MANABIYA #2 (Web × インフラ) に登壇しました！
ソフトウェアエンジニアの森 (qsona , twitter) です。先日 10/19–21 に MANABIYA #2 — teratail developer days- というイベントがあり、私は20日(土)の Web x インフラ という回に登壇させていただきましたので、その様子をご紹介したいと思います。
イベントについて
言わずと知れた、エンジニア特化型Q&Aサイト teratail を運営しているレバレジーズ株式会社さん主催のイベントです。技術の掛け合わせをトピックにして各テーマ5名でのパネルディスカッションをする形式でした。セッションオーナーの古川さんにお声がけいただき、登壇させていただく運びになりました。
錚々たるメンバーの中でどうなるものかと思いましたが、古川さんが良いパスを出してくださったので、なんとか応えられたのではないかと思います！
当日の様子
それぞれのメンバーがほとんど初めてお会いする関係でしたが、控室での事前の打ち合わせでは和気あいあいと。各方面で活躍されている素敵な方々とお話できてとても楽しい時間でした。
モデレーターの古川さんを中心に、それぞれの登壇者の得意/専門分野をかけ合わせて大まかなアジェンダを作っていきました。
パネルディスカッションの内容
40分という限られた時間の中でしたが、新しい発見がありとても面白かったです。私はディスカッションに参加しながら、喋っていないときはtweetしていたので、いくつか振り返ってみます。なお、正確な録音やメモがあるわけではなく、不正確な記述がある可能性がありますが、文責は筆者qsonaにあります。ご容赦ください。
まず、Webの世界におけるhttpsの普及とインフラの関係についての話から、さくらインターネットの田中さんが Zero Trust の概念について話されました。例えば、 public な通信だけでなく、社内サービス間の internal なアクセスも https を利用するというように、社内サービスであっても信用せず徹底した防御を行うというものです。
この話を聞いて個人的に、マイクロサービスの Fault Tolerant の考え方との関連を感じました。マイクロサービスでは他サービスやネットワークを信頼できないものと扱い、他サービスがダウンしている状況などを予め想定しておくことで、障害に強いシステム系を作ることができます。この考え方はセキュリティの方面にも適用できそうです。各サービスはデータベースも別々なので、万が一あるサービスがクラックされても被害をそのサービスに防げるという面もあります。
また、 Fault Tolerant からの流れで、モデレータの古川さんが Chaos Engineering に話を広げられました。Chaos Engineering は、簡単に言うと「避難訓練」で、普段から本番サーバーをランダムに落としたりして Fault Tolerant なシステムになっていることを確認するというものです。最近ではcookpadさんが導入を宣言したのも話題になりました ( Chaos Engineering やっていく宣言 — クックパッド開発者ブログ )。
これについて、田中さんがインフラにおける例に言及されました。さくらインターネットは先日、北海道における大地震による長時間にわたる停電を非常用電源設備で乗り切ったことで大きな称賛を浴びられました (参考: ASCII.jp：約60時間を非常用電源設備で乗り切った石狩データセンターの奇跡)。
田中さん曰く、このような事態に備えて、非常用電源のテストは常に行っているが、実際に本番の系統を非常用電源に切り替えることまでは行えていないとのこと。やはりインフラレベルでそのようなテストは難しいのかという問いには、「常に行っていれば出来る」ということを述べられていました。確かにソフトウェアの世界においても、例えば Netflix が Chaos Monkey を使って本番のサーバーをわざと落としてテストをしていることは有名ですが、これも常日頃から行っているから出来ることだと言えます。また、私はFiNCのプラットフォームを Fault Tolerant にすべくソフトウェアの領域で努力していますが、世界を広げて見ると、自分たち以外の様々な領域において努力がなされていて、その上に乗ることが出来ているということを改めて感じました。
その他、個人的には専門外だった広告の領域とWebの話など、様々な話を聞くことが出来てとても刺激になりました。登壇者・参加者の皆様ありがとうございました！
エンジニア募集中！
株式会社FiNC Technologiesでは、エンジニアを募集しています。Fault Tolerance や Chaos Engineering にご興味がある方もない方もぜひご応募下さい。お待ちしております。
