パク・ウー洞窟

Akihiko Satoda
Jan 26, 2018 · 4 min read

パク・ウー洞窟へのツアーは、船着き場からボートでメコンを遡る。午前中の川の上の移動は気温の割には涼しいので1枚は羽織るものがあるとよい。

遥か下流のホーチミンでも何か船に乗ったが、水はもっと濁っていた記憶がある。小さな舟だったから水面の印象が大きかったのかもしれないと思っていると、雲が晴れたのか水域が変わったのかすぐに水面が土っぽくなる。

メコンに沿って飛行機が降りてくる。毎日何度か発着する飛行機の音はルアンパバン中に轟く。

船窓に目立つのはところどころ色づいた山と川沿いの家や畑、時々見かける小舟、工事中の新しい橋くらいだ。街の時間の流れや基本的な精神を規定するのはやはり、変わらず緩やかなこの大河なのだろう。

このルートのツアーは、Ban Xang Haiというウイスキー産地に立寄るのが定番のようだ。現地で織った織物や、ヘビやサソリを漬けた酒を売るちょっとした商売の村だ。

ここのウイスキーというのはもち米のウイスキーだ。酒好きそうな男性たちは50度のウイスキーを喜んで舐め、目を丸くする。坂道で足元が危なくなっては困るのでウィスキーは遠慮してワインを頂く。

やはり犬や鶏たちが思い思いの時間を送っている。若い女性がスマホで暇をもてあますのは世界共通だろうか。

航行は再開する。遠く川岸で水牛が水浴びをしている。ゲストハウスのスタッフによれば、この地の稲作に必要な家畜である水牛は彼の家にもいたのだが、農作業が自動化されてきた今は、水牛は売って必要なときだけ借りている人も多い。

だいぶ打ち解けた一行はウー河がメコン河へ注ぐ合流点に着船する。階段の上下に2つの洞窟があり、それぞれに金色の仏像たちが集めてある。とくに上の洞窟は奥が暗いのでスマホのフラッシュライトが必須だ。

ここでも鮮やかなオレンジの法衣の列に出会う。若い僧侶も年配の僧侶に連れられ、静かに仏像に祈りを捧げる。

上から船着場を眺めていると、船どうしが出入りで緩衝したり、乗客がなぜか転落したりいろいろハプニングがあるが、総じて平和な空気が流れている。

帰りの船内で辛味噌や川海苔などを不思議そうな顔で食べ、さらにビールを空けたドイツやオーストラリアの旅人たちは、大声で互いに別れを告げながら強い陽光が照らす午後のルアンパバン市内へ散っていく。

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Footsteps on the earth, and in the mind

Akihiko Satoda

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Programmer, with wanderlust

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