、以下のように、若干不満があります。IRKitを自由に設定できる学習リモコンとして活用していた場合、Remoに変えると今までと同じように使えなくなって困ることが多いと思います。

  • ハードウェアは、IRKit時点で文句無かったが、さらに完成度アップ
  • ソフトウェアは、セットアップ・各種設定もスムーズに出来て品質自体は良いが、機能が少ない(IRKit公式アプリにも劣る)
  • APIも未提供なので、自らカバーすることもできない

元々出荷予定から半年以上遅れたにも関わらずソフトウェアの機能・サポートがかなり不足しているのは残念ですが、肝心のハードウェアが良く出来ているので、今後の改善には期待できそうです👀

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