Mediumで注目される記事を書く方法

Medium Japan
for Shirusu
Published in
6 min readMar 23, 2015

--

3200。これはハーマン・メルヴィルが生きているあいだに「白鯨」が売れた数です。メルヴィルは波瀾万丈のその人生が終わるまで、ニューヨークで無名の税関職員として働いていました。それから彼の著作がアメリカを代表する小説とされるまで、実に50年の歳月がかかりました。

教訓:素晴らしいアイディアは、いつか必ず注目される。

でも私たちは、みなさんがそんなに長く待たなくていいようにしたいと思っています。Mediumは、「素晴らしいアイディアを発表する場」を作ることに本気で取り組んでいます。単にバズるネタを投稿する場所にはしたくありません。投稿して終わりではなく、しっかり読者も集めてほしいと思っています。そこで、記事の見せ方を工夫し、注目を集め、読者を惹きこみ思わず紹介したくなるようにするの4つのコツをご紹介します。

I.

読者の目を引く写真を使うこと

意味を持たせること。もしも売上を伸ばすことだけが目的であれば、ニュース・本の体裁・科学書など、なんでもかんでもとりあえずかわいい猫の写真を使っておけば間違いないかもしれません。でも現実問題それで読者が興味を示すとは言えません。意味のある写真 — ガソリンの値段についての記事には採掘機の写真・昆虫学の記事だったらクワガタの写真 — を使うことで、そのトピックに興味のある人を引き止めるようにしましょう。

高解像度かつ重すぎない画像を選ぶこと。望ましいのは、長辺が最低1900pxで500KB以上あるサイズの写真です。もし写真情報を確認するのが面倒であれば、写真がボケていないこと・十分明るいこと・画面にしっくり収まることに注意しましょう。

サムネイルの見え方も確認すること。ほとんどのMedium記事はTwitterやFacebook上で「カード」としてシェアされます。要素は、題名と短いサマリー・ティザー・サムネイルサイズのヘッダー写真です。ヘッダー画像は、小さくなっても見栄えのいい画像を選ぶようにしましょう。

II.

読む気にさせるタイトルをつけること

記事の大枠を伝えつつも、結論は明言しないタイトルをつけること。タイトルでは読者の興味を引いて、「もっと読みたい」と思わせることが大切です。例えば、タイトルだけでチーズについての内容だと分かるだけでは十分ではありません。そこから、カマンベールがどうやって人の命を救うのか、気になって読み進めたくなるようなタイトルをつけましょう。

「なぜ〜」または「どうやって〜」を入れる。これは使い方を間違えると、内容が薄いのにバズる記事(ネットの謎…)と同じ印象になってします。ただその点に注意してうまく使えばとても効果的です。読者はなにか新しいことを学びたいと思っているので、「なぜ」や「どうやって」をタイトルに含めることで、なにか学びのあるコンテンツであることを伝えることができます。

フォーカスグループで検討する。タイトルのリストを作って、選ぶ前に吟味しましょう。もっといいのは、会社の同僚や趣味仲間に意見を聞くことです。いくつか選択肢を用意しフィードバックを得て出来た「正解」のタイトルは、記事をトップストーリーへと導いてくれます。

III.

ストーリーが輝くように手をかけて磨こう

時間をかけること。Mediumのデータラボは、最近の調査で統計的にとても好ましい結果を見いだしました。「記事を書くのに費やす時間」と「注目度合」の2つに有意義な関連性が見られたのです。言い換えれば努力は報われるということです。ですから面倒くさがらずに記事の弱い部分はしっかりと直して、完璧な状態で公開するように心がけましょう。

綺麗に見せよう。Mediumは記事を高いクオリティで見せるようにデザインされています。でも、ツールはうまく使わなければ意味がありません。しっかりフォーマットを使いこなせばどこかのチームが記事を編集しているように見せられます。それなのに文章をコピー&ペーストして「Publish」ボタンを押すだけでは、注目されるチャンスを失っていることになります。

読みやすくしよう。段落が長すぎると終わりが無いようで読む気にならず、短すぎると単なる買い物メモのように見えてしまいます。記事の種類によって毎回変わりますが、それぞれ一定のリズムをつくることはとても大切です。それから視覚的な面白さを加えることも忘れてはいけません。写真かムービーを入れて一息つける場所をどこかで作ることで、長い記事でも読み切ることができるようにしましょう。

IV.

丁寧に想いを込めて、広めること

読者にあなたが耳を傾けていることを知らせましょう。誰かがあなたの記事をFacebookでシェアしたら、全く知らない人でもコメントをするか、最低限「いいね」しましょう。ツイートをお気に入りしたりリツイートするのにも時間と労力はかかりません。

「いいね」を強要しないこと。どれだけいい記事が書き上がり、どれだけ読んでほしくても、訪問セールスのように思われてしまっては本末転倒です。素直でオープンでいましょう。「RTお願いします」や「気に入ったらリコメンドしてください」と書くときにも、押し付けがましくならないように気をつけましょう。

「いいね」してくれるように頼むこと。ひとつ前のアドバイスと矛盾していますね。でも友人や知り合いでインフルエンサーになってくれるような人がいれば、直接それとなく頼んでみるのはいい手です。サブカル記事を書いてTumblrで有名になった大学時代の友人や、ペンギンについて面白いブログを書いている会社の友人など、分野はなんでもいいのです。もしくはお母さんに頼んでみましょう。お母さんはきっとなにがあっても応援してくれるでしょう。

もしMediumで記事を書こうとしているなら、きっとなにか素晴らしいアイディアを持っているのだと思います。読まれる記事の種は良質なコンテンツです。誰にでも意見を発信して広める権利があり、ここに挙げたポイントは単純にチャンスを最大化するための手段です。

それでもモチベーションが下がってしまいそうになったら、「白鯨」が年にどれだけ売れているかを思い出しましょう。あなたのアイディアにもいつか読者がつくはずです。それがあなたが亡くなるずっと前であれば尚いいですね。

--

--

Medium Japan
for Shirusu

Medium の公式日本語アカウントです。