40%もの消費者は店舗での買物に不安を持っている?
iVend Retailによると、実店舗が、オムニチャネルの輪の中でも比較的小さな存在になりつつあるという。
彼らは ‘Omni-Illusion: why are customer connections disappearing when shoppers reach the store?’ の中で、小売店によるオムニチャネル経験を統合する努力もむなしく、顧客たちは実店舗での体験に失望していると明らかにした。
小売店は、オンラインでは、以前の購入といった情報により顧客の非常に高精度な姿が描けるが、顧客が店舗に行く場合はその情報が消え失せてしまう。
調査によると、イギリスでは消費者の51%が実店舗で買い物をしており、そのうち40%が実店舗での経験にがっかりさせられているとのことだ。10%はオンラインではお店に対して友人かのような親しみを感じているが、実店舗ではあくまでも群衆のうちの一人としか思われていないと感じるとまで言っている。
このような現状は、小売業者が”retro-fit”と称し実店舗をオムニチャネル戦略に組み込もうと試みてきた中での数々の課題のうちのひとつだ。顧客はオンラインの非常にパーソナライズされた購入体験に慣れてしまい、実店舗でも同様のサービスを期待しているのだ。
52%もの英国の消費者は、彼らのオンラインとオフラインの購入行動を一貫的に見てもらいたいと思っている。この期待に答えるためには、小売店は顧客情報や運営情報を生かすテクノロジーを実店舗に導入しなければならない。
過去の取引から現在のオススメの商品を出し、在庫を棚に置くだけでなくオンラインにまで利用可能性を広げ、オンラインでのオーダーを顧客の好む形でデリバリーまたはコレクションポイントでのピックアップにする事で、店舗は情報の統一性を確保し、オンライン同様に柔軟に振舞うことができる。
iVend Retailのヨーロッパ支社、Vice presidentであるRichard Kolodynskiによると
「私たちの調査によれば、62%の消費者はチャネルごとに区別するといったことをしません。彼らはオンライン、実店舗、またはスマートフォンのようなデバイスと、単に状況に応じてもっとも便利な選択肢を選んでいるだけです。この事実はシームレスな体験を届けることの重要性を強めています。消費者がチャネルを区別しないということは、チャネル間での流動性、視覚性の確保が小売業者には求められているのです。」
とのことだ。
記事セレクト: Yujiro Numata
翻訳: Shingo Yokoyama