AWS re:Invent 2019に行ってきました

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FiNC Tech Blog
Published in
6 min readDec 26, 2019

株式会社FiNC Technologiesでエンジニアをしている小川です。

FiNCではAmazon Web Services (AWS)を利用してサーバー環境を構築しています。毎年大きな発表 があるAWS re:Inventに代表取締役CTOの南野含めエンジニア4人で参加してきました。

FiNCではここ一年間AIにも力を入れており、SageMakerを利用していて実際にプロダクトでも使っています。 今回、AWSさんにSageMakerの開発チームと議論できる場を設けていただいたため、FiNCでどのようにSageMakerや機械学習を利用しているか、また、FiNCとして今後どのような機能があると嬉しいか、といった事もre:Invent参加の目的の一つとなっています。
印象に残ったことを中心に報告をしたいと思います。

AWS re:Inventとは、2,000以上のセッションが開かれ、100件以上の新サービスが発表され、50,000人以上が参加するAmazon Web Servicesの年次イベントです

Keynote

まずは一番熱量の高かったKeynoteから。

Monday Night Live with Peter DeSantisではAWSのNitro Systemについての発表がありました。

クラウドでスパコンを運用した時にデータ転送時のオーバーヘッドが問題になりコア数を増やしても一定数を超えると性能が劣化していたのですが、OSの下層でNetwork, Storage, Management, Security, Monitoringを行うことで性能の劣化を防ぐことができるようになったそうです。
また、TCPではなくEFAを使うことによりms単位で起きていた遅延をmicro sec単位に抑えることができました。
これによりF1の車体や薬の開発プロセスを高速で回せるようになった事例が紹介されていました。
トランスポート層から独自に開発を行っているのはさすがAWSという感じでした。

Keynote with Andy Jassyではバンドの曲に合わせてSageMakerの新サービス、Fargate for Amazon EKS、Managed Cassandraなどが発表されました。
特にSageMakerのExperiments、DebuggerやModel Monitorなどは、今まで苦労していたSageMakerでの作業が捗りそうです。

このKeynoteの後にSageMakerの新サービスのセッションが追加されていたので、Workshopを中心に参加していました。
手を動かしながら質問もでき、一通りSageMakerの新機能を把握できたのは良かったです。

Keynote with Dr. Werner VogelsではS3のマイクロサービスが262個と紹介されていました。FiNCは全体で50個程度なので、改めてAWSの巨大さを思い知らされます。

Keynoteはすべて公開されているのでまだ見ていなかったら是非確認してみてください。

SageMaker Teamとのミーティング

Sagemakerの開発チームとミーティングしてきました。
CEOのkeynoteでSageMaker Studioが発表されたので、メインはSageMaker Studioで具体的にどういったことができるのか、またどういった制限がまだあるのかといったことをディスカッションしました。
FiNCにおける学習や推論のユースケースや、どういった点に困っているかなどを開発チームにインプットでき、とても良い機会になりました。

AWS DeepRacer Championship Cup

DeepRacerも見に行ってきました。意外なことに日本人が1位、2位を取っていました。
使用するコースが異なるので単純に比較はできないですが、今回の最速タイムが8.089秒で2019/12/7に開催されたオークランドのDIY RoboCarsのレースは6.235秒秒を記録しているのでDeepRacerのレースはまだまだこれからという段階でしょうか。

DeepRacerは強化学習を使用していますが、他のレースでは様々な手法が使われています。
今年の6月末には人間の操作の限界を超えて7秒台、12/7には6秒台を記録して、日進月歩で記録を伸ばしているので今後が楽しみです。

Builders Fair

Expoではとても混雑していたこともあり、なかなか会話ができる状況ではなかったのですが、AWSの社員がプロトタイプで色々なものを製作し展示しているbuilders fairは面白かったです。
AIエアホッケーやKinesisを使った複数のミニカーの制御などが展示されていました。

まとめ

今回初めてAWS re:Inventに参加しましたが、年次でこんなに熱量のある発表ができることに驚き、さらにAWSがユーザーのために価値あるものを提供し続けていることやその巨大さ、徹底して技術でチャレンジをしていることを感じました。
自分もユーザーに価値あるものを提供できるように精進していきたいと思います。

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