台風 19 号: AI と地理空間データによる分析
私たち Orbital Insight(オービタル・インサイト)のミッションは、「地球上で、また地球そのものに何が起こっているのか」を理解することです。そのため、私たちは地球に関する膨大な地理空間データを取り込み、解釈し、分析しています。お客様の多くはタイムリーな経験的データを、情報に基づいた経済的および政策上の意思決定に活用しています。一方、Orbital Insight の主な使用事例は、人災や自然災害のモニタリングを中心としています。
Orbital Insight は、河川などの氾濫を検知する機能を用い、台風通過後の分析用のデータを提供してきました。衛星画像とコンピュータービジョンは、各国政府にくわえ保険会社、非営利団体などの災害対応の取り組みを支援するとともに、対策改善にも役立ちます。
今年、10 月 12 日に東京を含め日本を直撃した台風 19 号は今世紀最大の勢力であり、 20 年来でもっとも甚大な水害をもたらしたとみなされています。また、「S&P グローバル」の 10 月 18 日の記事(英語)によると、台風 19 号と 15 号による豪雨、強風と冠水被害により、日本の損害保険会社は、本会計年度に支払う保険金の総額が 1 兆円近くに上る可能性もあるとのことです。
福島県: Orbital Insight GO のプラットフォームを用いた台風 19 号通過後の分析
Orbital Insight は、複数の光学およびレーダー衛星運用企業とのネットワークを生かし、多角的な水害分析・災害対応機能を数多く開発するため、目的に応じ、無数の高品質のコンピュータービジョン・アルゴリズムを適用しています。経験豊富なアナリストやデータサイエンティストのチームも参画します。こうした取り組みは、災害前、災害時、災害直後の段階において、準リアルタイムの分析や、災害対応を支援するものです。以下に挙げるのは主に水害に関する例ですが、私たちのソリューションの価値命題の多くは、他の状況や手法にも適用できます。こちら(英語)で、地球上の変化を検知するための「人工知能 (AI) + 人間」の力の活用について、述べています。
Orbital Insight GO(オービタルインサイト・ゴー)の地理空間分析プラットフォームを使用し、衛星画像の取得後、素早く、お客様のためにマクロレベルの規模で AI を適用し、氾濫した水の状況をマッピングします。例として、宮城県を挙げます。Orbital Insight GO の、水を対象とする土地利用集約アルゴリズムを用いた台風前後の状況です。Orbital Insight GO のユーザーは、水害の発生直後に、このデータにアクセスできました。
宮城県: 台風直撃前・直撃後の衛星画像
画像:米Planet Labs Inc. /分析: Orbital Insight
画像:米Planet Labs Inc. /分析: Orbital Insight
上述の例は、衛星画像とコンピュータービジョンを、政府や保険会社などの災害対応の取り組みや、対応策自体の改善の支援に、いかに活用できるかを示しています。最新の土地利用マッピングを使用すれば、これらの組織は限られたリソースを、より正確かつ効率的に配置できます。私たちは今後も、日本で河川の氾濫など水害が生じた場合、その影響についてモニタリングを継続し、得た結果を共有していきたいと考えています。
上記の分析には、Orbital Insight GO のプラットフォームを使用しました。同プラットフォームは、日々、数 100 万もの衛星画像やインターネット接続デバイスを、お客様の関心領域と希望期間に応じ、分析しています。Orbital Insight GO に関するお問い合わせは、以下までご連絡ください。
Eメール: sales.japan@orbitalinsight.com