自分の足で立つために。Talent is Kingの時代へ

Ishino Yuichi
Nov 25, 2017 · 5 min read

タレント・イズ・キングとは

ほんの少し前、ウェブの世界で「Content is King」(コンテンツ・イズ・キング)という言葉がよく聞かれました。あまりに抽象的な表現なのでその解釈はそれぞれにあると思うのですが、自分の仕事に照らし合わせた僕の理解では、「ユーザーの疑問に答えたり、不足を満たしたりするコンテンツにこそ価値がある」ということになります。結局はメディアも企業もコンテンツを通してユーザーとコミュニケーションすることが当たり前になってきたからこそ力を持ったフレーズだと言えるでしょう。

一方、現在ウェブ上にあるコンテンツの数はとてつもなく多く、その質は玉石混交。加速度的に増え続けているので、潜在的にも顕在的にも自分が求めているものに出会うことは困難になってきているように思われます。すなわち、作り手から見て「Content is King」は間違いないのだけれど、ユーザーから見ればなかなか王様を見かけない。お城にこもっているのかな、レアキャラだよね、という話になっている。GoogleやFacebookがどれほどアルゴリズムを改善しても本質的にこの問題は解決されないでしょう。そして、ここに今の時代のウェブの課題感があります。

そうしたなか、徐々に「Content is King」から「Talent is King」の時代に移行してきているのではないか、というのが僕たちの肌感覚です。どういうことか改めて我々の仕事を事例に取ると、インフルエンサーの隆盛なんかがそれを象徴しているのではと思っています。つまり、「ツイッター上での言葉に説得力があったり、インスタグラムで見せる世界観にオリジナリティがある人たちの才能にこそ価値がある」ということ。マーケティング的には、そうした人たちの「フォロワーの数にこそ価値がある」と言う人もいるかもしれないですが、上述のような才能がなければファンもつかないわけで、やはり才能こそ偉大だということになります。才能の影響力はそれが生み出すコンテンツに優るというわけですね。

タレント・イズ・キングと働き方

「Talent」とは何か、ツイッターやインスタグラムで表現されるものだけを取り上げると卑近な例のみに終わってしまうので少し補足をしておきたいと思います。僕たちはなにもプラットフォームを使いこなして素晴らしいモノやコトを発信する人の才能だけを賞賛するわけではありません。才能にはいろんな形があると思っています。努力する才能、くじけない才能、人を説得する才能、ゼロからイチを生み出す才能。これらも全て「Talent is KIng」の「Talent」に含まれる才能だと考えます。

そして、こうした才能に注目をしたとき、新しい扉がいくつか開かれるような予感を覚えるのです。その一つが「自由な働き方」の実現です。

今はあらゆる場所で多様な働き方へのシフトチェンジが起こっていますが、これを可能にするのは組織の仕組みづくり同様に、個人のスキルではないでしょうか。僕の所属するTAMの理念は「勝手に幸せになりなはれ」で、「いつ会社なんてなくなってもいいように準備をしておくこと」が大切だと考えられているのですが、ここでいう「準備」とは、個人のスキルを磨くことを指します。スキルがないと会社がなくなったときに右往左往してしまうだけ。そうならないために、まずは自分が何のプロフェッショナルなのか言い切る必要があります。半ばハッタリでもいいので(笑)、「これだ!」と思うものを見つける。僕たちはそれをエッジと表現するのですが、このエッジの原石を見つけたら一生懸命に磨いていくことを良しとします。エッジを磨き上げれば、きっとそれはもう才能といっていいものになっているはずです。

ただし、残念ながらエッジは一つだけでは、物足りないです。できれば第二、第三のエッジも立てていきたいところ。ここまでやり通せば、会社などなくたって一人の力で生きていける状況ができているでしょう。ここでなにも組織に属するな、ということが言いたいのではありません。組織に属さずともいつでも個人で生きていけるという下地を作ることこそが「自由な働き方」の支えになるのだということが言いたいだけです。僕自身の話をすると、勝手にロンドンに会社を作って、勝手に幸せに生きています。大変なこともありますが、ハッピーです。エッジは何かと問われたら、「編集力」と「英語」と「忍耐力」と答えます。まだまだ足りない部分もありますが、自分を信じることでしかことは成し得ません。

今は、テクノロジーの発達のおかげで、様々なチャンスをつかむことができます。自分の才能を世に問うことも簡単です。繰り返しになりますが、まさに才能のための時代ですね。「Talent is King」。僕たちは「Talent」を大切にします。この言葉に共感する方達と働けたら、これに優る喜びはありません。

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【告知】2017年12月に、東京と大阪でTAMLO(TAMのイギリス子会社)のイベントを4プログラム計6回開催します。どれもコンテンツにまつわるセミナー、ワークショップになります。ぜひご参加いただき、私たちを知ってください! 詳細>> https://www.tam-london.com/event/

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「勝手に幸せになりなはれ」は、TAMの文化として深く社内に浸透している考え方で、著しく自由な組織ですが、裏を返せば自由ほど厳しいものはなく、常に自分に勝たないとならない厳しさがあります。

Ishino Yuichi

Written by

London-based Japanese media growth hacker/Editorial thinker/Managing director of TAMLO Ltd/ロンドン・東京在住/コンテンツ・マーケティング会社TAMLO代表/編集思考/クリエイティブとテクノロジー

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