2018年上期の振り返り会をゲームにしてみた

kommy
FiNC Tech Blog
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7 min readJul 23, 2018

こんにちは。FiNCデータ分析グループのこみぃです。

先日書いた記事の試みがそこそこ好評だったので、第二弾をやってみようということになりました。

「360度評価+TRPGセッション」をやってみた

今日はその話を「何かしらのワークショップにゲーム要素を追加するにはどうすればいいか?」という話も含めてお話したいと思います。

今回のお題

さて、ちょうど7月ということで、世間的にはいわゆる四半期が始まった直後ということになりますね。

下期を迎えるにあたり、上期までの方針についての振り返りというのは必須です。

※当社の場合は12月末決算です。

ということで、今回のお題は「振り返り会を遊び心を持ってできないだろうか?」になりました。

振り返り会として抑えておくべき内容を考える

さて、ここからは「どうやって振り返り会に遊び心を付与していくのか」という話になりますが、その前に大事なポイントがあります。

それは「振り返り会としての目的やゴールは達成していないとただ遊んだだけになってしまう」ということなので、まず振り返り会としての目的とゴールは明確にしておく必要があります。

といっても特に難しいことはありません。要するにこういうことです。

目的:

  • 上期のチームとしての試みに対しての各人の評価がなされ、その総括についてメンバーが共通の見解を持つ
  • 下期に向けての課題感が共有されて洗い出されている
  • 下期にチームとして取り組む試みの一覧を作成し、担当者を決める

ゴール(成果物):

  • 上期の各試みについての各人の評価と総括の一覧
  • 下期の試みと担当者のアサインの一覧

ね、簡単でしょ?

まずは普通に振り返り会をすることを考える

さて、目的とゴールを明確にすると、振り返り会というのは以下の3つの段階で実施するのが良さそうだとわかります。
もし普通に振り返り会を実施するなら、おそらくこんな流れの会になるでしょう。

1. 上期に立てた目標をについての振り返り

① 上期の目標一つ一つに対しての各自の振り返りを記入
② 各自の振り返り内容の共有
③ 総括の作成
④ 下期に改善して実施する場合には下期の改善候補に追加

2. 下期にチャレンジしたいこと候補の洗い出し(振り返りで出た内容も含む)

① 各自の追加の課題感の洗い出し
② 下期にチャレンジしたい候補への追記

3. 候補から下期にチャレンジする項目を決めて担当者をアサインする

① 候補の中から実施したいものに各メンバーで投票
② 投票結果を元に優先度付けと担当者のアサイン

ゲーム要素を混ぜる

さて、ここからがファシリテーター、いやゲームマスターの腕の見せどころです。
この何の変哲もない振り返り会の要素から、ゲームに使えそうな要素を抽出していきます。

今回筆者が活路を見出したのは、以下の2点でした。

  1. 各自の振り返り内容の共有
  2. 候補の中から実施したいものに各メンバーで投票

この要素をいかにしてゲームに取り入れるかを検討した結果、今回の振り返り会では2つのゲームが実施されました。

ゲーム1「振り返りDixit」

1つ目は「各自の振り返り内容の共有」の部分を使ったゲーム。

Dixitというゲームをご存知であれば想像はつくかと思います。ルールはいたって簡単です。

  1. 振り返り内容の記入フォーマットを決めたGoogleスプレッドシートをメンバーの分用意
  2. 各自は振り返り内容を他の人に見えないように記入し、ゲームマスターに提出(文体なども合わせています)
  3. ゲームマスターはそれらの答えをランダムにシャッフルしてスクリーンに表示
  4. 振り返りのお題ごとにメンバー1人が選ばれ、そのメンバーには20ポイント
  5. 他のメンバーはそのメンバーが書いた振り返り内容がどれかを当てる。当たったメンバーには20ポイント

ね、簡単でしょ?

実際の様子はこんな感じでした。

菅谷の振り返り内容を当てる回にて予測を提出した3人
1人だけ外して頭を抱える重村とガッツポーズする2人

なんだかんだ各メンバーが書く文章自体の癖というのはわかるようで、正答率は非常に高くなりました。

ゲーム1終了時点での各自のポイント

ゲーム2「下期施策選定ポーカー」

2つ目は「候補の中から実施したいものに各メンバーで投票」という要素を利用したゲーム。

といっても難しいものではなく、最終的に13個上がった候補の中から6個を選んでもらい、それを2枚ずつ出す形でポーカーをやったというだけです。

  1. メンバーは13個の下期チャレンジ候補の中から6個を選ぶ
  2. メンバーは選んだ6個の中から2枚ずつ選んでポーカーを行う(3ラウンドになる)
  3. ポーカー自体は手札2枚と場札5枚から役を作るテキサスホールデム形式で、各メンバーはゲームマスターとの勝負を行う
  4. メンバーは選んだ2枚とゲームマスターの2枚を確認した後にゲームマスターに対しての手役の勝敗を予想し、ゲーム1で獲得したポイントを掛ける
  5. 場札3枚が公開された時点で、メンバーは掛けるポイントを倍にする選択をしてもよい(条件が限定されたレイズ)

こちらのゲームの様子はこんな感じでした。

起死回生のストレートでリードを広げる湯通堂
最終ラウンドにて他のメンバーが外すことに掛けて0ポイント掛けというせこい、もとい高度なプレイに走る菅谷
さらに0ポイントのレイズを宣言してこのドヤ顔である

ちなみに、ゲームのあとには投票された数を優先度として担当のアサインなどをちゃんとやってます。

総合成績発表

結果はゲーム1では正答率100%。ゲーム2でも最終戦含めてのすべての予想を当てた湯通堂が優勝!チームリーダーとしての貫禄を見せつけました。

優勝に喜ぶ湯通堂

なお、振り返り会でそこそこ盛り上がった後は、そのまま飲み会に直行しました。

上期お疲れ様でした!

飲んでいる途中からひたすら「ワンナイト人狼」をするなど、その日はゲーム熱がかなり高まっていました。

最後に

振り返りのやり方としてはいわゆるKPTが非常に一般的で、それを楽しくというと、「上期の自分の印象の絵を書く」といった要素がすぐに思いつくと思います。

そんな普通の振り返り会に飽きていて、ちょっとしたスパイスを加えたい方は、今回の記事のやり方をおすすめしておきます。
ちなみに振り返りの記入内容を似せようとして書いてしまうと振り返りとしての意味が薄れるので、ゲームの内容は開始時までバラさないのをおすすめします。

記事の前半に書いた「なにかに遊び心を加えるときの考え方」なども何かの参考になれば幸いです。

そんなわけで、無事に振り返りを終えて下期の飛躍に向けて動き出したFiNC分析グループの今後の活躍にも乞うご期待。

では今回はこのあたりで!

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