メコン

Akihiko Satoda
Mar 24, 2018 · 3 min read

東へ向かうトゥクトゥクを捕まえる。同じ距離に見えても西の方面よりも代金が高いのは、夜市を迂回しないといけないからだそうだが、まあなんでもよい。

ドライバーはハンドルを握りながら、しきりにアプリで女の子の写真を何人もスワイプして見せ、目的地を変えようとする。また今度と言い、本当に東へ向かうのか確かめる素振りを見せると不機嫌にアクセルを踏み込み、あっという間に公園に着く。確認しておいた代金を渡しありがとうと言うが返事はない。

ナムカン川の岸へ降り、韓国のアイドルのロケチームをなるべく邪魔しないように、下流へ歩く。

リバーサイドパークの近くには向こう岸へ渡る橋がある。

川はすぐに終わり、メコンに溶け込む。日が沈み、少し遅れて夕暮れがやってくる。

数多の船着き場があり、人と、時に自動車が吐き出される。

別の小舟で目の前へ降り着く子連れの家族と、束の間のコミュニケーションを交わす。少し歩いたところでは、旅人たちが語らい、別れの握手をする。

どこの都市からか飛行機が空港へ降りてくる。しかし、聞き慣れた別のモーター音も響く。ドローンが月を背に飛んでいる。もし飛ばせるなら、自分も同じことをするかもしれない。

全てが静かにゆっくりと流れる。人々が川岸を離れ、夜の帳が下りるまで。

Far Off

Footsteps on the earth, and in the mind

Akihiko Satoda

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Programmer, with wanderlust

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