最初の一歩が踏み出せれば、どこまででも行ける

FileMakerトレーニングコースに参加して確信!今、参加するならカンファレンスが狙い目

山積みの書類、次々に集まってくる伝票。遅滞なく記帳を続けてもちょっと気を緩めると翌日に仕事を持ち越す羽目になる。そんな仕事の一部を電子化できれば、きっと飛躍的な合理化ができるはずだが、ではどうすれば? と悩んでいる人も多いだろう。

情報システム部に頼んでも正式な開発プロジェクトとして動き出すには気の遠くなるような根回しと開発コストがかかるのは目に見えている。デジタル世代の若い人ならすぐに業務デジタル化の夢を抱くところだろうが、入社間もない若手社員ではなかなかそんな大それたことは言い出しにくい。

情報システム部側は社員の現場ニーズに応えてあげたいところだが、そのために人員を手当てすることも難しい。そもそも、システム部門なんて持てない小規模な企業も多かろう。一番いいのはその日常業務をこなしている本人が業務処理システムを開発してしまうことだ。しかし、そんなことができるのか?

実はそんなニーズに応えてくれる素晴らしいプラットフォームがある。FileMakerプラットフォームだ。

自分で欲しいものを直接組み込み、最高のパフォーマンスを得る

FileMakerとは文字や数字を溜め込んだ上で、画面上の操作により系統的に取り出し、集計、再表示してくれるアプリケーションを自分で作成できるプラットフォームだ。ごく簡単な例として、たとえば請求書のデータを締め日になると請求先別に分類・集計し、印刷してくれるように「仕立てる」ことができる。先方がメールでの受取りを望んでいるなら、自動的にその文面を電子メールで送らせるように組むこともできる。ファイルメーカー社の公式サイトにはカスタム Appの実例として、どのようなものが作れるのか紹介するページがある。

図1:様々な業務に特化したカスタム App の例。しっかりと作り込んだ専用のネイティブアプリのようだ。

ほかの開発基盤に比べて大きく異るのは、それに加えて、グラフィカルユーザーインタフェースをユーザー独自の形に組み上げる画面設計機能を持っていることだ。データベース+データ処理プログラム機能+画面設計機能、この3要素が30年以上も続いてきた長い製品開発の歴史を経て磨き上げられ、コンピューターの全くの初心者でもすぐに利用開始できるほどハードルの低い製品なのだ。

現場の担当者が自分の仕事のために必要なものをシステムに組み込めるということの価値は極めて高い。その処理をするのに何が必要なのか、最もよく知っているのは現場の担当者にほかならない。作業中に最も使いやすいボタンの配置場所はどこなのか、担当者なら体感している。それを思い通りの形に組み込めるならシステムとしてのパフォーマンスは最高のものになる。

しかし、システム開発の経験のない現場担当者にそんな高度なアプリケーション開発ができるのか? 疑問になるのも無理はない。しかし、FileMakerプラットフォームならそれができる。

百聞は一見に如かず。まずは体験から

FileMaker を使い始めるハードルがいかに低いと言っても、どこから手を付けてよいやら分からない人が大多数だろう。

そんなときに最も手早く・確実なリターンが得られるのはファイルメーカー社が定期的に開催しているトレーニングコースを受講することだ。 FileMaker Master Trainingと題された有償講習がレベル別に入門・初級・中級・上級の4コースあり、東京・大阪・福岡など日本各地で開かれている。実際に FileMaker を使ってカスタム App を仕上げるまでのノウハウが教室スタイルで教えてもらえる。

筆者はそのトレーニングの様子を体験すべく、最初の入り口にあたる入門コースに参加させてもらった。どんな人たちがどんな風にカスタム App 作りにチャレンジしているか確かめてみよう。

受講者30名ほどが入れるトレーニングルームには最新バージョンの FileMaker Pro 16 Advanced がインストールされた Mac と FileMaker Go 16 がインストールされた iPad が各自に1台ずつ用意されていた。自分のパソコン、特に日常的に Windows マシンを使っているユーザーは事前に FileMaker Pro の無料評価版をインストールして持参することもできる。

入門コースは、FileMaker を利用したカスタム App 作成を始めようとしている人向けに、FileMaker Pro の基本的な操作方法を教えるものだ。データベースというものに初めて接する人にも理解できるよう、「データベースとは何か」から始まり、顧客情報、売り上げ情報などのサンプルデータを使ったデータ処理アプリケーションの作成、そして最後には検索や住所データを元にした地図の表示といった FileMaker ならではの機能まで一通り習う。もちろん、FileMaker がお得意とする操作画面の作り方も実際にパソコンを操作しながら習う。所要時間は約3時間半。

図2:トレーニングの風景。各自1台ずつのMacとiPadが用意され実際に操作しながら学習を進める。Excelの表はファイルごとFileMakerにドラッグ&ドロップすると一瞬でFileMakerデータベースに取り込まれる。

このセッション、入門コースと言いながら5,400円かかる。しかし、この入門コースを終えた参加者に話を聞いてみると、いかにも満足した回答が返ってきた。法律関係事務所を経営しているというある参加者は「山積する事例・事件データを管理したいと思っている。この入門コースを受講して、電子化した事案をさまざまな角度から分類・集計できるのはもちろん、個別の報告書を作り上げることもできそうだということが分かった。しかも、自分でやりたいことを徐々に盛り込んで発展させて行くこともできそう。期待した以上の収穫でした」と笑顔で答えてくれた。この後に「初級コース」「中級コース」と続けて受講して行くそうだ。初級で2万7,000円、中級で8万1,000円かかるが、「それだけの価値があると確信している」。

参加者の多くは会社から2人、3人とグループで派遣されて来ていたが、それは企業がその価値に気付いているということだ。ある程度の学習コストと人件費をかけてでも、FileMaker を採用して業務アプリケーションを内製化するとそれを上回る利益が生まれるということが完全に理解されて来ているということを意味している。

参加者は業務担当者自身が多い

これまでにMaster Training入門コースを受講した参加者にアンケートを取った結果を見ると面白いことが分かる。アプリケーション開発を進める上での立場を聞いたところ、なんと67.16%が「ユーザー」だったのだ。

図3:セミナー参加者にシステム開発にどのように関わっているかを聞いたら67.16%もの人が開発者ではなくてユーザー自身だった。

自分自身の抱える問題を解決するために自分自身で学び、手を下そうという人たちがこんなにも多い、ということだ。企業規模は特に際立った差異はない(下記の図4参照)。強いて言えば、企業規模にかかわらず同人数が派遣されてきているということは小規模の事業者ほど自らアプリケーション開発に乗り出す従業員比率が高い、ということになる。

図4:参加者の属する企業規模は特に差異がない。半数以上が100人未満の企業。

株式会社信州ハムが、同社の基幹事業であるハム・ソーセージ製造の生産管理システムを iPad と FileMaker プラットフォームで構築したことは、ファイルメーカー社のサイトでも詳しい事例情報が発信されているのでご覧になった方も多かろう。製造現場や生産管理に従事した経験がある業務を熟知した社員がシステム開発の中心メンバーとなったことが詳しく解説されているが、まさしく信州ハムもユーザー自身が開発に深くかかわっていたからこそ、効率的かつ、現場で使いやすいシステムを作り上げられたといえるだろう。

まだ踏み出せていないならカンファレンス参加が狙い目

自身が抱える問題を解決する最も良い方法は自身で解決できるスキルを身に付けることだが、そのための最短距離はこれまで述べてきたようなトレーニングコースを受講することだ。FileMaker が果たしてどんな開発プラットフォームなのか具体的にイメージできないような人でも、受講すれば確実に1段ステップアップできる。

特に10月23日から25日までの3日間の日程で開かれる「FileMaker カンファレンス 2017」(参加無料)はまだ踏み出せていない人にとって、大いに狙い目と言える。初日の午後に開催される基本講習「初めての FileMaker トレーニング」(8,640円 )を受けて2日目以降のセッションに備えるのもいいだろう。このカンファレンスでは FileMaker の将来展望も含めた製品情報が聞ける他、日本航空の運航訓練の品質向上のために FileMaker による見える化、前述の信州ハムの製造工程管理システムの開発経緯、そのほか医療、流通、販売など各分野における応用導入事例にかかわる発表をあわせて聞ける。

(編集注:FileMakerカンファレンス2017併催の「初めての FileMaker トレーニング」は2017/10/2現在で満席となり受付を締め切りました。通常のトレーニングコースの開催スケジュールはこちら

カンファレンスで受講できる「初めての FileMaker トレーニング」では通常の入門コースと違ってパソコンは用意されない。会場の電源設備の関係だそうだが、講習内容はパソコンが手元になくても大丈夫なように再構成されている。とはいえ自分のパソコンに FileMaker をインストールして持参すれば、より学習効果が高まるだろう。ファイルメーカー社のサイトから無料評価版をダウンロードして簡単にインストールできるので面倒がらずにチャレンジしてみよう。なお、受講者には公式テキスト『FileMaker Master Book 初級編 (FileMaker 16 対応)』の冊子版(税別1,800円相当)が会場で進呈されるのでお得感がある。

図5:初級、中級、上級のトレーニングにはそれぞれテキストが用意されている。PDF版は無料でダウンロードできるが、実際にパソコンで打ち込みながら勉強するときは本を広げながらの方が取り組みやすい。

本カンファレンスの詳細はこちらに詳しいので興味あれば早速チェックしてみてほしい。

カンファレンスの参加は無料だが事前登録が必要だ。上記サイトから申込みページに飛んで登録する。本校執筆時点ではまだ席に余裕があるようだが、すでに満席のセッションも出始めている。早めのレジストレーションを。

執筆:林 伸夫
フリーランス ITコラムニスト。元日経パソコン、日経MAC 編集長。現在はインフォメーションコンシェルジェとして各種メディアを通じインターネットユーザーやMacユーザーに役立つ情報を発信中。