細部カイゼン開発合宿が思ったより有意義だった件

Takayuki Shimizu
FiNC Tech Blog
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8 min readFeb 21, 2018

FiNCで法人向けサービス FiNC For BusinessのPM兼エンジニアをやっている清水です。

過去にエンジニア全体で合宿にいったことはあるのですが、今回は初めてプロジェクトチームで開発合宿に行ってきました。

今回のテーマは技術負債でもなく、ハッカソンでもなく、カイゼン。なかでもずばり細部!細部にこだわろうをテーマに、やりたかったけどできなかったカイゼンを今回の合宿を通してかなりの数をさばくことができました。

合宿の経緯

FiNCの法人開発チームも、開発を初めてはや2年以上で、定期的にカイゼン中心のサブチームをつくったり、負債解消などにも取り組んでいたのですが、それでも対処しきれない改善点や要望がリリースのたびに増えてきました。

要望等が増える事自体は、品質管理の体制が前より整ってきたことや、営業含め当事者がプロダクトのクオリティをより気にし始めたということで、よいことなのですが、それが放置され続けるのはチームの文化としても好ましくありません。ですのでなんなら合宿で楽しみながら一気にプロダクトを磨こう!となりました。

合宿地について

「開発合宿」でぐぐると候補が沢山でてきますが、CAさんのこんなありがたい合宿地まとめが載った記事も参考にさせてもらいました。

重視したのは①開発環境が充実②東京から適度に離れた非日常な場所③若者にも手頃なお値段、の3つで、土善旅館と山喜旅館にしぼられ、日程の関係で山喜旅館に決定!

http://www.ito-yamaki.jp/index.html

ちなみにどちらも、

東京駅からの往復の移動費+宿泊費(二食付き、会議室等込)+夜にお酒を少々

でだいたい1人あたり2万弱で収まる計算で、とてもリーズナブルな価格でした。

事前準備

カイゼン合宿は事前準備が大事です。細かい要件を数多く、できれば優先順位もつけておけるとよいと思います。

今回の場合でいえば

  1. 日々の開発でちょっと気になった部分をJIRAにとりあえず切ってラベルをつけておくことにしていた(これがだいぶ大きい)。
  2. 直前にサービスを頭から最後まで事細かに見ていくUXチェックワークを実施(2hくらいかけてじっくり)。
  3. 営業やオペレーションの方など関係者に気になる改善点を広く募集しておき、エクセルでもらう
  4. 出たチケットの粒度や優先度をできるだけ精査(完璧じゃなくておk)
  5. 1~4であつまったチケットが一覧になって見れるフィルターをつくっておく

等の準備をしてのぞみました。合計で5,6h時間ですが当日の作業が捗るのでぜひやっておくのをおすすめします。

合宿スタート

東京駅出発!(8:00)

朝早い!という苦情がちらほら来ましたが、なんだかんだみんなちゃんと集合。

伊東に到着(9:45)

伊東駅

宿に到着&午前の部スタート(10:00)

注:金髪坊主は現地の方でなく弊社の社員です

午前中は、ペアにわかれて、細部チェックタイムです。

テーマは「お客様に”憑依”して考える!」です。

ペアになってUXチェックタイム

主要機能を選んで、使ってくれる人の目線で細部までみていきました。すると1h強の作業で、50個以上の改善チケットが出てきました。

合宿は作業がメインですが、今回のような企画やデザイナーやQAも参加する場合は、こういったワークを入れてチーム全員のお客様目線を養うことも重要なゴールの一つでした。

お昼1日目(12:00)

午前の部もあっという間に終わりお昼に。

うなぎのまとい さんでいきなり贅沢開始!まだ大して何もしてないですが!

予約できるので、大人数なら予約がおすすめです。終始混んでました。宿からもすぐです。

作業時間(13:00)

午後からは、午前に集めた細部カイゼンチケットも含めて、修正作業に入ります!

もくもくと作業する一同。

みなが仕事に集中する中、こっち見る名渕さん。お仕事しましょうね。

進捗はホワイトボードに可視化していきました。

文言修正でポイントを荒稼ぎするマスター(鈴木)

カイゼン作業タイムは開発者以外の手が空いてしまう懸念がありましたが、細部のカイゼンには企画がしっかり考えたり、デザインを作り込むことが必要なものも少なくなく、休む間もなくみな作業に没頭しました。

夜ご飯(19:00)

夜ご飯!この値段でこの品目数のお料理がでてきて大満足。

仕事に真面目な我々は、ビールを一滴も飲まず夕食を終え、夜の作業に入りました。

夜の部(20:30)

また黙々と作業!結局お酒が解禁され、エンジン全開です。1人最低2つ!目標3つ!といって22:00までやりきりました。

成果物シールも一日でだいぶたまってきました。

夜は謎に二割引きだった久保田と持参の日本酒で楽しく飲みました。

久保田、近くのウェルシアで買ったんですが、お酒ってどんな理由で二割引きになるんですかね..

二日目朝ごはん(8:00)

美味しい和食が出ました(寝起きでだれも写真をとる気力がなく画像なし)

作業時間(9:00)

二日目は地下の会議室で作業開始です!和室でごろごろも悪くなかったですが、長時間の作業はやっぱテーブルと椅子がいいですね。

お昼ごはん(12:00)

二日目お昼は近くの 磯料理 開福丸 でランチ。

刺し身もフライも美味しかった。地味に生わかめ味噌汁が最高。

作業&発表(13:00~, 14:30~)

そしてついに最後の作業時間に。

作業の締めは各自がプレゼン!それぞれがこだわった細部のカイゼンを披露しました!

Before/Afterを見せながら今回の取り組みの成果を発表

成果としてどうだったか

定量

チーム全体としても、165個のチケットが今回あつまり、その50%以上を着手〜完了まで持っていけました。

全部を合宿で完了させる必要は必ずしもないので、これだけの数をチームとして細部にこだわってプロダクトにちゃんと反映できたのは結果的にとてもよい成果であったと思います。

定性

参加したメンバーからは

「場所を変えてやったことで、より集中できたし仕事目線から離れお客さんの立場で考えやすかった」

「今までしっかり見きれてなかったと実感した」

「継続的にやっていきたい」

「みんなの視点やこだわりを知れた」

「もっと普段から気づいていかなければと思った」

という振り返りの声もあり、チームビルディングという意味でも、よりチームメンバーがお客様視点で考えるようなったり、プロダクトへのこだわりをいい意味で強くもって働くきっかけになったのではないかと思います。

まとめ

ということでまとめると

  • カイゼン合宿はエンジニアだけでなく開発チーム全体が参加できてチームビルディングとしてよかった
  • 普段ついつい忘れてしまうお客様の目線で徹底的に見ることをチーム で実践できた。日々のものづくりのクオリティアップに繋がりそう
  • 成果としても製品のクオリティアップにつながるものが多く、実利も大きかった

終わりに

いかがだったでしょうか。ふと始まった企画ですが、結果的にチームにとってもFiNCの法人サービスにとってもよい時間が過ごせたんじゃないかと思います。

準備などは手間がかかりますが、良い面も沢山ありますので、ぜひみなさんもチームでカイゼン開発合宿してみてください!

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Takayuki Shimizu
FiNC Tech Blog

VP of Engineering & Product Manager at FiNC Technologies,Inc.