E-commerceの革命児、Navabi

Navabiはファッションe-commerceのビジネスモデルに革命を起こした。
従来型のビジネスモデルでは、retailerが発売の数ヶ月前からコレクションを発注する。在庫の保有は経費がかさむ上にリスクが高い。
ファッションのようなトレンド重視の産業では、過去のデータや直感によりヒット商品を予測することが難しい。人気商品が売り切れても在庫の補充には時間がかかり、潜在的な利益を失ってしまうことにもつながる。商品に人気がない場合は、discountにより過大な在庫を消化しなければならなくなり、利益が減る。
このようなモデルではretailerと消費者双方にデメリットがある。顧客は企業の利益確保のためにより高い価格で商品を買うことになり、企業は得られる最大の利益を得ることができない。
それでは、Navabiのモデルとは一体どのようなものなのだろうか。
Navabi独自のラインのうち2ブランドは “Just-in-time”のラインだ。”Just-in-time”ラインはe-commerceサイトで注文を受けた後に、商品の製造をひとつひとつ行う。顧客が購入ボタンをクリックした瞬間から製造が開始し、パッケージされ、顧客のもとに10日以内に届けられる。
Navabiはデータベースにより売れ筋商品を予測し、工場に生産の拡大を指示するアルゴリズムを利用している。それにより、売れ筋商品のみを事前生産することで在庫過多を防止し、コストを抑制する事が可能だ。
また、生産拠点をドイツ、イタリア、ギリシャそしてアジアに置くことで安定的な生産を可能にしている。
このような”just-in-time”の生産スタイルはトヨタの「必要なものを、必要な時に、必要なだけ」の原則をファッションに応用したものだ。顧客が購入ボタンを押すまで生産が開始されないため、売れ残り商品が発生せず、需要が常に供給と一致するという夢のようなシステムだ。顧客が支払いを行った後に生産を行うため、working capitalを減らすこともできる。
この革命的なビジネスモデルを実現することは、容易ではなかったが、今のところ成功しているといえるだろう。2011年にpre-order ラインを設立し、現在ではNavabiの全ビジネス中25%を占めるまでに成長を遂げた。年間売上高は80〜100million euros と予測されており、年120%のペースで成長中だ。
Navabiは4ラウンド目で$28 millionの資金の獲得に成功。投資家たちはリピーター率の高さやオーダーメイド製品のマージン率の高さを評価した。
しかし、このビジネスモデルには、限界もある。1500種類程度のラインアップがオンライン上で注文可能だが、10日以内に生産・配送ができるようなスタイルは限られる。深い顧客理解と限られた選択肢をどのように、どのぐらいの頻度で変更するかが、今後のNavabiの成功にかかっているといえるだろう。